※この記事は2019年12月25日発売の『Rolling Stone JAPAN vol.09』に掲載されたコラムを改題・再編集したものです(番号21~25は新規書き下ろし)。
Illustration (1~20) = Yoshitaka Kawaida
1.
Identity Politics
アイデンティティ・ポリティクス

2010年代アメリカはいかにして始まったか。黒人初の大統領バラク・オバマ政権、そして神の名のもとに多様なセクシャル・マイノリティや肌の色を肯定したレディー・ガガ「Born This Way」の産声だ。SNSによって既存の権威のパワーが揺らぎ、個々人のインフルエンスが上昇したことにより、抑圧されるアイデンティティの人々が被る不正義に反対する「アイデンティティ・ポリティクス」が活性を迎えた。2013年には、さまざまな人種や体型、セクシャリティの女性を描くNetflixドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』が米ポップカルチャーに「多様性」の議論を根づかせた。そして同年、個性を肯定せんとする熱情のアンセムが世界を駆け巡る。映画『アナと雪の女王』主題歌「Let It Go」。そう、”ありのままに”。
2.
Attention Economy
アテンション・エコノミー

スマートフォンは、エンターテインメントの送り手と受け手の関係すら一変させてしまった。SNSによって一般の人々は影響力を手に入れたし、コンテンツの選択肢も膨大になったからだ。時代のキーワードとなったのは「アテンション・エコノミー」。現代人がマルチ・タスクに娯楽を楽しもうと、与えられた時間は1日24時間と限られたまま。ヒットを狙う供給側は、話題にされて目立つことで消費者の時間を獲得したい……「アテンション」価値がより重要視されるようになった。
3.
Fandom
ファンダム

SNSは、距離や国境を越えて人々を集わせるプラットフォームだ。セレブリティたちにしても、みずからのファンと密に交流するプラットフォームを手中におさめた。こうして重要視されることとなった「ファンダム」カルチャーは、素晴らしいことも暗いことも生んでいく。ライトサイドの象徴には「北米では絶対に売れない」とされた東アジア系にして世界的トップスターとなったBTSが立っている。彼らはつねにファンのことを考え、ファンもまた彼らを支え続けている。ダークサイドには、言葉そのまま『スター・ウォーズ』シリーズ。新作映画に不満を抱えるファンによる監督やキャストへの攻撃は、一種の社会問題として大きなニュースになったし、ファンダム自体をも分裂させてしまった。
BTS初のドキュメンタリー映画『Burn the Stage : the Movie』予告映像
4.
Viral
バイラル主義

後ろ盾のない一般人でも有名になれる……こうした夢は、インターネットによって実現された。YouTubeやInstagramで人気インフルエンサーとなり、数千万円稼ぐ未成年だってそうそう奇異な存在ではなくなってきている。ただし、膨大なユーザーのいるネットで手っ取り早く「注目」を稼ぐとしたら、過激さが強い。SoundCloudにより短期間でトップシーンへと成り上がったTekashi 6ix9ineは、危険なギャングとの交友すら「バイラル」ネタに使い話題を作っていった。
5.
Cancel Culture
キャンセル・カルチャー

SNSはさまざまな人に「声」と「力」を与えた。その結果、有名人や企業の発信が批判を呼んで表舞台から降ろされる「炎上」案件は今や日常茶飯事である。同性愛差別的な過去のツイートが騒動となり、アカデミー賞の司会を辞退したケヴィン・ハートなど、枚挙にいとまがない。当然、こうした「キャンセル・カルチャー」への問題視も進む。2019年末には、リベラルな社会正義的価値観による「キャンセル」への反発がセレブリティたちからも飛び出すようになった。とくに、トランプ支持を公言して以来、民主党への批判が増えたカニエ・ウェストは辛辣だ。「社会正義に目覚めたと思ってる奴らは、それっぽいルールに従属してるだけだ。ヒップホップはルールに従うものじゃない」
6.
Changing Media Landscape
メディア交代劇

SNSで意見を発しやすくなった人物にはセレブリティも入る。InstagramやTwitterといったプラットフォームは、ファンとの交流場というだけでなく、彼ら自身がコントロールするオウン・メディアとして重要な役割を果たすようになったのだ。
7.
Streaming Services
ストリーミング・サービス

