Rolling Stone Japanでは2022年2021年2020年に引き続き川谷絵音を迎え、Spotifyの年間ランキングを踏まえながら2023年の音楽シーンを振り返ってもらった。

Spotifyの年間ランキングから川谷絵音とともに国内外の音楽シーンを振り返る恒例企画を2023年もお届けする。
テイラー・スウィフトやSZAがこの一年の顔となった一方で、ランキングの常連だったバッド・バニーやBTS「以降」の動きも顕在化し、TikTok発のバイラルヒットの新潮流も見え始めた海外の音楽シーン。Mrs. GREEN APPLEやVaundyが活躍する一方で、日本のアーティストを世界に紹介する新たなグローバルプレイリスト「Gacha Pop」がスタートし、アニメ関連以外でも海外で高い再生回数をたたき出す楽曲が増えてきた国内の音楽シーン。2023年は欧米圏以外のアーティストがより影響力を強め、独自性を保ちながらも相互に影響を与え合うような、新たなタームに入ったことが感じられる。indigo la End、ジェニーハイ、礼賛で1年に3枚のアルバムを発表し、ツアーやフェスへの出演も多数と、精力的な活動を続けた川谷は、その変化をどう見ていたのか。今回も批評眼と音楽ファンとしての愛情が入り混じった、濃密な内容となった。

※この記事は2023年12月発売の『Rolling Stone JAPAN vol.25』に掲載されたもの。
取材は11月下旬に実施。

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川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

川谷絵音
2014年、indigo la Endとゲスの極み乙女の2バンドでワーナーミュージック・ジャパンより同時メジャーデビュー。現在ジェニーハイ、ichikoro、礼賛を加えた5バンドの他、DADARAY、美的計画のプロデュースや様々なアーティストへの楽曲提供など多岐に渡る活動を続けて現在に至る(Photo by Kazushi Toyota)

ヒット曲と「フィルムカメラっぽさ」

―この年末もSpotifyまとめを参考に、音楽シーンの動きを振り返ってもらいたいと思います。

川谷:海外は女性の年になった感じがしますね。「世界で最も再生されたアーティスト」でついにテイラー・スウィフトが1位になって、バッド・バニーが2位に陥落するという。

―この振り返り企画は2020年からスタートしていて、これまで3年連続でバット・バニーが1位だったけど、いよいよ入れ替わりました。


川谷:NewJeansにしろ、オリヴィア・ロドリゴボーイジーニアスもそうだし、女性が本当に活躍しましたよね。Spotifyのランキングにも女性の名前が多い。僕のベストも女性アーティストが多くなりました。オリヴィア・ロドリゴの「vampire」はすごく良い曲でしたね。ピアノのフレーズからもう引き込まれたんですけど、その後にちゃんとビートが入ってきて、そのビート感もちゃんと踊れるし、メロディもめちゃくちゃいいし。ピアノを弾きながら歌ってる姿もすごく良くて、テイラーともまた違う2023年の顔の1人ではありますよね。


川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

Photo by  Arturo Holmes/Getty Images (Miley Cyrus) , Gilbert Flores/Penske Media via Getty Images (KAROL G), Jason Mendez/Getty Images (JUNG KOOK)

―第66回グラミー賞(2024年)のノミネートでもアルバム賞、レコード賞、楽曲賞の主要3部門でジョン・バティステを除く8枠中7枠が女性ですしね。

川谷:あとは日本でいうとXGですよね。「海外で最も再生された国内アーティスト」で、YOASOBI、藤井 風の次に入っているぐらいですから。日本の一般層にはまだそんなに認知されてないと思うんですけど、海外にも波及していて、アメリカのビルボード誌でも表紙を飾っていたりして。ボーイズグループもがんばるなかで、XGが飛び抜けて成功したのは2023年のいい事例だったと思いますね。

―彼女たちは拠点が韓国だったりして、これまでにない新しい立ち位置を獲得した感じがしますよね。
まずはグローバルのランキングから見ていくと、女性の活躍が目立つという意味では、テイラーと並んで2023年の顔になったのがSZAかなと。「世界で最も再生されたアーティスト」の8位、「Kill Bill」が「世界で最も再生された楽曲」の2位、『SOS』が「世界で最も再生されたアルバム」の3位です。

川谷:SZAは前から好きだったから、今回のアルバムも出たときから栄太郎(indigo la Endの佐藤栄太郎)と「めちゃくちゃよくない?」みたいに話してて。リリースは2022年の12月だけど、絶対みんな2023年のベストアルバムに入れるじゃないですか。

―批評と距離を取ろうとする意図も感じられますよね。結局、ローリングストーンのUS版も含めて多くのメディアが2023年のベストに選んでいますが。


川谷:あの時期にリリースしたのに今これだけ話題になっているのは、改めてSZAは凄いなぁと。そして「世界で最も再生された楽曲」の1位はマイリー・サイラスの「Flowers」なんですね。マイリー自体は今までそんなに聴いてなかったんですけど、「Flowers」は大好きで、2023年ベスト用に自分が作ったプレイリストの1曲目にこれが入っているんですよ。だから印象に残っていて、でもこれが1位なんだっていうのはびっくりしました。「Kill Bill」の方がX(Twitter)界隈ではよく名前が出ていて、マイリーに言及してる人は僕のタイムラインにはあんまり出てこなかったんですけど、Spotifyの再生回数を見たら16億回とかで。

