7月、千葉・幕張メッセにてライブイベント「BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~」が開催され、EXILE TRIBEの若手グループ”Jr.EXILE世代”による初の総合エンタテインメント・プロジェクト『BATTLE OF TOKYO』がスタートした。6月25日発売のローリングストーン誌の表紙を飾った「白濱亜嵐+浦川翔平+中島颯太+深堀未来」。
王道を進化させるカルチャーの担い手たちとして本誌に語ってくれた、ロングインタビューを掲載する。

※本インタビューは、6月25日発売「Rolling Stone Japan vol.07」に掲載された記事です。

EXILE TRIBEの若手グループ”Jr.EXILE世代”による初の総合エンタテインメント・プロジェクト『BATTLE OF TOKYO』がいよいよスタート。順次公開されているMVでは、各グループが近未来的な世界観の中で”コラボバトル”する様子が描かれ、早くもその圧倒的なスケール感が話題だ。7月3日には、Jr.EXILE世代として初となるアルバム『BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~』が発売され、翌日の7月4日から7日にかけては、千葉・幕張メッセにてライブイベント「BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~」が開催された。

メンバー全員がすでに確固たる地位を築き上げ、今夏の終わりからは初の5大ドームツアー『少年クロニクル』をスタートさせるGENERATIONS
47都道府県を巡るホールツアー『GO ON THE RAMPAGE』でそのパフォーマンス力を徹底的に鍛え上げ、今年は初のアリーナツアー『THROW YA FIST』で全国のファンを熱狂させたTHE RAMPAGE。EXILEのライブツアー『STAR OF WISH』に帯同して、フレッシュな魅力をファンたちに強く印象付けたFANTASTICS。そして、EXILE TRIBEで初のアルバムデビューを果たした、世界基準のグループ・BALLISTIK BOYZ。4グループにとって大きな挑戦となる『BATTLE OF TOKYO』は、EXILE TRIBEにとっても、新たな歴史の幕開けとなることは間違いないだろう。

RSJでは今回、GENERATIONSのリーダーを務める白濱亜嵐、THE RAMPAGEのパフォーマーにしてDJとしても活躍する浦川翔平、オーディションを勝ち抜いて見事にFANTASTICSのボーカリストとなった中島颯太、そしてニューヨークでエンタテインメントの修行を積んだBALLISTIK BOYZのラッパー兼パフォーマーである深堀未来に、同プロジェクトへの意気込みと、各グループの強み、そしてJr.EXILE世代が見据える未来について語ってもらった。

Jr.EXILE世代はEXPG STUDIO時代からの同志

ーGENERATIONS、THE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZの4組は、Jr.EXILE世代と呼ばれています。
この世代にはどんな共通点があるのでしょうか?

白濱亜嵐(GENERATIONS):僕たちがJr.EXILE世代と呼ばれているのは、メンバーの多くがLDHが運営する総合エンタテインメントスクール「EXPG STUDIO」でダンスや歌を学んできた卒業生であり、EXILEに憧れて、その背中を見て育ってきた世代だからです。僕らにはそれぞれに所属するグループがありますが、それ以上に同じ学校で切磋琢磨してきた仲間であり、いつかは僕らの世代で新しいエンタテインメントを創り出していこうと誓い合った戦友でもあります。

ーJr.EXILE世代は、いわば同窓生のような側面もあるわけですね。そのメンバーで新たなプロジェクトに挑戦すると。

白濱:今回の総合エンタテインメント・プロジェクト『BATTLE OF TOKYO』は、僕らJr.EXILE世代にとって長年の夢のような感じです。それでいて、単にみんなでライブをするというだけではなく、世界に通用する新しいジャパニーズ・カルチャーになりうるものだと考えています。
というのも今回のプロジェクトは、MVや音源を発表したり、ライブを行うなどの音楽面での活動のみならず、幅広い分野に波及していくものだからです。本当にすごい規模のプロジェクトになっていくと思うので、僕ら自身も期待に胸を膨らませています。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


ー『BATTLE OF TOKYO』では、各グループがコラボバトルを繰り広げていくとのこと。このバトルによって、ファンの方が応援しているグループとは別のグループの魅力に気づくことも多そうです。

白濱:まさにそれはこのプロジェクトの狙いのひとつです。ライブの前日にリリースされるアルバム『BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE』には、4組総当たり戦で6曲が収録されていますが、すべての楽曲がお互いのグループの魅力を高めるような仕上がりになっているんです。
そのため、これまでGENERATIONSを応援してくれていたファンの方が、THE RAMPAGEとのコラボ楽曲「SHOOT IT OUT」を聴いて、THE RAMPAGEのライブにも行ってみようと思ってもらえる可能性はあると思います。そういう意味でも、お互いのグループにとってプラスになるし、ファンの方にはよりいっそうJr.EXILE全体を楽しんでもらえるプロジェクトだと考えています。

ーJr.EXILEの各グループについても聞かせてください。それぞれのグループの音楽性、パフォーマンス、メンバー構成の特徴は?

深堀未来(BALLISTIK BOYZ):BALLISTIK BOYZは、世界に通用するエンターテイナーの育成を目指すEXPGの海外留学プロジェクト「PROJECT TARO」でニューヨークに留学していた3名と、LDHが主催するオーディション「VOCAL BATTLE AUDITION 5」のボーカル部門とラップ部門でファイナリストに選ばれた4名による7人組のグループです。全員がマイクを持って踊るという、EXILE TRIBEとしては初の試みを行っています。メンバー全員、アクロバットができるのも強みです。


ーBALLISTIK BOYZは、かなりヒップホップ色が濃いグループだという印象です。

深堀:7人で次々と歌やラップを披露するマイクリレーがBALLISTIK BOYZの武器の一つで、音楽的にも複雑でとても聴き応えがあると思います。ヒップホップ色が強くて、ラップパートが多いのも特徴ですが、今回のコラボ楽曲ではダンスパートも多かったので、どうやってマイクを持ちながら魅せていくかが課題でした。でも、先輩方が素晴らしいパフォーマンスで応えてくださったので、僕らもちゃんと自分たちらしいパフォーマンスを披露することができました。グループとしても、成長できたと思います。