マーティン・スコセッシ監督の言葉を借りれば「新たなる第一デリバリー・システム」となったストリーミング・サービスは、ポップカルチャーのルール自体を書き換えてしまった。「何枚買われたか」ではなく「何回聴かれたか」が重要となったポピュラー音楽領域では、柔軟なリリースがすっかり定着。リル・ウージー・ヴァート「XO Tour Llif3」のように、アーティスト本人やレーベルすら売り出す気はなかった曲がユーザーによって押し上げられる予測不能型ヒットも多発した。ストリーミング王ドレイクが2015年にサプライズ・ドロップしたミックステープのタイトルは旧巣に向けたものだが、高速で変化しつづける時代にも相応しい。『If Youre Reading This Its Too Late』、「お前がこれを読んでいるとしたら、すでに遅すぎる」。
8.
Artists Rights
アーティストの権利

2010年代を代表するシンガー・ソングライターであるテイラー・スウィフトは、そのキャリアを闘争に捧げてきたとも言える。元カレたちや宿敵カニエ・ウェスト、はたまた「Bad Blood」を捧げたケイティ・ペリーとのバトルが有名だろう。しかし、その一方で「アーティストの権利」問題に取り組み続けた存在でもある。
9.
Side Business
スターの副業

定額制ストリーミング・サービスの普及により、以前よりも音源収入が減ったと目される音楽スターたち。そこで目立つようになってきたものがサイド・ビジネス、副業だ。さまざまな事業やコラボレーションが行いやすくなった環境変化もあるのだろう。カニエ・ウェストはadidasと組んだスニーカーおよびアパレル・ブランドYeezyで莫大な富を稼ぎ、ファッション界にも革命を起こした。2019年Forbesより「世界で最も裕福な女性ミュージシャン」認定を受けたリアーナにしても、当時はアルバム・リリースもツアーも長らく行っていなかった。化粧品や下着ブランドからなるFenty帝国あってこその頂点だ。トラヴィス・スコットやK-POPアクトなど、音源に数多の特典をつける「バンドル」商法も北米市場で標準化されている。
10.
Intellectual Property
IP(知的財産)

コンテンツ選択肢が膨大なとき、人を集めやすい大予算作品といえばなにか。すでに定着したブランド「IP」だ。
11.
Fourth-wave Feminism
第四波フェミニズム

テクノロジーを乗りこなし、包括性や所得格差の認識も更新された第四波フェミニズムのパワーを否定する人はあまりいないだろう。特にアメリカにおいては、ビヨンセからアリアナ・グランデまで、フェミニスト宣言が女性セレブリティのスタンダードになった。2017年に活性化した#MeToo運動は、ハリウッドから政治やスポーツ界、一般的な職場にまで広まっている。ハードなSFドラマ『侍女の物語』にスーパーヒーロー映画『キャプテン・マーベル』と、女性リードのヒット作の幅も大いに促進された。同時に、ジェイムス・ブレイクやブラッド・ピットなど、強さを是とする男らしさ概念を問い直す「トキシック・マスキュリニティ」問題に意識的な男性スターたちの活動も花開きつつある。
12.
Black Power
ブラックパワー

2010年代はブラックカルチャーなしには語れない。映画では『ブラックパンサー』が歴史級のメガヒット、音楽ではヒップホップが世界の頂点へと躍り出た。ファッションだってすっかりストリートだ。
13.
Political Chaos
政治混乱

海外ニュースに親しんでいる人ならば、「分断」という言葉を一度は聞いたことがあるだろう。2016年アメリカ大統領選挙において、共和党ドナルド・トランプの勝利は世界的なサプライズだった。二大政党員の「分断」が注目を集めたアメリカに限っても、2010年代後半は、まさに政治混乱がポップカルチャーにまで影を落とした時勢かもしれない。国民的行事スーパーボウルのハーフタイムショーにおいては、2016年、ビヨンセのブラックパンサー党トリビュートが大騒動となり、警官や保安官による反対デモ行進に発展した。2019年には、NFL自体「国歌起立拒否」問題で社会を二分していたため、マルーン5が同ショーでのパフォーマンスを決定しただけで批判を呼ぶ憂き目に遭っている。
14.
Mental Health
メンタルヘルス