—リリース後7日間での1億再生突破は、JUNG KOOKが破るまで(6日間)Spotify最短記録でした。


川谷:「世界で最も再生された楽曲」でいうと、JUNG KOOKの「Seven」はトップ10の中で一番聴きましたね。Vのアルバムもめちゃくちゃ好きなんですけど、JUNG KOOKの方がポップで聴きやすかったし、NewJeansやピンクパンサレスとか、UKガラージのリバイバルが流行っているなかで、一番ヒットしたのが「Seven」だと思うんですよね。ファッションもわりと2000年代的なものがリバイバルしてたり、今は何を参照するか合戦になっているなかで、2023年はUKガラージ的なサウンドが多かったというか。UKガラージというのが何かわからなくても、「このビートね」ってなる人も多いんじゃないですかね。もちろん、JUNG KOOKだから(たくさん聴かれた)っていうのもあるとは思うんですけど、「Seven」は曲として良いですよね。(歌詞で)曜日を順番に言っていくだけっていう。たぶん四つ打ちだったらここまでお洒落にならなかったと思うんですよ。ガラージっぽい、ちょっとよれたビートだったからかっこよかったんだと思うし、最後に(ラッパーの)ラトーが入ってくるのもいい。彼女にとってフックアップのきっかけにもなったと思うし、やっぱりBTS周辺のソロは面白いですね。

―2023年はBTSがお休みしたから「世界で最も再生されたアーティスト」のランキングには入らなかったけど(昨年は5位)、その分ソロで引き続き活躍してましたよね。2023年のヒット曲にはどんな特徴があると思いますか?

川谷:去年よりもさらに音数が減ってる気がしますね。ミツキの「My Love Mine All Mine」みたいなUSインディの曲がTikTokで流行って、Spotifyのリスナー数も3500万人以上になっていたりして。レイヴェイもそうですけど、ちょっとジャズ風でしっとりした、音数少なめの曲も聴かれてる感じがします。「My Love Mine All Mine」はレイヴェイもカバーしていて、このあたりのシーンがもっと盛り上がりそうな予感がするんですよね。ミツキの曲はTikTokを見ると思い出写真みたいな、ネガを眺めるみたいな、ちょっとぼやけた日常みたいな感じにすごく使いやすいというか。ミツキ本人もこの曲が売れるとは考えてなかったと思うんですよ。以前の「Nobody」みたいにキャッチーな曲のほうが僕は売れるんじゃないかなと思っていたんですけど、そうじゃないのが今っぽくて面白いというか。TikTokがなかったらここまで流行ってなかったと思うので。

―BGM的に使えるタイプの曲のほうが再生数は増えると。

川谷:NewJeansもそうですけど、ちょっとフィルムカメラっぽい曲がTikTokと特に相互作用があるというか。日本で言えばLampもそうで、「ゆめうつつ」とか特にフィルムカメラ的な使われ方をしていたじゃないですか。「Seven」とか「Kill Bill」もかなりフィルムカメラ要素があるし、Vの曲も全部そうですよね。ミン・ヒジン(NewJeans総括プロデューサー)の曲は大体フィルムカメラ的要素があって、映像と一緒にならないといけない感じがするというか。(曲がヒットするうえで)これまではミュージックビデオの影響が大きかったけど、今はリスナーが作る映像の影響が大きくて、音楽に特別興味がない人にも波及するじゃないですか。だからフィルムカメラっぽさは2023年の大事な要素だったのかなと思います。

―アメリカでは自撮りをしながら日常をTikTokに投稿する人が多いから、日常に馴染むような曲が流行るけど、日本人は自撮りが苦手だからそれをしてなくて、だからヒット曲の傾向が違うんじゃないかっていう分析もあるみたいです。

川谷:海外と日本を比べると、まだ海外の方がチルってますよね。betcover!!が昔のインタビューで「チルってる場合じゃない」と言ってて、確かにそうだなとも思ったんですけど、海外はもうチル歴が長いのに対して、日本はまだチルれてすらいないっていうか(笑)。

―「チル」っていう言葉自体は日本でもこの1~2年でちょっと流行った気がするけど、まだまだ全然チルれてない(笑)。

川谷:「Chill Vibes」みたいな海外のプレイリストにLampが入ってヒットしてるじゃないですか。日本人で入ってるのって本当に一握りなので。日本はやっぱりガラパゴス的というか、「Gacha Pop」という名前も付けられたように、また独特な感じになってきてますよね。YOASOBIの「アイドル」もそうだし、マイファスの曲(MY FIRST STORY「Im a mess」)もMAD動画に使われてヒットしたように、日本だと映像がアニメに直結しちゃうから。そこは国の違いもあるんでしょうね。

NewJeansと「参照の参照」の時代

―TikTokをはじめ映像がヒット曲に欠かせなくなった一方で、テイラー・スウィフトが2023年に「世界で最も再生されたアーティスト」1位になったのは「THE ERAS TOUR」の影響も大きいでしょうね。

