ここ6年間、エリック・クラプトンが演奏してきた「いとしのレイラ」はオリジナル版の対極と言える、アコースティックギターで奏でる贅肉を削ぎ落としたミニマルなバージョンで、これにはファンも少しがっかりしていた。
しかし、4月13日に東京の武道館で行われたコンサートで変化が起きた。ついにクラプトンがアコギをエレクトリック・ギターに持ち替え、オリジナル・アレンジでこの曲を演奏したのである。その演奏を収録した動画はまだ多く出回っていないが、まずはYouTubeにアップされたファン撮影の動画で確認してほしい。このファン、明らかに興奮している様子で、ちゃんと撮影できるようにスマホの向きを変えることすら忘れている。しかし、サウンドもかなり良く、会場の興奮がしっかりと伝わってくる。
このコンサートでのもう一つの驚きの出来事は、1989年以来初めてボビー・ウォーマックの「Wanna Make Love To You(原題)」、2015年以来初の「プリテンディング」、2010年以来初の「ランニング・オン・フェイス」を披露したことだろう。そして、アンコールではジョン・メイヤーが登場して「コカイン」をプレイした。
この出来事が起きたコンサートは、武道館で連続5日間行われる公演の初日で、この話を聞いてオリジナル・アレンジを期待してきたファンたちは、その後の3日間、大きく落胆することとなった。