中島颯太(FANTASTICS):FANTASTICSは、もともと7人組のパフォーマー集団として活動していて、そこに「VOCAL BATTLE AUDITION 5」で合格した僕と八木勇征が加わりました。
グループとしての特徴は、良い意味であまりEXILE TRIBEっぽくないというか、力強さやストリート感よりも、爽やかさやスタイリッシュさを重視したパフォーマンスを得意としているところです。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


浦川翔平(THE RAMPAGE):THE RAMPAGEは、「VOCAL BATTLE AUDITION 4」で選ばれた3人のボーカリストと、「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」「GLOBAL JAPAN CHALLENGE」という2つのオーディションから選ばれた13人のパフォーマーによるグループです。「RAMPAGE=暴れまわる」というグループ名の通り、16人という大所帯を活かした縦横無尽のパフォーマンスが最大の特徴で、2017年から2018年にかけては全国47都道府県を回るホールツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2017-2018 "GO ON THE RAMPAGE”」も敢行しました。今年は初のアリーナツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019 "THROW YA FIST”」も全国13都市28公演を無事に終えることが出来ました。

ーTHE RAMPAGEもBALLISTIK BOYZと同じく、デビュー曲の「Lightning」の時点から、ヒップホップ路線を打ち出していました。ツアーでは浦川さんがDJを務めるなど、さらに本格的にヒップホップを表現しています。

浦川:そうですね。音楽的にもヒップホップ色が強くて、アグレッシブな楽曲が多いです。メンバーのみんなもヒップホップやR&Bが大好きで、90年代のウエスト・コースト・ヒップホップから最新のトラップまで、幅広く聴いています。そうして吸収したヴァイブスをそのまま楽曲に落とし込んで、ファンの皆さんに発信しているのがTHE RAMPAGEというグループで、どんどんその色が濃くなっています。

ーFANTASTICSは、楽曲や振り付けもかなり爽やかですね。しかし、ただ単に爽やかという言葉では括れないユニークさも兼ね揃えていて、そこが魅力的です。

中島:振り付けの多くをフリースタイルダンスの名手である世界さんが担当しているため、特にダンストラックではコミカルなムーヴを披露することもあります。楽曲の歌詞の世界観をダンスでも表現しながら、クスリと笑えるようなストーリー性もあり、そこがひとつポイントになっているのかなと。世界さんは誰も思いつかないような斬新な振り付けを行う人で、サワナツくん(澤本夏輝)の流れるような振り付けと融合することで、FANTASTICSならではの独自の表現になっていると思います。こうした表現を追求することで、いずれは新しいジャンルのパフォーマンスとして見てもらえるようなグループになりたいです。

浦川翔平(THE RAMPAGE):THE RAMPAGEは、「VOCAL BATTLE AUDITION 4」で選ばれた3人のボーカリストと、「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」「GLOBAL JAPAN CHALLENGE」という2つのオーディションから選ばれた13人のパフォーマーによるグループです。「RAMPAGE=暴れまわる」というグループ名の通り、16人という大所帯を活かした縦横無尽のパフォーマンスが最大の特徴で、2017年から2018年にかけては全国47都道府県を回るホールツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2017-2018 "GO ON THE RAMPAGE”」も敢行しました。今年は初のアリーナツアー「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019 "THROW YA FIST”」も全国13都市28公演を無事に終えることが出来ました。

ーTHE RAMPAGEもBALLISTIK BOYZと同じく、デビュー曲の「Lightning」の時点から、ヒップホップ路線を打ち出していました。ツアーでは浦川さんがDJを務めるなど、さらに本格的にヒップホップを表現しています。

浦川:そうですね。音楽的にもヒップホップ色が強くて、アグレッシブな楽曲が多いです。メンバーのみんなもヒップホップやR&Bが大好きで、90年代のウエスト・コースト・ヒップホップから最新のトラップまで、幅広く聴いています。そうして吸収したヴァイブスをそのまま楽曲に落とし込んで、ファンの皆さんに発信しているのがTHE RAMPAGEというグループで、どんどんその色が濃くなっています。

白濱:GENERATIONSは、J-POPの王道を行くキャッチーな楽曲から、最新のダンスミュージックをベースにした楽曲まで、非常に幅広い音楽性を持っているのが特徴のひとつです。メンバー7人全員が個性豊かで、音楽だけに止まらず、それぞれ俳優やタレントとして活躍しているのもポイントだと思います。みんな好きな音楽のジャンルもバラバラで、だからこそ7人が集まったときにバラエティ豊かな表現ができているのかなと。Jr.EXILEの中では、一番メンバーそれぞれのキャラ立ちがはっきりしているグループかもしれません。

ーGENERATIONSは他のグループと同世代ながら、すでにドームクラスのグループとして活躍していますね。さて、そんなJr.EXILE世代は、メンバーの多くがEXPG STUDIO出身者だということですが、デビュー前からグループの垣根を越えた交流があったのでしょうか?

白濱:もちろんです。翔平なんて、2011年に僕らが武者修行で全国を回っていた時から、GENERATIONSのサポートダンサーとして踊っていましたから、どんな人間かはよく知っています。翔平はたぶん、EXILE TRIBEの誰よりも多く武者修行をしたメンバーかもしれませんね。結局、何回くらい武者修行しているの?

浦川:GENERATIONSで2回、THE RAMPAGEで2回、全国津々浦々を廻っているので、計4回です。めちゃくちゃ修行してますね。もう修行はたくさんです。

一同:(笑)。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


白濱:まあこんな感じで、翔平とは武者修行で同じ釜の飯を食べているので、昔から一緒にやってきた仲間という印象です。未来くんのことも、ニューヨークに留学するずっと前から知っているよね?

深堀:そうですね。GENERATIONSの皆さんが、EXPG STUDIOで「EXILE GENERATIONS」というグループで活動していた時から知っています。僕は9歳くらいの頃にEXPG STUDIOに入って、EXILE GENERATIONSのキッズ枠にいたので。亜嵐さんは子供の頃からの憧れの先輩です。

白濱:僕と未来がEXPG STUDIOに入ったのは、実は同時期くらいなんです。通っていたスタジオこそ違かったけれど、EXILE GENERATIONSを通して知っていました。颯太はオーディション組だから、知り合ったのは比較的最近だけれど、初めて会った時に「昨日、高校の卒業式でした」と言っていたから、もう1年半くらいは経っているよね?