川谷:テイラーぐらいの規模になると影響も大きいですよね。あとは昔のアルバムの再録も続けていて、あれは権利のこともありますけど、その影響もありますよね。ヒット曲の再録なので、みんな出たら聴くじゃないですか。ファンからすると「録り直したほうを聴いてほしい」っていうテイラーの意向もあるし、ツアーで昔の曲もやるから予習とか復習のためにもそれを聴くし、それもあって上がったんでしょうね。

―ただ再録を出すだけだと「昔のあの感じが良かった」みたいになりかねないけど、ツアーと並行してのリリースだと「今のものを聴こう」ってなりますよね。

川谷:僕らもアルバムの再生数はツアー前にちょっと伸びて、ツアー中は落ちないので。他のアーティストを見てもツアー中にアルバムの再生数が上がっていくから、そういう意味で、ツアーはやっぱり重要ではありますね。

「世界で最も再生された楽曲」6位のテイラー・スウィフト「Cruel Summer」は2019年のアルバム『Lover』の収録曲。「THE ERAS TOUR」を通じて再注目され、2023年10月に全米シングルチャート1位を達成。さらにテイラーは2023年、『Speak Now』と『1989』のTaylor's Version(再録版)をリリースした

―バッド・バニーが「世界で最も再生されたアーティスト」2位に後退した一方で、ラテン系のアーティストが上位に入っているのが目立ちますね。5位のペソ・プルマはメキシコ、6位のフェイドと9位のカロルGはコロンビアの出身です。

川谷:カロルGとか面白いですよね。一番再生されてる曲は超レゲトンですけど、もっとUSのヒップポップ的なノリがあるレゲトンもあったりして聴きやすい。レゲトンに寄りすぎていると、日本じゃなかなか耳馴染みがないじゃないですか。でもカロルGはすごくバランスが良かったですね。

―ストリーミングの時代になって、欧米以外の音楽の広まりが可視化されて、そのなかでバッド・バニーが飛び抜けているイメージだったけど、2023年はシーン全体がさらにプッシュアップされた印象を受けます。

川谷:このランキングを見ると、「みんなレゲトンやればいいじゃん」って思いますよね(笑)。でも日本でレゲトンやったら滑るんだろうなあ……NewJeansが超レゲトンの曲を出したらそれはそれで流行りそうですけど、ミン・ヒジンとレゲトンが僕の中であんまり結びついてない。最近の日本だと、CHO CO PACO CHO CO QUIN QUINってバンドがキューバの音楽を基盤に曲を作っていて、ああいうのは面白いなと思いますね。バンド名もキューバのリズムらしいんですけど、今の日本にはないリズムをちゃんと使いながら、TikTokもうまく使って、そういうのが日本で流行ったらまた変わるのかなとか思ったりしました。YOASOBIの「アイドル」はK-POP的な感じの要素が多かったじゃないですか。YOASOBIがレゲトンをやれば、今一番影響力があるかもしれない……でも藤井 風くんのほうが想像できますね。「死ぬのがいいわ」はレゲトン・リミックスにしたらかっこよさそう。

―最近は海外のプロデューサーと曲を作り始めているし、そういう未来もありそう。2023年は「まつり」も盛り上がったけど、祭り囃子っぽい感じとレゲトンも合いそうだし。

川谷:そうですね。藤井くんだけはそういうことをやってもダサくならないんですよ。本当にオンリーワンだと思います。

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

Photo by Kazushi Toyota

―K-POPはBTSメンバーのソロが盛り上がったのと、やはりNewJeansが2023年の顔として外せないと思うんですけど、川谷さんはどう見ていますか?

川谷:やっぱりミン・ヒジンの全体の作り方、見せ方が大きくて、これまでのK-POPと全然違うじゃないですか。今までのK-POPシーンの積み重ねの上で成り立ってるんだと思うんですが、もあると思うんですけど、かなりポップス要素があるのにUKガラージをからめたり、音楽玄人が好きになりそうな感じをいい意味であざとくやっている。映像の作り方とかも、ものすごくフィルムっぽいし。

―岩井俊二っぽさが指摘されたり。

川谷:でも過去のインタビューでは90年代というよりは70~80年代のビジュアルに影響を受けたって答えてたみたいですよね。映画は小津安二郎監督の作品が好きだと。さらに元ネタというか。だから見せ方も参照の仕方も上手いですよね。フェスでのライブを生バンドでやってみたりとかも、かなり狙ってるなって感じがするし、SNS戦略も他のK-POPがファッションも含めてキラキラしているのに対して、そこまでキラキラしてないというか。この前は全員リック・オウエンスのブーツを履いていて、アイドルが履いているのをあんまり見たことなかったけど、そういうのも上手いなって。もちろん曲がいいのもあるんですけど、トータルプロデュースが物を言ってる感じがしますね。

NewJeansが「リック・オウエンス」のブーツを履いてパフォーマンス(4:10~)

