最近、「意味消費」が中国の新しい世代の消費者の間でいっそう支持を集めている、と中国メディアが伝えた。「意味消費」は意味の追求を中心に据えた消費行動を指す。
中国通信社(CNS)によると、「意味消費」の広がりは偶然ではない。中国経済の急速な発展に伴い、人びとの消費ニーズも高まってきた。特に若い世代の消費価値観は「役に立つ」から「面白い」「意味がある」へと移りつつある。
北京工商大学経済学院教授の洪涛氏は「機能性を重視する消費が飽和に近づくと、人びとは自然とより高い次元の精神的な充足に目を向け、消費の中に心の慰めや居場所を求めるようになる」と指摘した。
「谷子経済」の急速な拡大は、その典型的な観察例だ。「谷子(Gu Zi)」という言葉は英語の「Goods(商品)」の発音に似せた言い方に由来する。中国の「谷子」ファンが買っているのは単なるモノではなく、「自分は誰なのか」「何を自分のよりどころだと感じているのか」という問いへの答えでもある。
21歳の「谷子」コレクターの陳雨萌さんは「以前、集めている『谷子』を持ってテーマレストランのコラボイベントに行き、キャラクターの顔が印刷されたクッキーを買うために3時間も並んだ」と話した。家族には理解されないが、「イベントの場では自分が何者かを説明する必要がない」と陳雨萌さんは言う。「谷子」を見れば誰もが一目で、彼女がその界隈(かいわい)の人だと分かり、自分は一人ではないと感じられるのだという。
中国の中古取引プラットフォームでは「ハイキュー!!」のキャラクターである西谷夕の「バッジ」(一般にアニメやゲームのキャラクターをあしらった徽章を指す)が1枚7万2000元(約4万5203円)という高値までつり上がった。
CNSは「彼らは自分が認める文化的価値や感情体験、アイデンティティーの印としてのラベルに対して、割高でもお金を払う傾向が強い」と指摘。中国政法大学社会学院講師の王夏雨氏は「デジタル経済の重要な構成要素として、消費の形は基本的ニーズの充足から、記憶や意味を形づくる領域へと徐々に広がってきた」と述べ、「消費活動は単に『買う』ためではなく、意味を構築し、消費者の社会的なつながりを保ち、強めるための行為にもなっている」との見方を示した。(編集/日向)











