この夜のイベントはクリームとブラインド・フェイスの楽曲が中心となり、クラプトンとウォーターズの「サンシャイン・ラヴ」でオープニングを飾った。
「彼のことはピーター・エドワードと呼んでいた」と、クラプトンはベイカーを本名で呼んでいたことを観客に教えた。そして「今日、彼はここに来ていると思うし、みんなのために彼が音楽を奏でるから、ここに集ったミュージシャンで彼をサポートするつもりだよ。彼はろくでなしだったが、彼のことが大好きだったし、彼も私を愛していた。ほんと、それだけのこと。彼の辛辣な物言いで傷ついた人もいたが、私はへっちゃらだったし、逆にラッキーと思っていた。だからこそ今夜このライブをするわけだ。彼が旅立って寂しいよ」と続けた。
このイベントのもう一つのハイライトは、ウォーターズがプレイした「ホワイト・ルーム」と「ストレンジ・ブルー」、ロジャースとキャラックが突然始めた「アイ・フィール・フリー」、ウィンウッドとヘンリー・スピネッティの「バッジ」だった。ウィンウッドはこのブラインド・フェイスの曲の途中に登場して、続けざまに「泣きたい気持ち」「プレゼンス・オブ・ザ・ロード」「オール・ライト」「マイ・ウェイ・ホーム」を披露した。そしてこの夜の最後は全員が参加しての「クロスロード」だった。
クラプトンはクリーム唯一の生存メンバーで、2005年の短期間の再結成以降、イベントでクリームの楽曲をこれだけ多く演奏するは今回が初めてだった。
このイベントはクラプトンにとって2020年最初のギグだった。彼はロンドンのO2アリーナで3月20日から長い世界ツアーを開始し、6月30日のモスクワのクロッカスホールで終了する予定だ。