―BTSはまずアメリカで成功するために、アメリカに適用する音楽性をやってきて、そこからK-POPというジャンルの知名度がどんどん上がるなかで、BLACKPINKみたいにより独自性を出す人たちが現れた。今はもうK-POPが確立されて、K-POPの独自性があるから、そのうえでもっと自由にいろんなことができるようになって、NewJeansが新しい流れを作ったというか。

川谷:だから、NewJeansはもうNewJeansになってますもんね、完全に。2024年はUSインディっぽいのとかやらないかなぁと。生バンドがいたのも布石なのかなとか思いたいですけど。さっき話したミツキとか、ソフトなインディロックはフィルムカメラ的な要素もあるし、めちゃくちゃ流行りそう。

―SZAの「Kill Bill」もちょっとフレンチっぽいソフトな感じがあるし、ああいうのをNewJeansがやったらどうなるのか。

川谷:誰が次の、最新の参照をするかにかかってるというか。

―Y2Kリバイバルが広まっていくなかで、90年代まではリバイバルの範囲がある程度限られていたのが、2000年代は特にクラブミュージックが一気に細分化していった時代だったから、あれもこれもあるっていう状態になって、そのなかからどれをチョイスするかの勝負になってる側面はありますよね。

川谷:もう参照の参照ですもんね。

―参照の参照の参照というか(笑)。

川谷:Xを見ていたら「あらゆる参照元を遡っていくとビートルズに辿り着く」みたいに言ってる人がいて。最近、Vaundyが『replica』というアルバムを出したことで、引用やオリジナリィティがどうこうと議論になっていましたけど、僕がVaundyと対談したとき、彼は「ビートルズを気にしてしまうときがある」と言ってたんですよ。だから、やっぱり何を参照するのか合戦になっているのかなって。

―そこでちゃんとオリジナルの組み合わせを作れると面白いものになるし、NewJeansは映像とかファッションとか、全部ひっくるめていろんなものを結びつけてるからこそ面白い。

川谷:やっぱりトータルプロデュースが一番上手くいったグループですよね。

ー日本からもミン・ヒジンみたいな人が出てきますかね?

川谷:日本はそういう人が軽視されがちですよね。編曲家とか、音楽そのものをプロデュースしている人の方が優遇されて、さらに広い視野で見るプロデューサーがあんまりいないと思う。音楽を作ること自体がプロデュースだと思ってるから、それ以外は細分化していて、それぞれの担当に振り分けるから、ぐちゃぐちゃなものになっちゃったりする。そういうのを全部ちゃんと見れる人が必要で、今はそれがレコード会社の仕事になってますけど、もっとそれ自体が職業として認められればいいと思いますね。

川谷絵音ベスト10曲をみずから解説

―では川谷さん個人のベストを見てみましょう。

川谷:今回の10曲はだいぶ落ち着いたものばっかり選んでいて。

―夜に音楽を聴いてる人のリストだなって(笑)。バンドらしいバンドはほぼなし。

川谷:だんだんそういう感じになってきちゃって(笑)。去年はもう少しバンドがいた気がするんですけどね。メン・アイ・トラストの「​​Ring of Past」は第1位。めちゃくちゃいい曲。シンセの使い方が上手いし、音数の引き算も含めて、ネオソウル的な流れのなかでも特殊なポジションにいるというか。ありそうでない感じもあるし、BGMとしてもかけられるし。NewJeansもメン・アイ・トラストみたいな感じでやったらいいなというか、コラボを見てみたいなって。

―NewJeansが急にチルな方に行ったらちょっとびっくりするけど、メン・アイ・トラストぐらいだったら、シンセポップ、ドリームポップ感もあるからちょうどいいかも。

川谷:四つ打ちのこういうミドルテンポの曲なら、メロディもすごく合いそうな感じがするんですよね。シンセのフレーズが歌メロより目立つときもあったり、作り方も上手いし。サンファの『LAHAI』は2023年のベストアルバム。コーラスの使い方も上手いし、普通のR&Bじゃないアレンジの仕方で、聴いたことがないような音の使い方がたくさんあった。前作はもうちょっとR&B寄りだったじゃないですか。それがよりコアな音楽になっていて、もう「何をやってもサンファ」みたいな状態になったアルバムだと思いました。

―そのなかでも「Dancing Circles」を選んだ理由は?

川谷:この曲が一番「このアレンジを自分でもやりたい」と思ったというか。この途中少しだけ入ってくるリズムと歌メロの置き方はなかったなと思って。でもアルバム曲全部良かったです。ロミーは……ドーターの女の子(エレナ・トンラ)のソロ、Ex:Reがすごく好きなんですけど、雰囲気が似ていると思ったんですよね。僕のなかでロミーのアルバム(『Mid Air』)とEx:Reは同じ色なんです。あとはThe xxのインタビューで、オリヴァー(・シム)が「クラブで聴いたら踊れるけど、家で聴いたら泣けてしまう曲が好き」みたいに言ってて、それだよそれ!と思って。ロミーの「Loveher」は特にそう。

