香港メディアの香港01は7日、日中関係は以前のような状態には戻れず、11月に中国・深センで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が再出発の数少ない契機だとする専門家の見解を紹介した。

記事によると、中国・上海の復旦大学国際問題研究院は6日に記者会見を開き、2025年の日中関係に関する報告書を発表した。

報告書は、日中関係について、石破首相が辞任し、高市政権が発足した後、実利的で安定的な段階から後退してリスクが高まる時期に入ったと指摘。政治・外交両面で苦境に陥る中、今後の建設的な発展には新たな思考の注入が必要だと強調し、気候変動や環境汚染、公衆衛生安全保障など地球規模の議題において、日中両国は依然として協力の余地が大きく、これが二国間関係修復の可能性を維持するための重要な基盤となるとした。

復旦大学日本研究センターの王広濤(ワン・グアンタオ)准教授は、日中関係が「戦略的互恵関係」を包括的に推進するとした08年の状態には戻れないと指摘。日中関係再出発の契機は限られており、11月の深センAPEC首脳会議を除けば機会はほとんどなく、あるとしても名古屋でのアジア競技大会くらいで、スポーツ交流や人的・文化交流に資するだろうとの考えを示した。

上海社会科学院国際問題研究院の研究員、王夢雪(ワン・モンシュエ)氏は、日中関係がすぐに政経蜜月期に戻るのは難しく、今後の動向は対立と競争の中で比較的脆弱なバランスを維持する可能性が高いと指摘。必要なこととして、危機管理メカニズムを「事後対応型」から「事前対応型」へと転換して核心的な問題における偶発的な衝突を回避すること、半導体など機密性の高い分野と気候変動やシルバー経済など機密性の低い分野における安全保障上の境界と協力空間を明確に定義すること、一度途絶えてしまうと修復が難しい人的交流と社会的つながりを強化することを挙げた。(翻訳・編集/柳川)

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