メンタルヘルスは、2010年代アメリカのユース・カルチャーを代表するテーマとなった。2017年に大ヒットしたNetflixのティーン・ドラマ『13の理由』は、女子高生の自殺から始まり、その少女がいかにして精神を痛めていったかを刻々と描写する内容なのだから恐れ入る。ディケイド・ラストにトップスター入りしたビリー・アイリッシュにしても、彼女と近いSoundCloudラップ・コミュニティにしても、希死念慮や苦しみ、自死を描く作風が若者の心を掴んでいる。不安が大きい時代、言い換えれば憂鬱をシェアしやすくなった時代、「セルフケア」もまた大きな注目を浴びた。アリアナ・グランデが元恋人たちに宛てた「thank u,next」を聴こう。そこには、自分を慈しみ前進せんとする時代精神がある。
15.
Economic Inequality
経済格差

世界金融危機を経てから突入した2010年代、第四波フェミニズムや共和党ドナルド・トランプ当選を経て「経済格差」問題はより存在感を強めていった。平均的な豊かさが減り負債は増えたアメリカのミレニアル世代において、社会主義思想の支持率が上がる調査も少なくない。苦境の影はポップ・カルチャーにも及ぶ。2016年に大ヒットしたチェインスモーカーズとホールジーの「Closer」は甘いバラードと見せかけてカップル間経済格差の曲だ。特権階級の美しき白人はすっかり憧れの対象から定番の悪役となり、2018年には「登場人物全員リッチでクズ」が売りのダーク・コメディ・ドラマ『サクセッション(キング・オブ・メディア)』がヒットした。
16.
Genre-Fluid
ジャンル融解

「テクノロジーが音楽を民主化している」と断言したのはグライムスだが、事実、この10年は技術の発達によってさまざまな「当たり前」が崩壊していった。代わりに台頭したもののひとつは「越境」だ。音楽でいえば、ジャンル境界の融解が進みに進んだ。たとえば、ラッパーとして知名度を築いたポスト・マローンは、2018年グラミー賞にてポップ部門アクトに計上されて騒ぎになった。歌唱が多く、フォークやカントリー色も混ざり合う彼の音楽に既存ジャンルを適用するのは難しいのかもしれない。翌年、同アワードで最優秀新人賞ノミネートを果たした21世紀生まれのビリー・アイリッシュは、ジャンル流動アクトと呼ばれることについて新世代らしい反応をとった。「”ジャンルわけ”ってやつに耐えられない!それがある時に生まれなくて良かった!」
17.
Nostalgia
ノスタルジア

おもに80年代から90年代に出生した「ミレニアル世代」は多くの規成概念を殺めたニュー・ジェネレーションと喧伝されてきたが、その一方で「ノスタルジア世代」と呼ばれることもある。事実、2010年代のポップカルチャーはこの言葉なしに語れない。Netflixが誇る人気ドラマ『ストレンジャー・シングス』は、80年代アメリカを舞台にしたノスタルジー溢れる作品だ。ポップ・ミュージックもファッションも、80年代風がメインストリームに君臨した。さらには、チャーリーXCX「1999」、そしてノーマニ「Motivation」のミュージック・ビデオに見られるように、90年代や2000年代のカルチャーも人気の参照先である。時代は巡るといえど、情報過多社会において「過去のノスタルジー化」速度は一気に加速した。
18.
The Rise of AI
バーチャルの侵略

2016年大統領選挙におけるドナルド・トランプ勝利において起こった最もSFホラーな疑惑。それは、オンライン性格診断で集めたデータを用いることで有権者のイデオロギーの操作を試みたと告発されたケンブリッジ・アナリティカ社問題だろう。データ社会において、我々人間の思考は簡単かつ過激に操れるものなのかもしれない。2010年代、AIの発達と普及により、ドラマ『ウエストワールド』のような「テクノロジーに支配権を揺るがされる人類の物語」は一気に現実味を帯びていった。その恐怖に対峙するように、グライムスは「We Appreciate Power」にて面白い説得を行っている。「みんなおかしいって言うけれど AI支配は良いこといっぱいよ 最強のコンピュータに忠誠を誓って!」
19.
Climate Change
気候変動