―ゲスの極み乙女の曲のベーシックもそうですよね。

川谷:そうですね。コーシャス・クレイはサンダーキャット周辺にも繋がる感じというか、ちょっとアバンギャルドでジャズ寄りで、この人自身がフルートとかサックスの奏者で、ビリー・アイリッシュのリミックスもやってたり、こういう総合プロデューサー的に自分で全部できる人が増えたなって。そのなかでも「Ohio」はアレンジの教科書というか、美味しいところに落ち着いている。R&Bなんだけど薄くアバンギャルドさがあって、自分もやりたいと思わせるアレンジというか、そこが絶妙だなって。

―彼はV「Slow Dancing」のリミックスも手がけてますよね。

川谷:そうそう。クレオ・ソルは、僕「がんばれ」とか前向きな曲があんまり好きじゃなかったんですけど、彼女のアルバム(『Gold』)はどれも前向きな曲で、初めてこういう歌詞をそのまま受け取って聴くことができたというか。いつも歌詞はそんなに聴いてなかったんですけど、本当に背中を押されるような感じがアルバム全体にあって、これはめちゃくちゃ聴きました。

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

Photo by Kazushi Toyota

川谷:ルタロは情報があんまり出てこないんですけど、ビッグ・シーフの人がすごく好きだと言ってて。

―エイドリアン・レンカー(ビッグ・シーフのVo, Gt)の義理の従兄弟みたいです。

川谷:だからか(笑)。ビッグ・シーフはすごく好きなんですけど、ルタロも音が似ているし、アレンジの感じやギターのフレーズも好きだし、これが唯一バンドっぽい曲でよく聴いてたので、哲くん(礼賛の木下哲)にも「聴いておいて」と言ったりしてました。

―礼賛の曲にも反映されてたりすると。

川谷:そうですね。Vはもう超ミン・ヒジンだなと思いつつ、ここまでしっとりするのは結構攻めてるなと思って。これこそフィルムカメラ的な、ミン・ヒジンがやりたかったのはこういうことなんだろうと思うというか。Vは「f(x)のアルバムが好きだったからミン・ヒジンに頼んだ」とインタビューで言ってたんですけど、f(x)はもっとイケイケだったから。それとは全然違って、でもお互いいい仕事をした感がそのインタビューにはあって。6曲しか入ってないけど、これは最近めっちゃ聴いてます。

コーディ・ジョンは……僕、オーストラリアのポップスが好きなんですよ。ゴティエに始まり、最近のザ・キッド・ラロイとか、やっぱりオーストラリア特有の感じってあるんですよね。たぶん国の特性もあると思うんですけど、ちょっときらびやかで、アメリカやイギリスっぽさもあるし、いろんな音楽の要素が入っていて、他にはないアレンジセンスもある。日本人が一番聴きやすいのはオーストラリアのポップスなのかもしれないなと思ったりして、そのなかでもコーディ・ジョンはすごくよかったです。

imase、なとり、Vaundyの飛躍

―では続いて、国内アーティストのランキングを見ていきましょう。

川谷:Mrs. GREEN APPLEは国内だと1位だけど海外のランキングには入ってなくて、バランス的にはやっぱりYOASOBIが強いですね。まあ、海外のほうはアニメの曲をやってないと難しいっていうのもありますもんね。アニメイコール海外で聴かれるものだと思うので……藤井 風はやってないですけど。

―「死ぬのがいいわ」が「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」で2年連続1位というのはすごいですよね。

川谷:XGもアニメじゃないので、やっぱり強いですね。imaseくんも2023年になってより売れたというか、それこそJUNG KOOKが反応したりもあったと思いますし、韓国のMelonのチャートに入ったりとか、海外進出してますもんね。

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン


―藤井 風とXG以外だと、2023年はimaseとなとりがアニメ関連以外でグローバルヒットを出したことが特筆すべき点かなと。

川谷:imaseくんは本当に海外ナイズしてますよね。曲自体ちゃんと狙って作ってるのもわかるし、それがちゃんといい具合になってるというか、日本でもちゃんと流行りそうなのがいいバランスだなって。2023年に新しく飛び抜けた人と言ったら、やっぱりimaseくんなのかもしれないですね。

―なとりに対してはどんな印象ですか?

川谷:なとりくんも作り方が上手いなと思います。短いバージョンをTikTokにあげて、バズってから曲にするっていう、今ちょっと流行りのやり方というか。imaseくんと同じで、流行りそうな曲がちゃんとわかってるなって。VaundyがJ-WAVEを研究して「東京フラッシュ」を作ったように、今の人たちはちゃんとシーンを研究して作ってる感じがします。さらに、声にもちゃんと個性があるから、みんな声を聴くだけでこの人かなってわかるようになってきているかもしれないですよね。

imase「NIGHT DANCER」は「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」4位

なとり「Overdose」は「国内で最も再生された楽曲」6位、「海外で最も再生された国内アーティストの楽曲」13位

―最初に名前が挙がったミセスはどうでしょう。

川谷:新しいアルバム(『ANTENNA』)はすごく良くて、全部スウェーデン語で歌ってる曲とかあって(「norn」)。最初の頃はもっとポップス寄りでしたけど、新作ではいろんなことをやっていて、歌い方も曲によって違うし、演奏力もある。音楽好きにはちょっと誤解されているのかもしれないですよね。キラキラしているというか、SNSでもかなりシェアされていてアイドル性もあるから。でも実は、音楽的にもかなりすごいバンドだと思いますけどね。