中島:そうですね、僕は卒業式の日に上京して来たので。その後、僕もFANTASTICSデビューに向けて、EXPG STUDIOでダンスレッスンを受けました。THE RAMPAGEの皆さんに教わったこともあります。

ーJr.EXILE世代は、本当にずっと一緒に同じ夢を追ってきた仲間なんですね。

白濱:全員が同じ学校の生徒だったので、グループは違えど、同士という感覚はすごく強いです。僕は松山校の出身で、翔平は福岡校、未来くんは東京校と、それぞれ出身校はバラバラだけれど、みんな当時から突出してすごかった生徒で、EXPG STUDIOの中では全国的に注目されていました。その頃に目立っていた生徒が、Jr.EXILE世代にはたくさんいます。そんな僕らが今回、いよいよ『BATTLE OF TOKYO』という一大プロジェクトにチャレンジするということで、全員すごく気合いが入っているんです。

「SHOOTI T OUT」はEXILE TRIBEの王道

ー今回、発表された各コラボ楽曲についても詳しく聞かせてください。まずはGENERATIONS vs THE RAMPAGEの「SHOOT IT OUT」から。『BATTLE OF TOKYO』のコンセプトを象徴する楽曲で、高揚感のあるEDMマナーの中に、未来を切り拓こうとする意思が感じられる作品です。

白濱 :「SHOOT IT OUT」は、疾走感のあるダンストラックが特徴的な楽曲で、「EXILE TRIBEといえば、こういう曲だよね」というイメージ通りの仕上がりになっています。トップラインの爽やかさ、ダンスミュージックとしてのパワフルさ、全てがストレートに”EXILE TRIBE”を表現している、LDHがもっとも得意とする王道のスタイルの楽曲ですね。

浦川:まさに亜嵐さんが言う通りの楽曲で、THE RAMPAGEとしては、これまでに挑戦したことがないものでした。コレオグラフは、LAを中心に活動するKinjazというクルーに依頼していて、楽曲ももちろん、パフォーマンスもものすごく完成度の高いものに仕上がっています。

白濱:今回は振り付けがすごいよね、超かっこいい。

ー実際にコラボバトルをしてみて、お互いのグループに対してどんな印象を持ちましたか?

白濱:リハーサルの時から、THE RAMPAGEはすごく独特の空気感で動いているグループだという印象を持ちました。16人もいるので、しっかり仕切って全力で物事を進めるタイプの人もいれば、マイペースに付いていくタイプの人もいる。本当にいろんなキャラクターがいるんだけれど、それでいてしっかりグループとして機能しているのが面白いなと思いました。

浦川:僕らはたしかに亜嵐さんが言う通り、割とメンバーそれぞれが自分のやり方で物事を進めている感じで、言ってみれば”群れ”みたいなイメージですね。で、僕らが群れだとすると、GENERATIONSの皆さんは、戦隊モノのヒーローという感じで、一人ひとりがビシッと立っている。コラボバトルでは、GENERATIONSの精鋭に対して、野生的な僕らが数で対抗するというイメージがありました。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


ー先日行われた「THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019 "THROW YA FIST”」のさいたまスーパーアリーナ公演で、「SHOOT IT OUT」が初披露されました。お客さんの前でパフォーマンスをしてみて、どんな手応えがありましたか?

白濱: 自分たちの音がまったく聞こえないほどの大歓声で、これまでに経験したことのないレベルの熱狂でした。ファンの方々が『BATTLE OF TOKYO』に対してどれほど大きな期待を抱いているのかを実感しましたね。本当に、皆さんの期待を肌で感じましたし、これは最高のエンタテインメントを作らなければいけないと、改めて気が引き締まった思いです。

浦川: ものすごい歓声でしたね。僕もまったく音が聞こえなかったです。でも、あそこでパフォーマンスをしたことで、僕らもいっそう『BATTLE OF TOKYO』に対する気合いが入りました。7月のライブは、きっとかつてない興奮を巻き起こすでしょうね。

「Dead or Alive」は一番バトル感が強い楽曲

ーたった1曲であれほど盛り上がるのだから、幕張メッセでのライブがどれほどの熱狂に包まれるのか、想像もつきませんね。THE RAMPAGE vs BALLISTIK BOYZの「Dead or Alive」はどうでしょうか? 攻撃的なエレキギターのサウンドを効かせた重厚なビートが特徴的で、ラップパートもかなり多いです。

深堀:「Dead or Alive」は今回の6曲の中で、一番バトル感の強い楽曲に仕上がっていると思います。THE RAMPAGEとBALLISTIK BOYZという、お互いにヒップホップ感の強いグループだからこそできた楽曲で、重いグルーヴ感のあるハードな作品になりました。MVにもストーリー性があって、本当にバチバチぶつかっています。実際、撮影でも掴み合ったり、吹っ飛ばし合ったり、かなり本気でやりました。僕らは終始、ビビっていましたけれど(笑)。

浦川: THE RAMPAGEは人数が多いから、威圧はしやすいんです。MVでは、お互いのアジトをめちゃくちゃに破壊しあって、両グループが裁判にかけられるというストーリーが展開されていて、最後には全員でバトルをするようなイメージです。THE RAMPAGEとBALLISTIK BOYZは音楽的にもパフォーマンス的にも属性が似ていて、ラストの大サビをご覧いただくとわかると思うんですけれど、両グループの勢いが合わさってすごい迫力になっています。似ているからこそ、一緒にやることでそれぞれの特徴が明確になっているのもポイントですね。

ーラップの掛け合いも聴きどころになっていますね。

浦川:そうですね。ウチには(川村)壱馬さんがいるし、BALLISTIK BOYZにも3人ラップできるメンバーがいますから。お互いに自分たちらしさを出せている楽曲だと思います。先ほどの「SHOOT IT OUT」や、FANTASTICSと一緒にやった「MIX IT UP」は、THE RAMPAGEとしては初めてのタイプの楽曲でしたが、「Dead or Alive」はすごく”らしい”楽曲ですね。

