現在の日本には「ジャズ」をキーワードとしつつ、よりジャンル横断的に活躍する30歳前後の優れたプレイヤーがたくさんいて、彼らは「バンド」という枠にも捉われることなく、自ら表立ってアーティスト活動をする一方で、誰かのサポートを務めたり、プロデュースをしたり、自由に往来しながらシーンを盛り上げている。
2013年に結成され、「エクスペリメンタルソウルバンド」を掲げたWONKはその中でも独自の動きを見せ、自らが主催するイベント「WONKs Playhouse」などで、シーンや世代意識をリプリゼントしてきたバンドだ。そして、キーボーディストであり、作曲家/プロデューサーとしても活動する江﨑文武は、常田や石若と同じ東京藝術大学出身で、かつて石若らと「JAZZ SUMMIT TOKYO」を開催し、現在はKing Gnuやmillennium paradeにも参加するキーパーソンの一人。ビル・エヴァンスをきっかけにピアノにのめり込んだという江﨑に、現代における楽器の存在意義と、同世代について語ってもらった。
楽器に能動的になったきっかけ
「ピアノ至上主義」からの変化
ー江﨑さんは小さい頃からヤマハの音楽教室でクラシックピアノを習っていて、中学生でビル・エヴァンスと出会い、ジャズに傾倒していったそうですね。
江﨑:小学校低学年の頃はバッハ的なものから始まり、ベートーベンとか古典派、構造的にしっかりした音楽をまずやるんですけど、高学年になるとフランスもの、ドビュッシー、ラヴェルとか、あとはロシアものを練習するようになって。そうなると構造的にも和声的にも複雑になるので理解が追いつかず、だんだんクラシックピアノが面白くなくなっていったんです。その頃に親父が買ってきた『Waltz for Debby』が食卓に置いてあって、聴いてみたらめちゃめちゃかっこよくて。
ーどんな部分に惹かれたのでしょうか?
江﨑:当時自分が弾いていたドビュッシーの雰囲気にも似てるんだけど、リズムとベースの要素がちゃんとあるからか、わかりやすい構造になってるし、ポップだなって当時感じて。で、エヴァンスを掘っていくと、フランス音楽のハーモニーから着想を得てジャズに転化し、それを自分のバンドでやってるのを知り、自分がわからないと思ってたものを独自に咀嚼して美しい形で表現してるということがめちゃめちゃかっこいいなって思ったんです。それでエヴァンスのコピーをやってみようと思って。
ー高校卒業後は上京して、東京藝術大学音楽学部の音環(音楽環境創造科)に進まれましたが、そのきっかけは?
江﨑:僕はピアノの一方でもの作りにも興味があって、発明クラブみたいなのにもずっと入っていたので、高校2年生くらいまでは工学部に行くつもりだったんです。でも、中高で一緒にジャズをやっていたドラムとベースが「音大行くわ」って言い始めて、「え、俺も行く」っていう、そういう感じのノリでした(笑)。音環にしたのは、藝大は歴史が長い分、体系的に脈々と受け継がれてきたメソッドを中心に音楽をやることに価値が置かれる大学で、でも自分はもっと新しい可能性を探るようなことをしたかったので、それには音環がハマりそうだなって。映画音楽が好きなので、「アニメーションや映像の音楽もやれるし、録音・音響も学べるらしい」みたいなのも理由でしたね。
ー楽器演奏に飽きてきて、より制作に興味が移った、みたいなことではない?
江﨑:ではないですね。実際学科的に周りは作る側とか録音に興味がある人間ばっかりだったので、あんまり大学には行かずに、早稲田のジャズ研に行って、そこでジャズピアノを弾きまくる、みたいな生活を送ってました。天邪鬼な感じで、環境的に作り手だらけになると、「いや、俺はパフォーマーだから」みたいな感じで(笑)、ジャムばっかりやってましたね。藝大では自分の学科にいた子たちとの交流よりも、それこそ常田(大希)とか石若(駿)とか、他の学科でめっちゃ面白いことをやってる同級生と会えたことが大きくて。藝大は美術学部とかもあるので、音楽に限らず、すごく広い意味での「表現をする人たち」というか、いろんなベクトルの人たちと知り合えたのがすごく刺激的でした。そういう人たちとは今も交流が続いてますね。
ーそこで荒田さんと出会い、WONKを結成するに至るわけですよね。ちなみに、シンセを弾くようになったのはいつからですか?