2012年に大ヒットしたYA小説原作ムービー『ハンガー・ゲーム』の舞台が「環境破壊により荒廃したディストピア」であるように、気候変動は西洋ユース・カルチャーに根づいてきたイシューだ。ただし、2019年、相つぐ自然災害、そしてグレタ・トゥーンベリ国連演説によって、ポップカルチャーをも座頭する現象と化した。この年には、アリアナ・グランデやエド・シーラン、ジャスティン・ビーバーらが参加する楽曲「earth」がリリースされている。「We Are The World」のようなスター集結チャリティー・ソングなわけだが、ここで訴えられているものは、戦争や差別への反対意識ではなく、地球や自然を守るための環境保護である。
20.
Censorship
表現規制

表現規制と聞くと、アメリカ的なアイデンティティ・ポリティクス運動を思い浮かべる人も多いかもしれない。しかし、2010年代末には、さらに本格的な問題が取りざたされることとなる。グローバルな利益を求めるエンターテインメント作品は、当然文化が異なる他国でのヒットを見込む。ともなると、国によっては国家機関の規制対象となるセクシャル・マイノリティ等の描写を回避するのがマーケティング的な得策である。2017年、ディズニー映画『美女と野獣』の同性愛シーンが複数の国で反発やカットを受けた騒動により、ハリウッドはブロックバスターにおける「多様性」促進の向きを改めたと報じられている。2019年には、モデルが片目を覆うティファニーの広告が巨大市場の中国で「香港デモ支持」との批判を呼び、同社が謝罪するまでに至った。
21.
Uncertainty
不確実性

『ゲーム・オブ・スローンズ』ファイナルシーズンでサンサ・スタークを演じるソフィー・ターナーとアリア・スタークを演じるメイジー・ウィリアムズ。”『ゲーム・オブ・スローンズ』製作総指揮者がスターク姉妹やドラマの結末について語る”より。(Photo by Helen Sloan/HBO)
「不確実性」は、社会、政治、思想、情報の変化とカオスが際立った2010年代に頻用されたワードだ。人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のサンサというキャラクターは「不確実性」のなかで生きる若者の立場をよく表している。彼女は王子様との結婚を夢見る「伝統的女らしさ」に適応する少女だったが、激変する政局にのまれたことにより、冷酷な人物に成長せざるを得なくなる。親世代まではなんとか機能していた勤勉の美徳や伝統的な社会規範は効力を弱め、子どもたちは保証なき荒波に放り込まれてしまったのだ。批判も渦巻いた同作の最終回にはこんな評もある。「2010年代を象徴する作品だからこそ、酷い終焉でなくてはならない」そうして迎えた2020年、世界はパンデミックという強大な「不確実性」に襲われた。
22.
Snippet
断片

”世界最大の音楽企業ユニバーサル、音楽ストリーミングの成長が鈍化 救世主はTikTokか?”より(Photo by Avishek Das/SOPA Images/LightRocket/Getty Images)
ミュージシャンが未発表新曲の一部をSNSでお披露目するケースが珍しくなくなった今、「断片」を意味する「スニペット」という言葉は海外音楽ニュースの常連となった。15秒程度のショートビデオをシェアするプラットフォームTikTokがヒット曲を輩出する場になると、その重要性はさらに増した。2020年には、TikTokでバイラルした「断片」パートの歌詞を副題としてねじ込む改題パターンの増加が報告されている。「楽曲そのもの」より「断片」が注目される、それが今のところのSNSシェア文化なのかもしれない。この時流にスーパースターのドレイクはうまく乗った。新曲「Toosie Slide」の「断片」をTikTokにて先行リリースし、タイトルの「Slide」がラップされる箇所を見事バイラルにしてみせた。
23.
Video Game
ビデオゲーム