ーMV撮影時のエピソードも教えてください。

浦川: BALLISTIK BOYZには(松井)利樹というメンバーがいるのですが、彼はチワワ並みのビビりで、撮影中なのにもかかわらず取っ組み合いをすると「すみません!」って言っちゃうんですよ。僕らも「利樹! ちゃんと掴みかかってこい!」って怒ったりして(笑)。

白濱: 利樹はめちゃくちゃ可愛いんですよ。俺、利樹をお家で飼いたいくらい(笑)。

浦川: その取っ組み合いのシーンは30~40分くらいかけて、かなり気合い入れて撮ったにも関わらず、結局のところ使われたのはほんの少しだったんですよね(笑)。せっかくバチバチにぶつかったんだから、メイキングとかで映像を出して欲しいくらい。きっと、かなり見応えがありますよ。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


深堀: 後輩の僕たちからしたら、本当に怒られているかと思うくらいの迫力でした。

浦川: それで怒ってたら相当に小さい先輩だよ(笑)。でも、あのシーンが使われたのはほんの少しではあるけれど、その分、ピリッとスパイスが効いた感じで、リアルにバトル感のある絵に仕上がっていると思います。みんなで頑張った甲斐がありました。

「Supersonic」はスマートな楽曲

ーでは、GENERATIONS vs FANTASTICSの「Supersonic」はどうでしょう? こちらは「Dead or Alive」とは一転して、グルーヴィーなシンセベースとエレクトロなアレンジが効いた、爽快なダンスチューンです。

中島: 「Supersonic」は、疾走感のある爽やかな楽曲で、進化し続けながら、勢いよく前へ前へと突き進んでいくような、希望に満ちた楽曲に仕上がっています。ちょうどTHE RAMPAGEとBALLISTIK BOYZのように、GENERATIONSとFANTASTICSはグループとしての系統が似ているので、両グループにとってすごくハマった楽曲になっていると思います。

白濱: こういう疾走感のあるダンスミュージックは、GENERATIONSとFANTASTICSにぴったりだと思います。振り付けは、GENERATIONSでは(中務)裕太くんが、FANTASTICSでは世界さんとなっちゃん(堀夏喜)が作っていて、最後までかなり踊りまくっているのもポイントです。僕がこの楽曲で一番好きなのは、ラストのサビが歌で終わっていて、お互いに悔いが残らない感じになっているところ。ああいう終わり方はすごくオシャレだし、GENERATIONSとFANTASTICSだからこそできたスマートな楽曲だと思います。

ーTHE RAMPAGE vs BALLISTIK BOYZもそうですけれど、GENERATIONS vs FANTASTICSのコラボバトルも、方向性が似ているグループ同士だからこその名勝負感がありますよね。

白濱: 僕らはきっと、踊り方や好きなダンスの方向性も似ているんです。だから、振り付けをマスターするのもみんなすごく早かった。この2グループは、ひとつのグループとしても成立するくらい相性が良いと思います。一方で、裕太くんの作った振り付けと、世界さんが作った振り付けで、ちゃんと違いが見えるところも面白くて、そこが名勝負感を感じてもらえるところなのかなと。裕太くんの振り付けの時はGENERATIONSの方が得意だし、世界さんの振り付けの時はやっぱりFANTASTICSの方が得意。ダンスを見る目が肥えている人ほど、その違いが楽しめるパフォーマンスになっていると思います。

ー 一聴するとポップな作風だけれど、パフォーマンスの側面から、マニアックな楽しみ方もできる作品であると。

白濱: そうですね。加えて、このバトルにはEXILEと兼任しているメンバーが4人(白濱亜嵐、関口メンディー、世界、佐藤大樹)参加しているんです。去年から今年にかけて行われたEXILEのライブ「EXILE LIVE TOUR 2018-2019 "STAR OF WISH”」では、間奏の振り付けをその4人でやったりしていました。だから、「Supersonic」はほかの楽曲よりも、よりEXILEを強く感じさせる作品でもあると思います。EXILEメンバーとしての誇りも込められている楽曲で、実際に4人でパフォーマンスするシーンも収められています。

ーMVの撮影現場では、EXILEとの兼任メンバーがみんなを引っ張っていくようなポジションだったのでしょうか?

中島:一番、場を和ませてくれたのは、たしかにEXILEメンバーさんでした。リハーサルの時からそうだったんですけれど、すごく空気感が良い現場で、時にはふざけ合ったり、僕らがいじられたりしながら、和気あいあいと撮影が進んでいった印象でした。それと、GENERATIONSの皆さんには、それぞれ誰をいじるかの担当があるみたいで、特に(佐野)玲於さんが(八木)勇征くんをいじっていました(笑)。僕らならではの和やかな関係性は、MVの中にもにじみ出ていると思います。

白濱:(佐藤)大樹が俳優としての仕事などで忙しくて、あまりリハーサルに来れなかったりとか、メンバーが多忙を極めていて色々と大変でしたけれど、FANTASTICSと一緒にやれたのは楽しかったです。特に、新宿のクラブでの撮影は印象に残っていますね。実際にたくさんのオーディエンスも入れて撮影したんですけれど、僕らが向かい合って踊るバトル感のあるシーンで、みんながすごく盛り上がったんですよ。本当にライブで踊っているかのような、ちゃんとお祭り感のある空間になったので、それが映像からも伝わるとうれしいです。それと、撮影の合間にゲームセンターに行ったのも良い思い出です。FANTASTICSが撮影している間に、僕と(数原)龍友くんと玲於はゲームをして遊んでいました。そういう余裕を見せるのも、先輩の務めかと(笑)。

「SHOCK THE WORLD」は異なるカラーがミックス

ー(笑)楽しい雰囲気の現場だったんですね。では次は、FANTASTICS vs BALLISTIK BOYZの「SHOCK THE WORLD」について教えてください。こちらは新鋭グループ2組によるコラボバトルです。音数を抑えたシンプルなトラックの上で、両グループが絡み合うように歌っているのがとても面白い作品でした。

中島: FANTASTICSとBALLISTIK BOYZは、お互いにまだデビューしたばかりということもあって、「SHOCK THE WORLD」は6曲の中でも特に元気でインパクトのある楽曲になっていると思います。リスナーの皆さんが一緒に盛り上がれるような楽しさがあって、僕らも遊びながらパフォーマンスができるようなフランクさもありました。BALLISTIK BOYZのラップの間に、僕らの歌がリズミカルな感じで挟まれていて、おしゃれな仕上がりの楽曲でもあります。

ーフレッシュな組み合わせながら、FANTASTICSとBALLISTIK BOYZはカラーが対極で、そこが楽曲のユニークさに繋がっている感じがしました。異色のグループ同士は組み合わせを楽しめる作品というか。

中島: BALLISTIK BOYZのメンバーと僕らはほぼ同世代なので、撮影の雰囲気もすごくフレッシュでした。お互いに若さをぶつけ合って、混ざり合っていくような感じで、実際に歌割りもお互いのパートが交互に出てくるような感じになっています。良い意味で対比が効いている組み合わせなので、その魅力をライブでどう表現していくのかも、楽しみにしているポイントです。

ー深堀さんは「SHOCK THE WORLD」にどんな感想を抱きましたか?

