ロック界に愛されている器官とは?ハモンド製のオルガン(器官)と答える人がいるかもしれないが、話し、歌い、味わい、そしてキスをする時に欠かせない、筋肉でできた口の中の器官、つまり舌(タン/タング/tongue)と我々は答えよう。
ロック界の人気者たちは長い間舌の素晴らしさを称えてきた。
第10位 ジミ・ヘンドリックス

Photo: Petra Niemeier/Redferns/Getty
ヘンドリックスが考案したいくつもの真に革新的なエレキギターの弾き方の一つに、自分の舌を使う奏法がある。(ライター用オイルは幸い別の時に使われた)
第9位 R.E.M.の「タング」

アルバム『モンスター』に収録されている(英国でヒットした)この曲を、「女の子みたいに歌おうとした」とマイケル・スタイプは語る。ピアノと裏声に重きを置いたこのバラードは女性の視点で書かれている。自分は醜く❝最後に声がかかる都合のいい女❞と感じている女の子の悲しいつぶやきだ。舌はいつだって性と力の中心にある。R.E.M.のコンサートではこの曲が流れる間、悲しい歌詞とは対照的にミラーボールが回っていた。余談ではあるが、1995年のコンサートでドラマーのビル・ベリーはこの曲の演奏中にくも膜下出血で倒れ、スイスの病院に運ばれた。
第8位 デニス・ロッドマン

Photo: Beth A. Keiser/AP
1996年、最もロックなバスケットボール選手がローリングストーンズ誌の表紙を初めて飾った。フォトグラファーのアルバート・ワトソンが写真に収めたロッドマンは、髪を赤く染め、悪魔の角をつけ、実際より2倍の長さはありそうな舌を突き出していた。ワーム(ロッドマンのニックネーム)が北朝鮮を訪問した時、金正恩との会話の中心がこの舌だったという可能性はゼロではないだろう。
第7位 「初めての***AHH!」byポイズン

ロッドマンの舌が最も長いと思っただろうか? 500万枚のセールスを記録したポイズンのセカンドアルバムのカバーを飾ったのは、モデルのバンビだ。彼女の写真には大量の髪の毛と虎の縞模様、爪と鼻ピアスが描き加えられ、ネイサンズ(ホットドッグのファーストフード・チェーン店)のホットドッグのような舌は30センチもある。
第6位 スティーヴン・タイラー

Photo: JF Diorio/AP
エアロスミスのヴォーカリストの舌が有名になったのは、彼が自分の舌を世界中に見せていただけでなく、大抵ポルノ的にではあるが、舌について歌っていたからだ。例えば「F.I.N.E.」では、”君の両頬の間に俺の舌を突っ込む、「テイスト・オブ・インディア」ではインディアの甘さが俺の舌先にいつまでも残る(ご存じない方にはインディアが女の子の名前だということを申し添えよう)極めつけはこれだ。「バック・イン・ザ・サドル」の女たちはびしょ濡れだ/俺の舌はカラッカラ
第5位 デビー・ハリー

Photo; Donna Santisi/Redferns/Getty
ビニール盤レコードは皆に愛されているが、この写真を見ればデビー・ハリー以上のレコード愛好家などいないことが分かるだろう。
第4位 ダニー・ブラウン

Photo:Johnny Nunez/WireImage/Getty
天才的カルト・ラッパーのダニー・ブラウン(『XXX』や『Old』をリリース)は酸素を吸うために舌を出しているわけではない。ブラウンはドラッグ摂取の装置として(「Molly on My Tongue(MDMAを舌の上に)」)、または女性器へのオーラル・セックスについてのアダルトな歌詞の主役として舌をラップに登場させている――あいつのクリトリスに顔をうずめる間は無我夢中/一心不乱にケツを舐める/マジ真剣なベロ試合。
第3位 ザ・ローリング・ストーンズのロゴ

「舌のデザインのコンセプトにはバンドの反権威主義的姿勢やミック・ジャガーの口、それから性的な意味合いも明らかに投影されている」こう語るのはデザイナーのジョン・パッシュだ。彼はストーンズと仕事を始めた頃、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートの学生だった。(このロゴは『スティッキー・フィンガーズ』で初めて使われたため、アルバムのジャケットデザインを手がけたアンディ・ウォーホルがロゴ制作者だと勘違いしている人が多い)パッシュ曰く、ロゴは1週間で完成した。ストーンズはその報酬として彼に250ポンド支払った。
第2位 マイリー・サイラス

Photo: Ethan Miller/Getty
マイリ―・サイラスの舌は、人前でイチャついている時も「レッキング・ボール」のミュージックビデオで巨大ハンマーを舐めている時も、とにかく口の中に収まっていることより外に出ていることの方が多いようだ。
第1位 ジーン・シモンズ

Photo: Kevin Winter/Getty
キッスの「雷神」は口周りにはかなり恵まれていた。1970年代には、シモンズは牛の舌を移植して舌を伸ばしたという噂があった(残念ながら事実ではない)。彼は自分の舌が特別に長いことを13歳の時に初めて知り、それが女の子にモテる資源だということを知った。ローリングストーン誌がシモンズにマイリ―・サイラスの舌の腕前をたずねたところ、しぶしぶこう答えてくれた。「まあまあだけど、そうは言っても女の子だからね。つまりバスケの女子リーグみたいなもの。