Mrs. GREEN APPLE『ANTENNA』は「国内で最も再生されたアルバム」3位(2023年リリース作ではトップ)

―Vaundyは「国内で最も再生されたアーティスト」の2位で、「怪獣の花唄」が「国内で最も再生された楽曲」の2位、『strobo』(2020年リリース)が「国内で最も再生されたアルバム」の2位と、国内ではミセスと並んで2023年の顔だったかなと。

川谷:Vaundyはそれこそトータルプロデュース的な考えを持っている人だと思いますね。いい意味で、自分というものがあるようでないし、ないようであるというか。藤井くんはパーソナリティにも音楽にもファンがついていて、ちゃんと広く聴かれてるのに玄人からも好かれてるって完璧じゃないですか。Vaundyはもっとしっかり研究して、毎回自分じゃない誰かになっている感じというか、それがすごいと思います。そのぶん手癖は見えにくくて、Vaundyっぽさがいい意味でない。本当はあるんだけど、見えにくいというか。

―でも圧倒的な歌声の記名性を持っているから、そこでちゃんとVaundyの曲にしている。

川谷:結局歌で全部持っていけますもんね。『replica』を出して、2024年以降もまたいろいろ考えていると思うので、Vaundy周辺はまた何か面白いことが起きそうな感じしますけどね。

―これまでは基本的に全部自分でやってたのが、「トドメの一撃」でコリー・ウォンをフィーチャーしたりとか、また次への動きも見られて。海外も含めて、もっと外とも関わりながらやっていくことになるのかもしれない。

川谷:「海外で最も再生された国内アーティスト」のランキングだと2023年は17位ですけど、2024年以降、これがもっと上がってくるかもしれないですよね。

めまぐるしく循環する邦ロック

―ここまで名前が挙がってない人で、印象的だった国内のアーティストは?

川谷:HoneyWorksの「可愛くてごめん」はいろんなところで聴きましたね。盛り上がったという意味だと、新しい学校のリーダーズとかanoちゃんとか……新しい学校のリーダーズは88risingと一緒にやったり、他とは違うところにいるというか。今は海外に向けて活動することで、日本でも受けるみたいな時代になってきている気もする。どっちかだけじゃないっていうか。

―新しい学校のリーダーズは88risingのフェス「Head In The Clouds」でYOASOBIと共演したりもしてました。

川谷:あとは、WurtSくんとかもっといける気がしますし、シャイトープ「ランデヴー」とかConton Candy「ファジーネーブル」もすごく聴かれてましたよね。やっぱり邦ロックの循環は早いなと思います。5年ぐらいで循環しません? 10年タームとかじゃない気がする。なんなら3年くらいな気もするぐらい。

―Saucy Dogやマカロニえんぴつがブレイクしたのは比較的最近だけど、キャリア的には短くないし、もうその次の世代がどんどん出てきてますよね。

川谷:そうそう、Saucyとかマカロニに影響を受けたバンドがもう出てきているっていう。でも結局、クリープハイプが大きい気がします。クリープハイプのフォロワーみたいな人たちが、ここ5年ぐらいずっと出てきているように思いますね。僕らよりちょい下くらいの世代は、クリープハイプを青春時代に聴いて育ったというか。あとはライブハウスとかでやってるバンドだと、最近はKing Gnuフォロワーもめっちゃ見かけますね。そのなかでただのコピーバンドにならないバンドだけが上がってこれるっていう。一時期はSuchmosフォロワーもめちゃくちゃ多かったけど、Suchmos以上になったバンドは一つもなかったじゃないですか。あとは原口沙輔くんの「人マニア」とか、もともとボカロPじゃないのに、急にボカロでヒット曲を出しているのは面白いですね。

―ダンスやMPCをやってた人がこういう音楽をやるんだっていう。

川谷:僕が最初に会ったときはまだ中学生ぐらいで、たまたまバスのなかで会ったんだよなぁ(笑)。沙輔くんは面白いですね。Furui Rihoちゃんはもともと好きで、流行りそうな感じがすごくあるなって。それとこの前、「Scramble Fes」で離婚伝説のライブを見て、めちゃくちゃ良かったです。やってることはめちゃくちゃ渋いんですよ。超直球だし、やりすぎてるくらいなんですけど、それがいいんですよね。歌もめちゃくちゃ上手いし、ギターも上手いし、バンド全体もかっこよくて。ファッションもパンタロンみたいなの履いていて、サングラスかけて、あそこまでド直球に歌謡曲、シティポップみたいなのをやっている人って最近あんまりいないじゃないですか。全部プロデュースしてやってる感じも見せ方として成功しているというか。最近、GQで2人ともヴィトンなどを着るモデルをやっていましたけど、すでにファッション界隈にも「離婚伝説にヴィトンを着せたら面白い」と思ってる人がいるってことですよね。あれを見たときに売れるなと思いましたね。

―2023年リリースでいうと、どの曲が印象的ですか?

