KISSと握手をしたいファンは、もう少し辛抱しなければならない。バンドは新型コロナウイルスの感染拡大を懸念し、今後の全ミート&グリートの中止を決めた。
ヘビーメタル&ハードロックニュース専門のBlabbermouthが報じたところによると、バンドのマネージャーを務めるドック・マギーは、「KISSのミート&グリートは、バンドメンバーとファンが文字通り肩を並べられる唯一無二の場を皆さまと私たちに提供してくれました」と声明を発表した。「この分野における専門家たちと共に何度も話し合いを重ねた結果、毎晩100人以上のファンを対象に行う本イベントを一時的に中止するのが賢明である、と助言されました。ライブは予定通り開催します。ファンの皆さまとのバックステージイベントを一日でもはやく再開できることを楽しみにしています」。
KISSは現在、END OF THE ROAD TOURと銘打った数年におよぶファイナル・ツアーの真っ最中だ。現時点でツアーは10月まで続く予定で、2021年7月17日にはニューヨークでの最終公演も控えている(場所は未公開)。
「20キロ弱のギアを着て、いつまでも走り回れるわけじゃない」とボーカル&ギタリストのポール・スタンレーは引退の理由についてローリングストーン誌に語った。「感傷的な気持ちなんてない。世界中のファンを称えるお祭りなんだから。もう一度パフォーマンスのレベルを上げて、ライブでできることを表現したかった。
新型コロナウイルスの懸念は音楽業界に大きな損害を与えている。ここ数週間のうちにマドンナはマダムXツアーの公演を一部キャンセルし、米フロリダ州マイアミで開催されるUltra Music Festival(UMF)の主催者は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてイベントを2021年に延期すると発表した。テネシー州ナッシュビルで開催されるTin Pan South Songwriters FestivalもUMFにならって延期を決定。テキサス州オースティン市は災害緊急事態を宣言し、サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)が中止される結果となった。