中国でこのほど、「ザリガニ飼育」に関連する複数の話題が検索でトレンド入りし、注目を集めている。

話題を集めている「ザリガニ」とは、食材としてのザリガニではなく、「Open Claw」とネーミングされたオープンソースのAIエージェントを指している。

そのアイコンがザリガニのデザインであることから、中国のネットユーザーから親しみを込めて「ザリガニ」というニックネームで呼ばれるようになり、Open Clawを訓練することを「ザリガニ飼育」と言うようになった。

Open Clawはデバイスのアクセス権を得た後、インストールされている各種ソフトウェアをコントロールすることができる。これまでのAIアシスタントはアドバイスを生成してくれるだけだったが、Open Clawの場合はユーザーがアシスタントを雇用するようなもので、指示を与えるだけで、ファイル整理やメール送受信といった作業をやってくれる。

Deep SeekやChatGPTはインストールすることなく簡単に使い始めることができるのに対し、Open Clawはインストールのハードルがやや高い。複数のプラットフォームで「ザリガニ/Open Clawのインストール出張サポート」と検索すると、料金は300~800元(約6900~1万8400円)とまちまちで、最も多いのは500元(約1万1500円)だった。遠隔でのインストールサポートも可能で、料金は50~100元(約1150~2300円)ほどとなっている。あるネットユーザーは「このサービスで数日のうちに26万元(約600万円)を稼いだ」としている。

第14期全国人民代表大会(全人代)の代表で中国工程院の院士でもある鵬城実験室の高文(ガオ・ウェン)室長は、「『ザリガニ飼育』がこれほどの人気になるとは、騰訊(テンセント)の創業者・馬化騰(ポニー・マー)氏も驚いていた。今、誰もが『ザリガニ』を飼いそびれるのではないかと焦っている」と話した。

全国政協委員を務める首都経済貿易大学中国市場主体研究院の屈慶超(チュー・チンチャオ)院長は8日、「『Open Claw』が爆発的人気となったのは決して偶然ではない。今後はみんながたくさんの特化型AIエージェントを『飼う』ようになるかもしれない。例えば、学習のサポートをしてくれるエージェント、暮らしにおける計画をしたり仕事をサポートしてくれたりするエージェントなどだ。

AIエージェントの登場はAI発展の新たな動向を反映しており、『Q&A式の大規模言語モデル』から『人間の代わりにタスクを完結』へと移行している。こうした新たな動向は監督管理が歩調を合わせてイノベーションされるよう促進するだろう」との見方を示した。

その一方で、中国工業・情報化部のモニタリングでは、Open Clawの一部の実装例では、デフォルト設定になっていたり、設定が不適切であったりする場合、セキュリティーリスクが比較的高く、サイバー攻撃に遭ったり、情報が流出したりといった問題が極めて容易に起こりやすいことが分かっている。そのため、関連機関やユーザーがOpen Clawを導入・実装する場合、パブリックネットワーク接続状況や権限設定、認証情報の管理状況をしっかりとチェックし、公開されているセキュリティー情報やセキュリティー強化の提案などに継続的に留意し、潜在的なサイバーセキュリティーリスク対策を講じるよう呼び掛けられている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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