江﨑:それはめちゃ遅くて、WONKを始めてからなんです。エヴァンスが入りで、そこからハマったのも純粋なピアノ弾きだったので、「ピアノこそ至上」みたいな価値観があって、「電子楽器はまがい物」みたいな偏見がずっとありました。でも、WONKを始める頃に、ちょうどジャズとヒップホップが融合してきた時代背景があり、ジャズピアニストがよりプロデューサー視点で電子楽器を弾くことが普通になっていって。それまでもチック・コリアのエレクトリックバンドとか、いろいろあったわけですけど、それがよりポップな形になってきたというか……そんな環境の中で、メンバーにいろいろ教わりながら少しずつ吸収して、今に至るっていう感じですね。
ー江﨑さんのプロフィールには「キーボーディスト・作曲家・音楽プロデューサー」とありますが、自分の軸はどこにあるとお考えですか?
江﨑:やっぱり「作る人間」ではあると思うんですけど、すごく感じるのが、日本は構造的に分業化されているというか。「プロデューサーはプロデューサーとしてあまり前に出ず、パフォーマーがパフォーマーとして提供されたものを演じる」みたいな構造。まあ、日本だけでなく、世界的にも「芸能」としてはそうだと思うんですけど。でも僕は自分で作って、自分で発信もしたいタイプなんです。「0から1を作りたい」というところに軸足はあるんですけど、それを「作ったから、見てよ」ってところまで、全部自分でやりたい人なんですよね。特に、フィジカルな楽器演奏で魅せて披露して、みんなにすごいと思ってもらいたいタイプではなく、映像やジャケット、ウェブやその他伝達手段となり得るメディアを考えるところまでが楽しいと思っているタイプの作り手かもしれないです。
King Gnuにも通ずる生演奏の熱量
「整っている=美しい」ではない
ーパソコン一台どころか、iPhone一台あれば曲作りからミックス、配信までができてしまう現代において、楽器を演奏することの意味合いをどのように考えていますか?
江﨑:「作る」っていう部分に関しては、圧倒的にパソコンの可能性の方が大きくて。
ーなるほど。
江﨑:「音楽をやってる」ということを伝えるための手段として、今は映像とかいろんな演出もあるけど、なんだかんだ「楽器を弾いてる」っていうことが一番強度がある気がしますね。King Gnuはテレビ露出のときも生演奏にこだわっていますけど、やっぱり演奏する振りをするのと、実際に体を動かして、その瞬間に音が発せられる状況って、伝わる熱量が全然違うなって。この前King Gnuが「ミュージックステーション」で「Teenager Forever」を演奏したときに、他の出演者もスタンディングオベーションをしてて、ネットでは「ミッシェル以来の衝撃」とか書かれてるのを見て。「楽器を演奏するのはかっこいいな」って、また思い起こさせてくれました。それは石若の演奏とかを見ても、毎回思うことなんですけど。
ーテクノロジーとの格闘が身体性を増幅させる部分もありますよね。
江﨑:そういう話で言うと、最近はきれいなピアノを録るよりも、ちょっと調律が狂っていたり、状態がよくないピアノの音を温かく録るっていうのがブームになっていると思っていて。チリー・ゴンザレスが2004年に発表した作品(『Solo Piano』)以降、その傾向が顕著で、サンファやジェイムス・ブレイクもそう。完璧な音というよりは、その辺の喫茶店にあるピアノで録ったみたいなのって、打ち込み的なものに抗ってる感じがするというか、「整っている=美しい」ではないっていう美学を感じるんです。楽器を弾くよりも、パソコンで整えられたトラックを流す方が、作り手が本来あるべきと思っている姿に近いのかもしれないけど、実はもっとノイズが乗ってたりする方が人は感動する。テクノロジーとの対峙的な話で言うと、楽器が廃れないことの理由って、そこがすごく大きいのかもしれないですね。
東京大学大学院での研究
日本の音楽教育に対する違和感と提案
ー江﨑さんは東京大学の大学院で「幼児の音表現支援」の研究をされていたそうですが、それも楽器にまつわることだったのでしょうか?
