中国メディアの環球時報は27日、「日本は液化天然ガス(LNG)運搬船の建造能力を完全に失うことを懸念している」と報じた。

記事はまず、日本メディアの報道を基に「2025年末時点で、日本の天然ガスの98%はLNG船によって輸入されている。

しかし、19年以降、日本国内の造船所にLNG船の新造実績はない」と説明。かつて世界市場で高いシェアを誇っていた日本のLNG船の生産システムがすでに懸念される状況にあることを意味すると伝えた。

また、米国が同盟国へのエネルギー輸出を積極的に推進する中、将来的に米国産LNGが日本の輸入量の2割に達する可能性があると言及。「こうした背景の下、日本のLNG海上輸送需要と輸送能力のミスマッチが深刻化している」とし、日本郵船のLNG船隊の拡充計画に触れながら「日本国内の造船業だけで期限内にこれほど大規模な建造任務をやり遂げることは無理だ」と指摘した。

記事によると、上海社会科学院経済研究所の日本問題専門家、王佳(ワン・ジア)氏は取材に対し、「19年以降、日本国内の一部造船企業は受注不足や利益率低下を受けて事業の方向性を調整し、関連する産業チェーン・サプライチェーンが縮小したことで、生産システムの連続性が断たれた」と指摘した。

王氏はまた、日本のエネルギー輸入構造において米国産LNGの調達比率が上昇した場合に言及。「輸送航路の距離が延びて1隻当たりの回転効率が下がる。その結果、輸送力に限りがある中で船舶のチャーター料や輸送コストが押し上げられる」と分析し、日本の産業安全保障に不安をもたらすとの見方を示した。

一方、海事専門家の陳洋(チェン・ヤン)氏は「ここ数年、世界のLNG船の新造受注はほぼ韓国と中国とで分け合ってきた」と説明し、「船舶価値で言えば日本は依然、世界最大のLNG船保有国だ。だが、長期的に見た場合、日本は島国で貿易依存度が極めて高い。エネルギー安全保障の観点から考えると、自国の船隊規模と造船能力の確保は極めて重要だ」と指摘した。

記事はこのほか、「日本は依然として世界造船業のトップ3に入っているが、中韓からの激しい競争圧力に直面している」と述べ、日本はかつて世界の新船受注の35%以上を占めたものの、中韓の台頭を受けて25年10月には過去最低の10%強に落ち込んだことを説明した。

また、「現在、日本の手持ち受注はばら積み船、タンカー、コンテナ船を中心に約730隻」「24年時点で日本国内の造船所の年間生産能力は約900万トンと、日本の船主が必要とする1800万トンの半分にとどまった」と記し、日本の造船所が深刻な労働力不足にも直面していることや、日本政府が事態打開に向けて「造船業再生ロードマップ」を打ち出したことを伝えた。(翻訳・編集/野谷)

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