ぎこちない機械的な歩行から、滑らかで自在に人間とテニスで打ち合う動作へ。実験室でのデモンストレーションから、開放環境でのハーフマラソン挑戦へ。
記者は北京人型ロボットイノベーションセンター(国家・地方共同建設エンボディドAIロボットイノベーションセンター)を訪れ、訓練現場とデータ拠点を訪ね、業界専門家と対談を行い、中国のエンボディドAIがいかにして「機械的実行」から「自律的思考」への重要な飛躍を遂げたのかに迫った。
最近、脚本なし・特殊効果なしで人型ロボットが人間とテニスで打ち合う動画がネット上で大きな話題となった。ロボットはコートを機敏に動き回り、リアルタイムで判断し、滑らかなスイングで複数ラリーにわたる高水準の対戦を実現した。この人型ロボットは北京銀河通用ロボットが開発したもので、高ダイナミクス運動制御とリアルタイム自律意思決定の分野で中国が世界をリードしていることを示している。
北京銀河通用ロボットの趙于莉(ジャオ・ユーリー)最高戦略責任者(CSO)は、「事前に動作を設定しているのではなく、現場で学習しリアルタイムに判断している。当社が独自開発したスマート制御アルゴリズム『LATENT』は、ロボットに『運動の小脳』を与えるもので、高価なモーションキャプチャデータを必要とせず、人間の断片的な運動情報から自律的に運動ロジックを習得できる。実測ではフォアハンドの成功率は90%超、20ラリー連続の対戦が可能で、時速50キロのボールを0.1秒以内に捕捉するなど、柔軟性と安定性を兼ね備えている」と説明した。
17日には、宇樹科技の創業者である王興興(ワン・シンイsン)氏が亜布力(ヤブリ)フォーラムで、「今年半ばには、中国のロボットの100メートル走速度が人間を上回り、ボルトに肩を並べる可能性がある」と大胆な予測を示した。さらに19日に行われた北京人型ロボット・ハーフマラソン訓練キャンプの引き渡し式では、同イノベーションセンターの唐剣(タン・ジエン)最高技術責任者(CTO)は、「昨年「エンボディド天工Ultra」が2時間40分42秒で世界記録を樹立したもののアマチュア水準にとどまった。今年はプロ選手レベルを目標に完走時間を1時間前後まで短縮する」と明らかにした。
唐氏は、「開放環境での自律走行は、完全無人運転に匹敵する難度だ。中国のエンボディドAIは米国と並走する段階にあり、ハードウェア本体と運動制御の2分野ではすでにリードしている。マラソンにおける安定した長距離走行から、春晩(春節<旧正月>を祝う中国の国民的年越し番組)で披露された高難度アクション、トーマス旋回、片手での箱跳びまで、国産ロボットは安定性と滑らかさの面で世界トップ水準に達している」と述べた。
5000平方メートル近いデータ訓練拠点では、家庭、商業施設、オフィスなど30以上のシーンが精密に再現され、120台以上のロボットが同時に作業することで、中国最大規模かつ最も多様な構成を持つ訓練マトリクスが構築されている。「天工」ロボットシリーズはアボカドの精密把持や青果の仕分け、さらには乳児のおむつ交換の模擬まで行い、実世界の物理環境の中で「触覚と直感」を鍛えている。
エンボディドAIロボットのデータ・訓練拠点責任者である蒋未来(ジアン・ウェイライ)氏は、「実機から取得したデータこそが、ロボットが世界を理解する鍵だ。イノベーションセンターは中国初となるエンボディドAIデータ収集の業界標準を主導して策定し、データ適合率は95%以上に達した。オープンソースのRobomindデータセットはダウンロード数が200万回を突破し、市場向けに数万時間分の高品質データを提供しており、規模と能力の両面で業界トップに立ち、100万時間規模の高品質データ構築に向けて前進している」と語った。(提供/人民網日本語版・編集/YF)