江﨑:僕の研究は、自分のルーツというか、藝大に楯突く研究をやってました(笑)。要は「なぜ未だに音楽教育が楽器を使って行われているのか?」っていうのがすごく疑問だったんです。歴史を紐解いていくと、明治維新で「学制」が発表されて、「小中は義務教育」ってなったタイミングで、西洋的な音楽を教育のカリキュラムに盛り込むことが重要だと政府が発表した。というのは、西洋式の軍隊を作りたいと思ったときに、軍楽隊の存在が非常に重要だと。で、西洋式の楽器を演奏して、曲を作れることが国力を高めるという認識が生まれて、学校教育の中で音楽をやることが重要だってなったんです。
ーなるほど。
江﨑:だけど、そのタイミングで西洋式の教育のメソッドを知ってる人は誰もいなかったから、アメリカに人が派遣されて、帰ってきて、「音楽取調掛」という政府の機関ができて、それが東京音楽学校になり、東京藝術大学になったっていうルーツがあるんです。で、明治の初期にアメリカに行って、見聞を広めてきた人が帰ってきて言ったのが、まずはみんなができることとして歌を歌うことが重要だと。向こうではそれに対して、先生がピアノ伴奏をすることで教育がなされているっていう報告がされたんです。幼稚園の先生になるためには、ピアノが弾けないとダメじゃないですか?
ー当然のこととしてそうなってますよね。
江﨑:驚くことに、そこに関しては100年ずっと変わらずに来てるんです。でも実際の保育の現場を見ると、やっぱりピアノ演奏って障壁が高いじゃないですか? ピアノ以外にも、ピアニカやリコーダーもやるし、そうなると技術習得一辺倒の教育に映ってしまう。音楽の本質は表現をするところにあるはずなのに、誰も自分で自分の曲を作ったことがないまま教育を終えてしまうんです。みんな自分の絵を描いたことはあるじゃないですか? なぜみんな音楽は作らないのかって考えると、楽器で教育をするってところに難しさがあるのかなって。
ー楽器習得が先に来ることで、むしろ音楽に対する苦手意識が芽生えちゃったりもするでしょうしね。
江﨑:でも、WONKの活動を始めて、ヒップホップのトラックメーカーとかと交流すると、みんなちゃんとした音楽教育は受けてないのに、自分で好きな曲を作って発信してるわけです。彼らの話を聞くと、技術的な障壁が取っ払われたことで、表現する喜びに駆動されて、ここまで来たんだなと感じて。それって非常に価値のあることだなって思うんです。
ーそういう状況を踏まえて、実際大学院ではどんな研究をされていたんですか?
江﨑:幼児向けに作ったサンプラーをiPadに入れて、幼稚園で好きな音を録ってもらって、音を並べて、曲を作る、みたいなことをやってみました。結果、電子機器で一定の制作環境を与え、少しチュートリアルしてあげれば、幼児には身の回りの環境音を音楽的な要素として捉えるポテンシャルが十分に秘められていることがわかりました。たとえばカエルの鳴き声みたいな音を作りたいからって、厚紙を絨毯にこすって録音する、みたいな、専門家がやるような音制作を平気でやってのけるんですよ。僕の立場としては、最終的に音楽は表現であるべきで、誰もが技術習得に時間を割く必要はないんじゃないかなって思っているんです。
ーもちろん、楽器自体を否定するわけじゃなくて、順番の話ですよね。最初から技術習得を強いられるんじゃなくて、まず「音で表現をすることって楽しい」という体験をすれば、自然とそのあとには楽器に興味を持つだろうし、その方が広がりもあるというか。
江﨑:そうなんです。なので、僕は幼児を対象としていて。幼稚園とか小学校のときに音でなにかをやるのが楽しいってなったら、きっと中学でバンド始めたりするじゃないですか? 教育の仕方によって、全然変わってくると思うんですよね。
優れたプレイヤーたちが集う
同世代と共有する問題意識
ーシーン的な話をさせてもらうと、現在は「ジャズ」をキーワードとしつつ、よりジャンル横断的な優れたプレイヤーがたくさんいて、なおかつそれが「バンド」という枠に捉われず、自由に往来しながらシーンを盛り上げているように思います。昨年のmillennium paradeとAnswer to Rememberの始動、コレクティブ的な動きというのはその象徴のようにも見えたのですが、江﨑さんは現在の潮流をどのように見ていますか?