深堀:颯太が言う通り、この楽曲は唯一、歌割りがグループごとに分かれていないのがポイントで、異なるカラーのグループがミックスしている感じを楽しんでほしい楽曲ですね。MVのストーリーも、バトルではあるものの、お互い競い合うというより高め合うような感じになっていて、両グループが交互にリップするシーンもあります。リリックの内容も、「一緒に飛び跳ねろ」とか「もっとド派手に行こう」といった感じで、煽り合うイメージです。みんなでワチャワチャしているところも、この組み合わせの魅力で、そういった意味でも、FANTASTICSとBALLISTIK BOYZらしい仕上がりになっていると思います。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


「MIX IT UP」は月と太陽のようなイメージ

ーTHE RAMPAGEとFANTASTICSがコラボバトルした「MIX IT UP」はいかがでしたか。この楽曲はビートも複雑で、異なるカラーのグループをMIXさせたからこそのトリッキーな仕上がりになっていると感じました。

中島: この曲もすごくバトル感の強い楽曲で、FANTASTICSの僕たちからすると、これまでに歌ったことのない種類のパワフルな楽曲で、大きなチャレンジでした。僕らは普段、どちらかというと繊細な歌い方を心がけているので、この強い楽曲に対してどういうアプローチでどんな表情の歌声を乗せれば良いのか、THE RAMPAGEの3人のボーカルを聴きながら色々と研究しました。そういう意味ですごく学ばせていただいた楽曲でもあります。

ーでは、浦川さんはどう感じましたか?

浦川: この楽曲は、MVの世界観も含めて、月と太陽のようなイメージだと思います。FANTASTICSが月だとすると、僕たちTHE RAMPAGEが太陽で、正反対の位置付けになっている。歌詞の中に「本気と本気のMIX IT UP」というフレーズがあるように、ボーカル同士、パフォーマー同士が正面からぶつかって混ざり合う楽曲で、颯太が言うようにバトル感が強く出た楽曲に仕上がっています。MVには、ボーカル同士が至近距離まで顔を近づけて歌い合うようなシーンもあって、観ていてすごく新鮮に感じました。

ーパフォーマンス面はどんな感じですか?

浦川:「MIX IT UP」の振り付けは、EXPG STUDIOのLA校でインストラクターもしているTrevor Takemotoさんというコレオグラファーに依頼したのですが、僕らにとってはこの振り付けがかなりチャレンジングでした。海外の方に振り付けをしてもらうのも新鮮でしたし、どちらかというと、FANTASTICSの方が得意なスタイルのダンスだったので、けっこう苦労しましたね。

ーこの組み合わせは正反対だからこそ、お互いのグループをどう思っているのかも気になるところです。FANTASTICSから見たTHE RAMPAGEの印象は?

中島: THE RAMPAGEさんは、16人でのパフォーマンスが確立されていて、すごく迫力があるグループだという印象です。アリーナツアーも観させていただいたのですが、本当にTHE RAMPAGEさんにしかできないエンタテインメントという感じで、僕たちもすごく刺激を受けました。FANTASTICSはまだデビューしたばかりで未熟な部分もたくさんあるのですが、いろんなものを吸収して、THE RAMPAGEさんのように自分たちならではのエンタテインメントを築き上げていきたいと思っています。「MIX IT UP」を一緒にパフォーマンスさせていただいたことで、より強くそう思いましたし、自分たちのカラーをさらに明瞭に意識することができたと感じています。

浦川: FANTASTICSはすごくポップかつ爽やかで、果実を絞ったようなフレッシュさを感じられるグループだと思います。それは、僕らにはない魅力であって、FANTASTICSの大きな武器でもあると思います。FANTASTICSの存在には僕らも大いに刺激を受けますし、ほかのグループもそうですが、良きライバルとして切磋琢磨していきたいですね。

「BREAK DOWN YA WALLS」は構成がポイント

ーでは、最後の一曲。GENERATIONS vs BALLISTIK BOYZの「BREAK DOWN YA WALLS」について教えてください。サウス・ヒップホップの影響を感じさせるダーティーでバウンシーなトラックをベースにしながら、J-POPのメロディ感覚も織り交ぜられた斬新な楽曲です。グループの組み合わせでいうと、一番上の先輩と一番下の後輩になりますね。

白濱: 今回、GENERATIONSがコラボバトルしている楽曲は、「SHOOT IT OUT」にしても「Supersonic」にしても、アップテンポのダンスミュージックだったので、ミドルテンポでヒップホップ色の強い「BREAK DOWN YA WALLS」はすごく新鮮でした。GENERATIONSとBALLISTIK BOYZ、合わせて9人がマイクを持つため、かなり複雑な歌割りになっているのがポイントで、めくるめくマイクリレーが楽しめる楽曲になっていると思います。

ー振り付けもかなりインパクトがありました。

白濱: 振り付けは、BIG BANGやジャスティン・ビーバーなどの振り付けを手がける世界的ダンサーで、現在はLDH WORLDのクリエイティブ・ディレクターも務めるShaun Evaristoさんに作ってもらいました。これまでにない新しいスタイルのパフォーマンスになったと思いますし、なんと言ってもGENERATIONSとBALLISTIK BOYZはお互いに7人組で人数が一緒なので、完成されたフォーメーションになっていると思います。

ーBALLISTIK BOYZとしては、GENERATIONSとの共演はどんな印象でしたか?

