香港メディアの香港01は19日、中国では春節(旧正月)の一家団らんの食事をZ世代が主導するようになり、スシローや海底撈(火鍋)といった飲食店が人気になっていると報じた。

記事は、「年越しには、自宅で餃子を包み、食卓を囲んで伝統的な正月料理を食べたり、家族そろって酒楼(老舗の伝統的な飲食店)で食事をしたりするが、今の若者にとってはこれが唯一の選択肢ではなくなっている」とした。

記事によると、今月9日までに、中国全土の海底撈の店舗では春節の大みそか(16日)当日の予約が5万卓を超えた。1卓あたり最低2人と計算すると、その日だけで少なくとも10万人が海底撈で年越し料理を食べることになる。

広東省深セン市のある店舗の責任者は「大みそかの夜は店内の10室ある個室がすべて予約で埋まり、ホール席もわずかに空きがあるだけ。予約した客は家族連れが多い」と話した。また、北京市の海底撈で年越し料理を予約したという顧(グー)さんは「家族は老若男女いるので、色々考えた結果、やはり海底撈で食べようということになった」と話した。

一方、スシローも高い人気を集めている。同社のアプリでは2月13~17日、北京、上海、広州、済南の複数店舗で食事時の予約が満席状態になっていた。13日にはスシローの山東省1号店が済南市でオープン。同市に住むJackさんは1カ月前から準備をして、2月15日の夕食の予約枠を確保したという。

Jackさんはこれまで何度もスシローを訪れているファンだといい、「商品は本格的で種類が多く、品質も良く、コストパフォーマンスが高い。1皿10元(約220円)のマグロの大トロは脂が乗っていて食感が良い。期間限定で提供されるフォアグラ寿司などの8元(約176円)の商品もとても魅力的だ」と語った。

スシローも大人気、Z世代主導で変わる中国の春節の食事―香港メディア
中国のスシロー

また、「故郷の年配の家族はあまり寿司を食べる機会がなく、これまでは日本の寿司チェーンも済南市には出店していなかった。家族をスシローに連れて行きたかったのは、『舌で旅をする体験』をしてもらいたかったから」と話した。Jackさんがスシローの予約が取れたことをSNSに投稿すると、「その予約番号を買いたい」との問い合わせが多数来たという。

このほか、上海では新たにオープンした四川系の焼き魚の店が正月に大人気だといい、市民のPennyさんは「自分では料理をしないので、外でおいしいものを食べたい。それに魚は縁起が良い。『年年有余(毎年余裕があること。「余」と「魚」が同音であることから縁起が良いとされる)』だから」と語った。

記事は、こうした背景として、若者の価値観の多様化のほか、飲食店が普段からさまざまなイベントを打ち出すことで消費者とつながりを持ち、固定のファンをつくっていることがあると分析している。(翻訳・編集/北田)

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