江﨑:コレクティブ的なスタイルっていうのは、欧米だともうちょっと前の時代にあったのかなって。
ーまあ、グラスパー的な流れではありますよね。
江﨑:そうですね。最近はむしろビリー・アイリッシュ的な、個に音楽が戻ってきてる感じがあって……でも、これは日本のシーンが欧米のシーンよりもビハインドしてるとかそういう話ではなくて。単純に僕の周りの話をすると、20代前半の頃から近くに優れたプレイヤー、表現者がいることはお互い知っていて、だから、この前Answer to Rememberのライブを観に行きましたけど、早稲田のジャズ研の部室みたいだなって(笑)。
ーmillennium paradeはどうでしょう?
江﨑:millennium paradeも同窓会的な要素は強いと思います。MELRAWと、King Gnuの新井和輝、勢喜遊は、六本木のエレクトリック神社でセッションをしてきた仲だし、僕と常田は藝大の同級生で、当時から一緒に音楽を作ったり、映像とかの話もしてたし。まあ、そもそもバンドを掛け持ったり、複数の団体名で何かをすること自体が、上の世代からすると変な感じだっていうのは先輩ミュージシャンからよく言われますね。
ーでも、それって昔から行われていることでもあって、例えば、はっぴいえんどからYMOへと至る流れでも、近いことが行われていたと思っていて。ただ、SNSの普及などによっていろいろな境界線が消えて、より繋がりやすくなり、なおかつその繋がりが可視化されたことによって、よりダイナミックな動きになっているっていうことかなって。
江﨑:そうだと思いますね。僕らもはっぴいえんどとかYMOの話はよくするんですけど、ひとつはみんなが集う場所があったかどうかが大きくて、あとは、その世代にいいミュージシャンが固まってるかどうかが大きいなって思います。鍵盤奏者で言うと、30代半ばがめちゃめちゃ層が厚いとか、そういうのってあるんですよね。僕らの世代はわりとブラックミュージックが基調で、そこからいろんな派生をしている。そういう仲間が固まってたというのはデカいと思います。
ーYMOの話で言うと、坂本龍一さんは作曲家であり鍵盤奏者であり、藝大の大先輩でもあるわけですが、江﨑さんにとってはどんな存在だと言えますか?
江﨑:めちゃめちゃ憧れますね。個人的に、ピアノ弾きで「アーティスト」としてかっこいいと思う人ってあんまりいないんです。技術的にかっこいいなって思う人は何人もいらっしゃるんですけど、坂本さんは一つひとつの見せ方が上手いというか。対談とかを読んでも、引き出しがものすごく多くて、音楽以外のこともめちゃめちゃ知ってらっしゃることが伝わってきて。だからこそ、あれだけ発信の仕方とか、自分の見せ方にバリエーションがあるんだろうなって。
ー「届け方まで考えたい」という江﨑さんにとっても指針になるというか。
江﨑:ご本人は「藝大の音楽学部で学んだことはそんなにない」「藝大に対して特別なにかあるわけじゃない」みたいな風におっしゃってるんですけど、美術学部の学生とめちゃめちゃ交流してたりして、音楽以外の視点を獲得したっていう意味では、藝大という環境はワークしてたんじゃないかなって、個人的には思ったりもして。
ー江﨑さんご自身の経験と繋がる部分ですね。
江﨑:やっぱり藝大は「音楽大学」じゃなくて「芸術大学」だっていう、そのデカさはすごく感じますね。ただ、能動的に動く必要はあって、それさえすれば、すごくいろんなことを吸収できる環境だったと思います。
WONKとしての展望
「4人のバンドである」
ーでは、そんな中でWONKは今後どうなっていきたいと考えていますか?