深堀: 僕らにとって、BATTLE OF TOKYOのMV撮影はこの「BREAK DOWN YA WALLS」が初めてだったんです。GENERATIONSさんは、EXPG STUDIO時代から憧れの大先輩なので、だいぶ緊張しました。でも、GENERATIONSの皆さんは現場で笑わせてくれたりして、ずっと場を和ませてくれたので、すごくやりやすかったです。楽曲的にも、僕たちのラップが入ったことで、これまでにないGENERATIONSさんの魅力を感じることもできましたし、お互いの魅力がうまく混ざり合って、すごくかっこいい作品になったと思います。

ー1番最初がGENERATIONSと一緒では、やはり緊張しますよね。

深堀:そうですね。それこそグループ同士で対面するシーンだったり、各々のグループから1人ずつ、ペアを組んでダンスをするシーンは緊張しました。でも、撮影が進むうちにだんだんとテンションが上がってきて……。

白濱:すごく楽しかったよね。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


深堀:楽しかったです!

白濱:それから、この楽曲はオーソドックスなJポップとは異なる構成になっているのも、面白いポイントかなと。J-POPはイントロ、Aメロ、Bメロ、サビ、Aメロ、Bメロ、サビ、ブリッジ、大サビみたいな流れがオーソドックスで、僕らの楽曲もそういう構成になっていることが多いのですが、BALLISTIK BOYZと一緒にやったことでラップパートも入ってきて、これまでの僕らにはないタイプの構成になりました。そういう意味でもやりがいがありましたね。

ーJ-POPのフォーマットから抜け出そうとした楽曲でもある、と。

白濱:J-POPの楽曲は展開が多くて、コード進行もすごく複雑で繊細です。そこがJ-POPの良いところで、僕も大好きなんですけれど、一方で洋楽を聴いていると、ループをメインとしたシンプルなトラックの上で、トップラインだけを変えることでサビを作っているケースが多くて、それもまたかっこいいんですよね。今回の「BREAK DOWN YA WALLS」は、J-POPと洋楽の構成が合わさったような感じになっていて、新鮮でした。『BATTLE OF TOKYO』では、こういったコラボレーションによって、J-POPの新しい可能性も追求していきたいですね。音楽的にも実りのあるプロジェクトにしていきたいです。

ーこうして『BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~』を聴いてみると、各グループがちゃんと好対照になっていて、改めてJr.EXILE世代は4グループの魅力を一緒に味わった方が、より奥深い魅力を感じることができるのだと気付かされます。

白濱:本当にそうだと思います。でも、一番最初に全グループの組み合わせで楽曲を作ると言われたときは、「これはめちゃくちゃ大変だぞ!」って、みんながビビっていました(笑)。MVの撮影がどれくらい大変なのか、全員よく知っているし、しかも各グループが一気に3曲分のパフォーマンスを覚えなければいけないわけですから。

浦川:その上、かなりの短期間で覚えなければいけなかったんです。みんな振り覚えが早いですけれど、それでも大変でした。

白濱:GENERATIONSとBALLISTIK BOYZのリハーサルが一番早くて、2月末くらいにスタートしたんですけれど、おかげであまりお正月気分が味わえませんでした(笑)。各グループがそれぞれにずっと準備をしてきて、これからいよいよ全員でのリハーサルも始まるところです。すごくワクワクしていますが、この人数で男ばかりが集まると考えると、かなりすごい光景になるのかなと。楽屋とか、蒸し風呂状態になりそう(笑)。

浦川:めちゃくちゃ男臭くなりそうですね。こんなに男だらけのライブはきっとほかにないですから、ぜひ観に来て欲しいです。

ーそれは楽しみです(笑)。今回、コラボバトルをする中で、他のグループで脅威に感じたメンバーはいましたか?

中島:僕はBALLISTIK BOYZの(砂田)将宏が脅威でした。Jr.EXILE世代では、僕にとって数少ない年下のメンバー(19歳)なんですけれど、彼はニューヨーク留学経験者で、圧倒的に場慣れしているというか、表情の作り方やMVでの撮られ方がすごく上手いんです。僕も負けていられないなと、身が引き締まりました。

深堀:僕はメンバーで特定の誰かというより、ほかのグループすべてが脅威的だと思ってしまいました。やはり僕らは一番後輩のグループなので、頑張って皆さんに追いついていかなくてはいけないなと。なかでも、THE RAMPAGEは、意識せずにはいられませんでした。MVの撮影では演技シーンが多くて、車をバットでボコボコにしたりとか、お互いの陣地を壊す描写があったんですけれど、THE RAMPAGEさんは思い切りが良くて、そういう部分も刺激を受けました。アーティストは歌やラップやダンスだけではなく、あらゆる表現が求められるのだということを、改めて教えていただきました。

浦川:僕はFANTASTICSの(瀬口)黎弥くんが脅威というか、ヤバい奴だなと感じています。

白濱:それ、性格がでしょ(笑)。

浦川:性格もダンスもヤバいです(笑)。僕はバトルダンサーでもあって、結構、頭のネジが飛んだ感じの変テコなダンスで相手をやっつけるタイプなんですけれど、黎弥くんには近しいものを感じていて。全く型にハマっていないというか、もう”黎弥”というジャンルがあると言っても過言ではないほど、独自のスタイルを持っているんです。映像を観ていただければ一発でわかると思うんですけれど、「よく本番でそんな動きをしようと思ったな!」と感心するほど、ぶっ飛んだダンスをするんですよ。

白濱:黎弥はソロダンスでも、「これ、完全に笑わせにきてるでしょ?」と思うことがあるよね(笑)。コンテンポラリーダンサーに近いニュアンスがあるというか。僕なら、頭の中に一瞬、そういう動きがよぎったとしても「やっぱりやめておこう」となるんですが、黎弥にはそういうリミッターが一切ない。

浦川:まさに強心臓ですよね。周りの人にどう思われるとか、まったく気にしていないというか、完全に振り切っている。あの突き抜け方に脅威を感じないパフォーマーはいないんじゃないでしょうか。

ー黎弥さんのダンス、今後は注目してみます(笑)。亜嵐さんは、脅威に感じたメンバーはいましたか?

