スクールバスに乗るジェイミー・クロスさんを見かけてから彼女につきまとうようになったパターソン被告は、2018年10月15日、パターソン被告は父ジェームズ・クロスさんを射殺。ジェイミーさんと母親のデニースさんは浴室のバスタブに身を潜めていた。その後被告はデニースさんを殺害し、ジェイミーさんを誘拐。彼女を車のトランクに押し込み、ウィスコンシン州のクロス宅から65マイル先にある自分の小屋まで運転した。
パターソン被告は88日間、自宅にジェイミーさんを監禁。周囲に知られないよう、食事も水も与えず、何時間もベッドの下に閉じ込めていた。彼女が逃げられないよう、ベッドの脚に重しをつけていたという。
2019年1月10日、パターソン被告が留守にしていた数時間に、「被告の生活習慣をチェックしていた」というジェイミーさんは、隙を見て逃げ出した。ソーシャルワーカーの1人が行方不明のニュースで顔を覚えていたため、ジェイミーさんは警察に保護された。後日パターソン被告は逮捕され、警察に対して「自分がやった」と自白した。
ジェイミーさんは判決には出席していなかったが、家族が本人の陳述書を法廷で読み上げた。陳述書の中で10代の少女は判事に対し、パターソン被告に対する終身刑を要請していたと、CNNは報じている。
「いまでは家の警報をセットしないと眠ることができません。以前は友達と外出するのが好きでした。学校に行くのが好きで、ダンスを踊るのが好きでした。彼はそれらすべてを私から奪ったのです」と、ジェイミーさんは陳述書で述べた。「いまの私には表に出ることなどできません。怖くて、不安でたまらなくなるのです。私のような女の子ならごく当たり前にやるようなことですが、私にはできません。彼にすべて奪われてしまったからです」
だがジェイミーさんの勇気、活力、そして自由はパターソン被告も奪うことができなったと述べた。
「ジェイク・パターソン被告は決して私を打ち負かすことができません。私は、彼が背負うべきだと思う刑罰を判事に伝え、彼に打ち勝ったと感じています。彼は私の両親を奪いました。私の好きだったこともほとんど奪いました。
パターソン被告は3月、2件の殺人罪と1件の未成年誘拐罪で有罪を認めた。24日の量刑判決に先立ち、パターソン被告は公判でこう発言した。「自分がやったことを取り消すことができるなら、どんなことでもやるでしょう。死んだってかまわない。2人を生き返らせることができるなら、それこそなんでもやります」
彼の弁護士は判事に対し、有罪答弁に免じて情状酌量を訴えていた。また「被告が抱える問題に対する」措置と、「被告に必要なサービス」の提供を求めていた。
バロン郡巡回裁判所のジェームズ・C・バブラー判事の意見は違っていた。「私の見解では、被告は間違いなく、この地球上に現存する最も危険な人物の一人です」と、量刑判決に際してバブラー判事は述べた。「今回の判決で何より優先すべきは、一般市民の保護です。他の一般市民は自由と公正を享受してしかるべきです」。