2026年3月12日、中国メディア・環球網は、英ロイター通信の報道を引用し、中国の電動トラックメーカー6社以上が欧州の大型トラック市場への参入を計画していると報じた。

記事は、欧州の電動トラック販売台数が昨年約1万3000台に達し、前年比7割超の急成長を遂げたと紹介。

その上で、BYD、吉利、三一、中国重汽といった大手に加え、新興の葦渡科技(ウィンドローズ・テクノロジー)や速豹科技(スーパーパンサー)など6社超が今年中に欧州市場へ参入する見通しだと伝えた。

また、欧州市場はダイムラーやボルボなど伝統的な地場メーカーが支配的で、顧客の既存ブランドへの忠誠度が高いため、中国勢の市場開拓は容易ではないと分析する一方で、コスト管理を重視する企業が多い中、高品質かつ低価格の中国製電動トラックは顧客の関心を集める可能性があるとの見方を示している。

記事は、欧州の電動トラック平均価格が約32万ユーロ(約5900万円)であるのに対し、中国の新興ブランドは3割ほど安い価格を提示できる見込みだと紹介。ボルボ・グループのマーティン・ルンドステットCEOが、中国の競合について「スピードが速く、革新力があり、決断力がある」と評し、「競争が始まった」と宣言したことに触れた。

中国の電動トラック、欧州進出を加速―英メディア
電動トラック

さらに、ベルギーの物流会社ジルベール・デ・クレルク社のフィリップ・デ・クレルクCEOが、同社の発注した葦渡科技の電動トラック「E700」について、最大航続距離が670キロメートルに達し、充電速度も欧州製の競合より2倍以上速いと語り、「中国の技術は欧州より約3年先行している」との見解を示したことも紹介している。

記事はこのほか、中国メーカーが欧州顧客の不安を払拭するため現地生産にも着手しており、BYDがハンガリーで、速豹科技がオーストリアでそれぞれトラック生産を計画していると伝えた。

一方で、欧州側も対抗姿勢を強めており、スウェーデンの大手トラックメーカー・スカニアが昨年10月、中国華東地区に20億ユーロ(約3680億円)を投じて生産拠点を建設すると発表したことに言及。研究開発人材の現地採用も進めるなど、中欧間で相互投資と学び合いの動きが加速していると報じた。(編集・翻訳/川尻)

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