白濱:個人で誰というより、後輩は全員が本当に脅威的ですね。まず、THE RAMPAGEがデビューした時に僕らはビビらされました。デビュー作の「Lightning」の時点で、いきなりみんな自分の見せ方がわかっているし、オシャレだし、ものすごくかっこいいMVに仕上がっていましたから。

ー自分たちのデビュー時と比べると、レベルが上がっていると感じますか?

白濱:そうですね。GENERATIONSのデビュー作「BRAVE IT OUT」のMVなんて、いま観ると笑っちゃうくらい成長途中という感じだったのに、THE RAMPAGE以降は最初から完成度が高すぎて、「君たちはいったいどうなっているの?」という感じです(笑)。FANTASTICSの「OVER DRIVE」もめちゃくちゃ洗練されていてかっこいいし、BALLISTIK BOYZなんて全員でアクロバットするんですよ? こんな後輩が出てきちゃって、もう僕らはどうすれば良いのか(笑)。一度、みなさんには僕らのデビュー作と並べて見てほしいくらいです。本当にデビューした瞬間から、みんなすごいスキルなので、僕らもうかうかしていられません。

ーこの4人の組み合わせはかなりレアだと思います。実際に今日、4人で話してみてどんな感想を抱きましたか?

中島:めちゃくちゃレアですね。僕はすごくうれしかったです。こういう機会がないとなかなか先輩方とじっくり話せないし、いろんなお話が聞けてすごく勉強になりました。全員でのリハーサルがますます楽しみになりました。

深堀:BALLISTIK BOYZはFANTASTICSさんの夢者修行に帯同させてもらったり、結成当時から一緒にいる時間が長かったので、颯太とはたくさん話したことがあったんですけれど、翔平くんと亜嵐くんとお話するのは久しぶりだったので、こういう時間ができたのは僕もすごくうれしいです。お二人のダンススキルは、EXPG STUDIO時代から尊敬していましたし、僕は自分で作詞作曲をやるので、亜嵐くんのことはそういったクリエイティブ面でも背中を追いたい先輩です。

白濱:未来は僕に「こういう曲を作ったので、ぜひ聴いてみてください」と、自分で作った楽曲を送ってくれたりするんですよ。僕も今、クリエイティブ方面に力を注いでいるので、未来のような後輩ができたのはうれしい限りです。

ー深堀さんは作詞作曲や振り付けだけではなく、アートまでやるんですよね。

白濱:未来は本当に、幅広い面で才能があるんですよ。

深堀:ニューヨークの学校に通っていたこともあって、勉強はあまり得意ではなかったですけれど、絵を描いたりとか、音楽を作ったりとか、そういうのはすごく好きになりました。

浦川:英語も話せるしね。本当に羨ましい。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


ーそんな浦川さんはDJとしても活躍しています。亜嵐さんとはDJ仲間ですね。

浦川:そうですね。でも、僕と亜嵐さんはスタイルが違っていて、僕はスクラッチなどの技で新しいビートを生み出す、いわゆるバトルDJを目指しているんです。世界最大のDJバトルイベント「DMC」の2012年度チャンピオンで、THE RAMPAGEのライブDJもしていただいているDJ IZOHさんに習っていて、いずれは僕自身も「DMC」に挑戦したいと思っています。亜嵐さんに負けないくらい、ステージで輝けるDJになっていきたいですね。

白濱:「DMC」に出るの? すごいね!

浦川:来年、狙っています。THE RAMPAGEにタイトルを持って帰りたいです。

ーEXILEではMAKIDAIさんもベテランのDJですが、まさかEXILE TRIBEからバトルDJが生まれるとは思いもよらなかったでしょうね。

浦川:EXILE TRIBEは、アリーナ~ドームクラスでのライブをするグループで、あの規模でDJパフォーマンスをするというのはなかなか想像が付かないと思うんですけれど、そういう固定概念を覆していきたいんですよね。DJ IZOHさんも、アリーナでDJパフォーマンスをやったのは初めてだと言っていました。バトルDJというカルチャーを更に盛り上げていけるように発信していきたいんです。アンダーグラウンドのシーンにはものすごいプレイヤーがたくさんいるので、その素晴らしさの一端を僕らが伝えることで、大好きなヒップホップカルチャーに貢献することができたらうれしいですね。

白濱:翔平のDJプレイはかなりすごいですよ。僕も一応、DJの基礎は勉強していて、練習もしていますが、どちらかというとトラックメイカー寄りなので、家でどれだけ楽曲を仕込んで、分厚くすることができるかに力を注いでいるんです。翔平とは方向性が違っていて、そこもまた面白いなと感じています。

ー亜嵐さんのDJは、マッシュアップなどを多用しているのが面白いと思っていて、しかもEXILE TRIBEの楽曲の中にヒップホップ好きがニヤリとするようなネタをさりげなく仕込んでくるのが心憎いですよね。

白濱:そんな風に聴いていただいてうれしいです。僕は好きな音楽のジャンルがめちゃくちゃ幅広いので、それをどう自分のプレイの中に落とし込んでいくのかを考えるのが好きなんです。メジャーシーンにいるアーティストがこういう曲をかけるんだ、という驚きは常に提供していきたいですね。宮崎県で「LDH LAND」という野外フェスを開催した時にもDJをしたんですが、その時は最初から最後まで自分の音楽の好みでDJをしました。僕のDJをきっかけにして、ファンの方がいろんな音楽に興味を持ってくれたらうれしいですし、そういう形で僕も音楽に貢献できればと考えています。

中島「世界さんはダンス以外でもクリエイティブ」

ーJr.EXILE世代はダンスやボーカルだけではなく、ラップやDJなどにもかなり積極的で、EXILE TRIBE全体でカルチャー色がどんどん濃くなっている印象を受けます。

白濱: もともとHIROさんたちもストリートからキャリアを始めた方々ですが、表舞台で行う表現としては、下の世代に行けば行くほど、カルチャー色が強くなっていると思います。例えばFANTASTICSであれば、世界さんはもともとダンスシーンでもすごく有名なダンサーで、メジャーシーンではもちろん抜群に上手いけれど、ダンスの大会などに出ても相当なレベルだと思います。メジャーとアンダーグラウンド、どちらでも活動できるメンバーが多くなってきたというか。

浦川: 世界さんのダンスはEXILE TRIBE内のパーティーでも人気で、メンバーもみんな注目していますよね。あんなに見慣れないダンスはないというか、いつ見ても斬新で、ものすごくハイレベル。僕らからも歓声が湧きますから。

ー中島さんは同じグループのリーダーとして、世界さんをどう見ていますか?