川谷:曲は圧倒的に藤井くんの「花」。歌詞も含めて、めちゃくちゃいい曲だなと思って。ポップスとポップスではないものの間というか、しっかりそこから動かずにやっているというか。どっちにも寄らないけど、どっちかに寄っても藤井くんの場合はかっこいい。いちリスナーとして新譜を聴いて「おお!」ってなるのは、最近だと藤井くんとあと数組くらいしかいないんですよ。「Workin Hard」にしても、ポップスの世界にいてああいう曲はなかなか出せないじゃないですか。あの曲がしっかり聴かれるっていうのは素晴らしいと思います。

川谷絵音の2023年を総括

―最後に川谷さん自身の一年を振り返ってもらおうと思います。アルバムを3枚出して、ツアーやフェス出演も多かったですし、かなり精力的な一年だったかなと。

川谷:最初にインディゴで出した「名前は片想い」がちゃんとヒットしたので、それは良かったかなと思いますけどね。サブスクでちゃんと回ってたっていう。

―Spotifyの再生回数はもう「夏夜のマジック」と同じくらいになってますもんね。

川谷:2900万回とかで、MVも1000万超えたし、2年半ぶりにアルバムも出せたので、それはよかったです。

川谷:その前はジェニーハイもアルバムを出して、初めて10カ所もツアーを回ったし、礼賛が今いい感じで。Spotifyのリスナー数はまだ全然なんですけど、ライブの集客だけなぜかものすごくあって、武道館ができるくらいの集客があって。サーヤちゃんの人気とかカリスマ性もあるんですけど、集客だけ異常な感じになってるんですよ。だからもう土壌ができているというか、礼賛は一曲ヒットが出れば化ける可能性がすごくあるなって。

―このインタビューの最初に「海外では女性が強い」という話がありましたが、もちろん日本にもアイコニックな存在は何人かいるけど、サーヤさんはまた新しいポジションを獲得できる気がして。それこそお笑いも含めていろんなクロスオーバーができるし、活動のスタンスも独特だし、「スケベなだけで金がない」とか歌詞のセンスも面白いし。

川谷:ライブでも男女ともにファンが多いので、すごくバランスが取れてるというか。サーヤちゃんってすごく女性的でもあるし、でも下ネタもめっちゃ言うし。

―海外の女性アーティストはみずからの恋愛をそのまま歌詞に落とし込んで、それが共感を得てたりするけど、日本でそういうのってあんまりないじゃないですか。でもサーヤさんは彼氏の話とかも普通にしていて、そういう歌詞の曲も聴いてみたいなと思ったり。

川谷:アルバムが出てからもうすぐ1年くらいで、だんだんサーヤちゃんの中でも、やりたい音楽が固まってきているというか。この前もまだ出てない新曲で、自分の内面を吐露するみたいなラップの曲を書いていて。ああいうのも今までなかったから、だんだん自分のなかでもミュージシャンとしてのスイッチがちゃんと入ってきた感じがするし、サーヤちゃんはアイコンになる気がしますね。個人事務所でやってたり、色々な判断も早いし、すごく自分がある人で。ツアーのポスターとかグッズも全部「こういう感じで」みたいな、トータルプロデュースも自分でやっていて。なおかつ周りに僕らもいるから、ちゃんと役割分担もできてるし。

―もちろんライブを見に行ったら演奏もすごいし。

川谷:ドラムとベースがあんなに目立ってるバンドも最近なかなかいないと思うし、ただトラックでサーヤちゃんがラップするよりも、生バンドでやる方が面白いかなって。礼賛は今すごく可能性を感じてますね。

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン


―楽曲提供に関してはどうでしょう。

川谷:キタニ(タツヤ)くんとやった「知らないあそび」は面白かったですね。インディゴで演奏して、違う人が歌うっていう。

―最初から「”prod. indigo la End”でお願いします」っていう話だったんですか?

川谷:そうです。3月にキタニくんと対バンして、「すごく良かった」と言ってくれて、「インディゴでやってください」っていう。そういうのは初めてだったので。

―あのコラボEPの最後がインディゴなのはすごくよかったなって。Eve、NEE、ヨルシカのsuisさんっていう、比較的キタニくんと近い世代の人たちが参加しているなかで、最後にインディゴっていうのはリスペクトもあってのことだと思うし、あの並びに入れる川谷さん世代のバンドはなかなかいないと思うから、それは下の世代への影響力の裏返しだとも思うし。

川谷:他の曲は派手だったから、一番地味な曲でしたけどね(笑)。

―地味だけどいい曲でした。

川谷:大塚愛さんの曲(「マイナーなキス(川谷絵音より)」)も面白かったですね。僕もちょっとコーラスしていたり。

―提供曲でコーラスまでやるのは珍しいですよね。あの曲も大塚愛さんというメジャーな名前からすると、アレンジはだいぶ攻めてたなと。

川谷:そうですね。ガチャガチャにして欲しいっていうオーダーがあったから、ああいう感じで作ったんです。Hey! Say! JUMPの「ときめくあなた」は歌詞にアーティストネームを叫ぶところをいっぱい入れて、ラップも入れたりとか、結構いろんな要素を入れてポップにして。最近は楽曲提供するとき「ジェニーハイのこの感じで」とお願いされることが増えて、それも加味しつつ作ったんですけど、ファンの人は絶対好きになる曲だと思うし、ライブでも盛り上がるだろうなって。

