中国国産アニメーション映画「八仙!」の興行収入が22日の時点で4億元(約96億円)を超えた。業界では、最終的に16億1700万元(約388億円)に達し、今年の夏休みに合わせて公開されている映画のダークホースになると予想している。
「八仙!」は、中国で有名な道教の8人の仙人の物語にインスピレーションを得ており、人物の神性は強調せず、凡人の性質を際立たせており、目立たない凡人8人が互いに支え合いながら冒険する様子を描いている。同作品では、大自然や漢代の壁画といった東洋美学の要素を踏み込んで融合しているほか、古書に記載されている大自然の中にある仙境・蓬莱も丁寧に描き出されている。
同作品では、「八仙」が海を渡る物語が新しいアプローチで始まり、作品の舞台となっているかねてから奥深さを備えていた場所が話題となっている。例えば、四川省の成都市や山西省の運城市、山東省煙台市蓬莱区が注目の的となり、「次はどこに観光に行くか」が大きな話題となっている。
中国の4大道教名山の一つである青城山は、起伏に富んだ峰に囲まれ、青々とした木々がうっそうと茂り、静寂で、神秘的な雰囲気を漂わせ、「八仙!」のインスピレーションの源の一つとなっている。作品では、「八仙」たちが住む道教の寺院の門の前にある、願い事が書かれた赤い布がたくさん掛けられた古樹が特に目を引く。それは、青城山の天師洞道観の前にある樹齢約1900年のイチョウの木をモチーフにしており、現地の人々にとって青城山の「代表的な宝」だ。
作品では、「八仙」が夜遅くに火鍋を囲んで食べるシーンもあり、そのスープは真っ赤で、ぐつぐつと煮立ち、湯気がモクモクと上がっている。
成都市には昔から「八仙」の伝説があり、純陽観街や二仙橋、送仙橋などに「八仙」にかかわる物語が伝えられている。
作品に登場する人物「呂洞賓」は、「山西省テイスト」たっぷりのキャラクターとして描かれている。史料の記載によると、呂洞賓は唐の時代に蒲州(河東郡河中府)、現在の山西省運城市に属する芮城県永楽鎮で生まれた。2011年には芮城は「中国の呂祖文化の里」に指定されている。
また、注意深い観客は、「永楽」の2文字が作品の中で何度も登場し、永楽鎮や永楽宮といった実際にあるランドマークと結び付けられていることに気付いているかもしれない。「永楽宮」は呂洞賓を記念するために建造された中国で現存する最大かつ保存状態が最も良い道教の寺院で、中国の第一陣の全国重点文物保護単位にも指定されている。
さらに、アニメーションシーンで、元代の永楽宮の純陽殿の壁画「八仙過海」と三清殿の壁画「朝元図」が見事に復元されており、多くの人を驚かせている。
その他、山西省の歴史ある建物が登場するシーンも、多くの人にとって印象深いシーンとなっている。鍾離権と呂洞賓がバルコニーでお茶を飲むシーンの背景には、山西省大同市の懸空寺が描かれている。北魏の時代に建造された懸空寺は、中国で現存する最古で、かつ保存状態が最も良い、断崖に張り付くようにして建てられた木造建築群となっている。
映画では神秘的な雰囲気を漂わす山と海の景色のほとんどは山東省煙台市蓬莱区をモチーフにしている。











