中国では学年が秋に始まる関係で、大学の入学試験は6月上旬に実施される。中国の大学入試は「高考」と呼ばれる全国統一試験で、今年(2026年)の実施日は6月7日と8日の2日間だ。

ドイツメディアのドイツベレによると、今年の高考の出願者は前年比46万人減で、1290万人にまで落ち込んだ。大学卒業生の就職難が深刻化していることで、「高等教育を受けることを断念」する若者が増えているという。

中国で26年の高考の受験資格を持つ人は、07年9月1日から08年8月31日に生まれた高校卒業者および卒業予定者だ。高校に進学しなかった人を含めて、該当する若者は約1603万人と推定される。25年の推定値は約1591万人で、該当する年齢の若者はむしろ増加した。26年の高考受験出願者は、それにもかかわらず46万人減少した。現在の中国ではいわゆる「浪人しての受験」が極めて多い状態だが、それでも若者人口の推移と比較して、「大学進学を選択しない」ケースが増えている状況が感じられる。

その背景として、16歳から24歳までの若者の失業率が16%を超えていることがある。さらに今年の場合、大学卒業生は1270万人と過去最多で「就職戦線」は一層厳しくなるとの見方がある。中国全国での2000年の大学卒業生は95万人だったが、10年には575万4000人になった。22年には1076万人に達し、その後も増え続けている。その結果、「大学は出たけれど就職できない若者」が大量発生するようになった。

かつての中国では「大学卒業生は社会のごく一部の超エリート」との状況があったが、今では完全に過去の話だ。

中国では一方で、職業学校への入学希望者が急増している。卒業生のほとんどが、フルタイムの仕事を得られるからだ。報道によると、今年5月に北京のある職業学校ではわずか30人の定員に対して数百人の保護者が子供の申し込みのために列を作った。上海では、職業教育機関のプログラム志願者数が3年前に比べて15%増加した。

ロイター通信によると、中国最北部の内モンゴルで牧畜業を営む経営者が、羊の群れの管理要員を2人募集する求人ネット広告を出したところ、閲覧数は数時間内に5900万回に達し、応募者は700人に上った。勤務地は人里離れた起伏の激しい草原地帯だが、応募者の中には上海や重慶などの大都市のホワイトカラーもおり、それ以外には全国各地の工場労働者や大学卒業生からの応募もあったという。

中国では「大学に入りさえすればまず間違いなく、極めて望ましい就職ができる」という時代は終わり、現在では「どのようなコースをたどれば、よりよく就職できるかをまず考える」が、若者の進路観の主流になっている。(翻訳・編集/如月隼人)

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