中島: ダンスのセンスは、やっぱりずば抜けています。サワナツくん(澤本夏輝)もかなりスタイリッシュなダンサーなので、二人のスタイルが混ざることでFANTASTICSのダンスになってきている印象ですね。世界さんはダンス以外でもすごくクリエイティブな人で、まだ具体的な形にはなっていないのですが、いろんな構想を練っているので、それをみなさんにお届けできる日が楽しみです。

深堀「同じステージに立つからには強気で」

ーみなさんのお話を聞いて、『BATTLE OF TOKYO』がますます楽しみになってきました。最後に改めて、『BATTLE OF TOKYO』の見どころを教えてください。

深堀: 本当に、4グループそれぞれの個性が存分に表れるライブになると思いますし、コラボバトルの楽曲にはすべて異なる見どころ、聴きどころがあるので、絶対に面白いと思います。4グループの勢いが合わさるとどれだけすごいのか、ぜひ会場に確かめにきて欲しいです。それと、僕らBALLISTIK BOYZは一番後輩ですけれど、先輩方と同じステージに立つからには一歩も引かず、強気でやっていくので、そこもぜひ楽しみにしてほしいです。

中島:4日間に渡ってお届けする「BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~」は、ライブだけではなく、次世代の新しいエンタテインメントの幕開けになると思うので、そのスタートの瞬間をぜひ見逃さないようにしていただきたいです。最高のパフォーマンスをお届けするのはもちろん、これから先の展開も楽しみにしてもらえるような、そんなライブにしていきたいです。

浦川:「ENTER THE Jr.EXILE」という副題の通り、今回のライブはJr.EXILE世代による初めてのプロジェクトの入り口です。ファーストインパクトが大事なので、僕らも全力で挑みますし、ライブでのコラボバトルはMVとも連動しているので、ファンのみなさんはぜひ予習してから来てください。MVや音源と合わせて鑑賞することで、さらに『BATTLE OF TOKYO』の世界にどっぷり浸かれると思います。

白濱:Jr.EXILE世代が全員揃ったところを見ることができるのは、この『BATTLE OF TOKYO』だけですし、コラボバトルによってそれぞれのグループの魅力が深く理解できる、今までに体験したことのないようなエンタテインメントに仕上がっているはずです。少しでも興味を抱いた方は、ぜひ会場に足を運んでみてほしいですし、普段応援してくださっているグループ以外にも目を向けて、新しい発見もしていただけたら、僕らとしては最高にうれしいです。これからJr.EXILE世代でどんどん皆さんを盛り上げていくので、楽しみにしていてください。

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー


『BATTLE OF TOKYO ~ENTER THE Jr.EXILE~』
GENERATIONS, THE RAMPAGE, FANTASTICS, BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
rhythm zone 発売中

【CD+DVD+PHOTO BOOK】RZCD-86859/B / ¥6,667(本体価格)+税 
【CD+Blu-ray】RZCD-86862/B / ¥5,278(本体価格)+税
【CD ONLY】RZCD-86863 / ¥1,852(本体価格)+税

CD 収録予定内容
M1. SHOOT IT OUT / GENERATIONS from EXILE TRIBE vs THE RAMPAGE from EXILE TRIBE
M2. Dead or Alive / THE RAMPAGE from EXILE TRIBE vs BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
M3. Supersonic / GENERATIONS from EXILE TRIBE vs FANTASTICS from EXILE TRIBE
M4. SHOCK THE WORLD / FANTASTICS from EXILE TRIBE vs BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
M5. MIX IT UP / THE RAMPAGE from EXILE TRIBE vs FANTASTICS from EXILE TRIBE
M6. BREAK DOWN YA WALLS / GENERATIONS from EXILE TRIBE vs BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE M7. 24WORLD / GENERATIONS from EXILE TRIBE, THE RAMPAGE from EXILE TRIBE,
FANTASTICS from EXILE TRIBE, BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE

DVD & Blu-ray収録予定内容
M1. SHOOT IT OUT / GENERATIONS from EXILE TRIBE vs THE RAMPAGE from EXILE TRIBE
M2. Dead or Alive / THE RAMPAGE from EXILE TRIBE vs BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
M3. Supersonic / GENERATIONS from EXILE TRIBE vs FANTASTICS from EXILE TRIBE
M4. SHOCK THE WORLD / FANTASTICS from EXILE TRIBE vs BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
M5. MIX IT UP / THE RAMPAGE from EXILE TRIBE vs FANTASTICS from EXILE TRIBE
M6. BREAK DOWN YA WALLS / GENERATIONS from EXILE TRIBE vs BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE

Special LIVE MOVIE ※初回生産限定盤のみ収録
SHOOT IT OUT / GENERATIONS from EXILE TRIBE vs THE RAMPAGE from EXILE TRIBE (THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019 ”THROW YA FIST”@ Saitama Super Arena)

【GENERATIONS】
3ヶ月連続リリース第3弾!
New Single「EXPerience Greatness」
9/25(水)release

GENERATIONS LIVE TOUR 2019”少年クロニクル”5大ドームツアー開催中

【THE RAMPAGE】
・9th Single
「SWAG&PRIDE」
10/2(水)release

・2nd Album
10/30(水)release

映画 『HiGH&LOW THE WORST
10/4(金)全国ロードショー

【FANTASTICS】

全国ツアー「FANTASTICS SOUND DRAMA 2019 FANTASTIC NINE」開催決定

【BALLISTIK BOYZ】
1st Single「44RAIDERS」
10/23(水)Release

「BATTLE OF TOKYO」白濱亜嵐・浦川翔平・中島颯太・深堀未来 独占インタビュー

Rolling Stone Japan vol.07 
Photo = Tim Gallo
Styling = Keisuke Yoshida, Takuto Nakase
Hair and Make-up = Takeshi Teramoto(JYUNESU), Ayako Ueno(KIND), Ak(i KIND), Toshiyasu Ok(i BON)