香港誌の亜州週刊はこのほど、日本の海上自衛隊が長らく続いてきた「護衛艦隊」を廃止して「水上艦隊」を創設した話題を取り上げた、毛峰東京支局長の署名入り記事を発表した。

日本の海上自衛隊は3月23日、従来の4つの「護衛隊群」を廃止して3つの「水上戦群」を創設した。

それぞれの水上艦隊の旗艦は軽空母であり、傘下には、輸送艦や掃海艦などで構成される「水陸両用機雷戦群」や、小型護衛艦とミサイル艇で構成される「哨戒防備群」を配する。このことは日本の海上軍事力が戦後の専守防衛に別れを告げ、遠距離打撃を展開できる「海上の矛」へと歴史的な転換を遂げたことを示しており、その指揮体制と作戦構想が一元化された多領域統合作戦の方向へと転換したことも浮き彫りになった(海上自衛隊は軽空母の呼称を使っていない。該当するのはいずも型護衛艦)。

斎藤聡海上幕僚長は、設立から65年が経った護衛艦隊を廃止して水上艦隊を新設した意義は重大だと表明した。その目的は、一体化された作戦の枠組みの下で、高速かつ高効率な水上作戦を継続して展開できる体系を構築することという。

日本海自の主力護衛艦隊には従来、4つの護衛隊群があり、各護衛隊群はヘリコプターを搭載できる護衛艦1隻、イージス艦2隻、汎用護衛艦5隻の計8隻の艦艇で構成されていた。新たに創設された水上艦隊のうち第1水上戦群はF-35B戦闘機を搭載できるように新たに改装された(事実上の)軽空母である「いずも」を旗艦とし、2隻のイージス艦と10隻の護衛艦を配備している。第2水上戦群は同じくF-35Bを搭載できる「かが」を旗艦とし、2隻のイージス艦と9隻の護衛艦を配備している。第3水上戦群はヘリコプターを搭載できる大型護衛艦の「ひゅうが」を旗艦とし、4隻のイージス艦と7隻の護衛艦を配備している。三大水上戦群は戦闘艦の数量で従来の護衛艦隊の規模を超えただけでなく、戦力においても「いずも」と「かが」を象徴とする2大軽空母打撃群を形成した。

今回の海自の改編にはもう一つ重大な変更がある。水陸両用戦機雷戦群を新設したことだ。

その司令部は佐世保基地に置かれた。同艦隊はヘリコプター搭載艦の「いせ」を旗艦とし、従来の「おおすみ」級輸送艦3隻とすべての掃海艦を統合し、島嶼(とうしょ)上陸作戦や掃海などの協同作戦能力を強化した。佐世保は陸上自衛隊の水陸機動団の駐屯地でもある。ひとたび台湾海峡や東シナ海が有事となれば、これらの作戦群は最も迅速かつ効果的に水陸機動団へ島嶼上陸用の水陸両用戦車などの兵力輸送を提供でき、日本が南西諸島最前線配備の機動作戦を強化する一本の「水上の利剣」となる。

日本が戦後、80年以上にわたって奉じてきた専守防衛という「軍事の盾」は、遠距離の対敵基地攻撃と遠距離作戦を展開できる「軍事の矛」へと歴史的な変貌を遂げた。日本のイージス艦である「ちょうかい」は3月26日に改装を完了し、射程1600キロメートルに達する米国製トマホーク巡航ミサイルの遠距離打撃能力を持つ初の艦になった。日本の8隻のイージス艦は順次すべてが領域外遠距離打撃戦力を持つことになる。

日本で開発された射程1000キロメートルを超える巡航ミサイルである12式地対艦誘導弾も初めて、3月31日に熊本市にある陸上自衛隊の健軍駐屯地に配備された。その海上発射型、空中発射型、潜水艦発射型も順次配備されていく。これらの遠距離打撃兵器の抑止力は中国沿海の大半の地域を標的にできる。(翻訳・編集/如月隼人)

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