Photo by Metin Aktas/Anadolu Agency/Getty Images
ビデオゲームは娯楽の脇役、といった考えを持つのなら、今すぐ捨てたほうがいい。2010年代、デジタルシフトに成功したゲーミング産業は拡大をつづけ、デジタル音楽や劇場映画、テレビ産業の収益規模を超えるエンターテインメント界の頂点に君臨してみせた。2019年、スクリーンタイム獲得を重視するNetflix社CEOは「我々の競争相手は『フォートナイト』だ。そして敗けている」と宣言した。2億ものユーザーを誇る同ゲームは、若者の社交場たるソーシャルメディア的プラットフォームになりつつあり、企業とのコラボレーションも数多い。ディズニーやマーベル、DC、Netflix『ストレンジャー・シングス』にNFLなど、ほかでは有り得ないほどビッグIPが混在する世界を覗きさえすれば、「娯楽の王位」は一目瞭然だろう。
24.
Metaverse
メタバース

Via epicgames.com
「メタバース」は「インターネットの次の仮想空間」とされる概念だ。現時点では、膨大な人々がアバターとして常時ログイン可能で、ユーザーがクリエイティブ権を持ち、様々なコンテンツが楽しめて独自の経済システムが築かれたような空間とされる。語源となるSF小説『スノウ・クラッシュ』ほか、映画『レディ・プレイヤー1』がイメージ例とされる。GoogleやFacebookを尻目に、最も近い存在と言われるプラットフォームはEpicGames社による『フォートナイト』。「メタバース」構築の野望を掲げる同社CEOは、2019年末、『フォートナイト』はゲームかを問われ「12カ月後に同じ質問をしてください」と返した。それから半年もせずに開催されたのが、「ゲーム以上のキャパシティ」を世界に知らしめたトラヴィス・スコットのバーチャルコンサートである。
トラヴィス・スコットが『フォートナイト』とコラボし、ゲーム内で架空のライブイベント『Astronomical』を開催(今年4月24日~26日開催)。初日には世界中から1200万人以上のファンが参加した。
25.
Pandemic
パンデミック

「One World: Together At Home」に出演したレディー・ガガ。”グローバル・シチズンCEOが語る、ライブイベント制作秘話「ガガ母のサポートがあってこそ」”より。(Photo by GettyImages)
2020年、世界中を襲った新型コロナウイルス危機は、映画館や劇場、コンサート会場に製作現場など、エンターテインメント産業の多くを打ち止めてしまった。多くの人が自己隔離するなか、憩いの場となったのは、オンラインミーティングやゲーム『どうぶつの森』といったバーチャルコミュニケーション・ツールである。このことが「メタバース」への関心や投資を増加させるとも予想されている。しかし、未来がどうなるかは誰にもわからない。「生き残るしかない」のかもしれない。パンデミック危機のなか、アーヴィング・ペンが撮影した上を向く一輪の薔薇をカバーとしたVogue誌の編集長アナ・ウィンターはこうつづった。「未来を楽観視するには勇気がいる。しかし、それこそ、未だかつてなく我々が必要とする勇敢」

『アメリカン・セレブリティーズ』
辰巳JUNK
仕様: 四六判並製/ 296ページ
定価: 1700円+税
発売日:2020年4月30日
目次・詳細:
http://www.small-light.com/books/book075.html
ハリウッドスター・ミュージシャン・政治家・インフルエンサー
摩訶不思議なセレブリティ・ワールド探究記
アメリカのセレブリティは、世界の政治や経済を動かすほどの巨大な影響力を持っている。その背景には、カルチャー、政治、SNSなどが複雑に絡み合った「アメリカという社会の仕組み(と、その歪み)」がある。気鋭のセレブリティ・ウォッチャー/ライター辰巳JUNKが、世界を席巻する20組のセレブリティを考察し、その仕組みを解き明かす!
【登場セレブリティ】
レディー・ガガ/ドナルド・トランプ/カニエ・ウェスト/ビリー・アイリッシュ/ブラッド・ピット/キム・カーダシアン/マイケル・ジャクソン /テイラー・スウィフト/BTS/ビヨンセ/近藤麻理恵/アリアナ・グランデなど
試し読み
http://outception.hateblo.jp/entry/2020/04/26/203545
辰巳JUNK(たつみ・ジャンク)
平成生まれのポップカルチャー・ウォッチャー。おもにアメリカ周辺のセレブリティ、音楽、映画、ドラマに関する論考をCINRA.NET、The Sign Magazine、ELLE ONLINE、Real Sound、文春オンラインなどに寄稿。