江﨑:WONKは、まずは「4人のバンドである」という部分の強度を高めていきたいと思っています。origami PRODUCTIONSの方々の動きとかを見てると、国内で個を確立した上で、海外では世代感やシーンを意識して、フィーチャリングで客演を呼んだりしてる。WONKもそうありたいというか。「日本にWONKっていうカラーの強いバンドがいるらしい」ということが広まって、例えばシンガポールのアーティストと一緒に曲を作るとか、もっとグローバルに活動を広げていきたいですね。僕らは海外のいろんなビートメーカーの曲とかを知ってるのに、日本のミュージシャンの音楽は全然海外に届いてないっていうのは、すごい悔しくて。
WONKの荒田洸と長塚健斗がOvall(origami PRODUCTIONS所属)の楽曲を再解釈した「Stargazer Rework」
ーその意識っていうのは、同世代が共有しているものでしょうね。millennium paradeやAnswer to Rememberもそのための一手でもあると思うし。
江﨑:まさに、問題意識は共有していますね。そもそも日本のバンドシーンって、キャラクターとかカラーが際立ってる人が少ないと思うんです。Perfumeさんとかきゃりーぱみゅぱみゅさんって、「日本ってこういう感じ」っていうイメージとかカラーとしっかりマッチして、海外に届けられてると思うから、そういう部分で学ぶところは大きいと思っていて。僕らもただ「いい音楽を作りたい」だけじゃなくて、もっと自分たちのカラーをバシッと出せるようになりたい。今はそういうフェーズに入ってますね。
Ayatake Ezakis Instruments

Photo by Kana Tarumi
Nord Electro 3
福岡市の成人式で演奏することになって、親に成人祝いで買ってもらいました。当時はバンドマンになるなんて思ってなくて、ずっと自宅に置いてあったんですけど、WONKを始めてから欠かせない存在になってますね。やっぱり弾き心地がいいし、見た目もかっこいい。

Photo by Kana Tarumi
Crumar Seven
イタリアのCrumarというメーカーのエレピで、クラシックな見た目なんですけど、Wi-Fiに繋がるので、音色の入れ替えが全部Wi-Fi経由でできるんです。昔のローズみたいに上に蓋があり、生活空間の中でインテリアとして邪魔にならないものがないか探していたときに、イタリアからドイツを経由して東京に持ってきてもらいました。(Photo by Kana Tarumi)

Photo by Kana Tarumi
ROLI Seaboard RISE 49
イギリスのROLIというスタートアップが作っている楽器。全部シリコン製の鍵盤で、要は鍵盤と鍵盤の間の音が出せるんです。鍵盤奏者って、ソロに関してはギタリストに憧れがあるんですよ。チョーキングとかを駆使して歌うように弾くのって、普通の鍵盤ではできないので。でも、これは鍵盤に圧力のセンサーが入っていてより直感的に弾けるので、ギタリストのようなソロがようやく実現できるようになったんです。

Photo by Kana Tarumi
YAMAHA DX7
母親は社会人になってから音楽教室に通ってDX7を買ったらしくて、福岡の実家にはこれと同じものがあり、僕はそれでピアノを弾き始めました。その頃は普通のピアノが弾きたいと思ってたけど、いつからか西海岸の方たちによってDX7がフィーチャーされるようになって、WONKでも”Orange Mug”でDX7の音を使ってます。当時から20年くらい経って、またよく弾くようになるとは(笑)。

WONK
4th ALBUM『EYES』
2020年6月17日(水)発売
https://store.epistroph.tokyo/products/wonk-eyes-artbook-cd