―ジェニーハイもバンド像が確立されたというか、アルバムにはタイアップ曲も多かったし、それだけいろんな人に認知されて、求められる存在になって、そのなかでもフィーチャリングを含めてトレンド感のあるものをどんどん取り入れて、アウトプットできる場になっているなって。

川谷:ツアーが終わってしばらく会ってないので、そろそろ曲を作り始めようと思うんですけど、今はゲスのアルバムを作ってるんですよ。ゲスは2023年に一曲も出してなくて、穂奈美ちゃん(ほな・いこか)が相当忙しいっていうのはあるんですけど、2024年はゲスが動く年になるかなって。

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

Photo by Kazushi Toyota

―海外での日本の音楽の聴かれ方も変わってきて、2023年はアニメ関連以外のヒット曲も増えてきましたが、川谷さんのなかでの海外に対する想いはいかがですか?

川谷:インディゴのアー写を台湾で撮影したので、「2024年はライブをしよう」みたいな話はしていて……もうちょっと考え方を変えないとな、みたいなのがちょっとあるんですけど。

ーというと?

川谷:2023年はアルバムを作るのに必死になりすぎて、あんまり外のことを考えられなかった時期が長かったので、もうちょっと内需を無視したものも考えないといけないなっていうのは、インディゴの『哀愁演劇』を出してからちょっと思って。ずっと思ってはいたんですけど、どうしても国内の動きを気にしちゃって、海外の音楽はリスナーとして向き合ってきたところがあるから、そこは考え方を変えないとなって。Lampみたいないい例もあるし、やっぱりTikTokは今もう切り離せないと思うので、そのあたりはもっと上手く付き合っていかないといけないなっていう感じはあります。もうちょっと、いい意味であざとくできたらいいのかもしれないなって。

―それこそトータルプロデュース的な目線で。

川谷:自分以外でそういうのやりたいですけどね。曲提供はもちろんいいんですけど、それだけじゃなくて、外側の見せ方までトータルプロデュースするっていうのをやりたいです。そういうことに興味があります。

―それは見てみたい気がする。でもさっきのキタニくんの話みたいに、川谷さんは下の世代との繋がりもあるから、そこも巻き込んで面白いことができそう。

川谷:やりたいですけどね、本当に。何かもっと面白いことができるはずなんだよなって、ずっと思ってるんですよ。

◎テレビ朝日系「関ジャム 完全燃SHOW」

川谷絵音が「プロが選ぶ年間マイベスト10曲」特集に出演
2024年1月14日(日)23:00~23:55
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/kanjam/

◎indigo la End

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

『哀愁演劇』
配信・購入:https://indigolaend.lnk.to/aishuengeki

TOUR 2023-2024 「藍衆」
2024年1月14日(日)群馬県 高崎芸術劇場
2024年1月21日(日)愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
2024年1月27日(土)香川県 レクザムホール(香川県県民ホール)
2024年2月4日(日)栃木県 栃木県教育会館
2024年2月12日(月・祝)福島県 いわき芸術文化交流館アリオス
2024年2月18日(日)岩手県 トーサイクラシックホール岩手
2024年2月24日(土)神奈川県 パシフィコ横浜 国立大ホール
2024年3月2日(土)福岡県 福岡市民会館
2024年3月3日(日)熊本県 熊本城ホール シビックホール
2024年3月9日(土)石川県 金沢市文化ホール
2024年3月10日(日)長野県 ホクト文化ホール
2024年3月16日(土)北海道 幕別町百年記念ホール
2024年3月17日(日)北海道 カナモトホール(札幌市民ホール)
2024年3月23日(土)宮城県 SENDAI GIGS
2024年3月24日(日)新潟県 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
2024年3月30日(土)山梨県 YCC県民文化ホール(山梨県立県民文化ホール)
2024年4月3日(水)東京都 NHKホール
2024年4月13日(土)長崎県 長崎ブリックホール
2024年4月21日(日)沖縄県 ミュージックタウン音市場

公式サイト:https://indigolaend.com/

◎礼賛

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

『WHOOPEE』
配信・購入:https://raisan.lnk.to/whoopee

ONEMAN TOUR 2024「ピークタイム」
2024年4月22日(月)沖縄県 桜坂セントラル
2024年4月28日(日)東京都 LIQUIDROOM
2024年5月8日(水)福岡県 BEAT STATION
2024年5月9日(木)岡山県 YEBISU YA PRO
2024年5月14日(火)愛知県 THE BOTTOM LINE
2024年5月17日(金)宮城県 仙台MACANA
2024年5月19日(日)大阪府 BIGCAT
2024年5月23日(木)石川県 Kanazawa AZ
2024年5月26日(日)東京都 Zepp Shinjuku(TOKYO)
2024年5月30日(木)北海道 cube garden

公式サイト:https://ooooooooooxxxxxxxxxx.wixsite.com/raisan

◎ジェニーハイ

川谷絵音が振り返る2023年の音楽シーン

『ジェニークラシック』
配信・購入:https://geniehigh.lnk.to/genieclassic

公式サイト:https://genie-high.com/