【ライブ写真ギャラリー】”BACK TO AGF” TOUR 2025 最終公演
開場前に注意事項のアナウンスが流れただけでも、会場は大盛り上がり。「Novel Coreが客席に近づきましたら、体を支えていただきますようよろしくお願いいたします」という言葉には、大歓声が上がっていた。「ダイブするということか……?」と思っていると、「はい、よろしく~!」とNovel Core本人の声が聞こえてくる。それを皮切りにクラップが巻き起こり、暗転。ステージの紗幕にNovel Core、THE WILL RABBITSの面々のシルエットが映し出されたところで、紗幕が落ちて5人が姿を現した。オープニング曲は「A GREAT FOOL」だ。「ただいま、川崎!」、「もっと来いよ!」、「おい、全然声聞こえねぇぞ!」と初っ端から煽りまくるNovel Core。OUTERたちもそれに応えるかのように声を張り上げて歌っていく。早速客席に身を乗り出して大暴れ。1曲目にもかかわらず、あまりにも”魂のライブ”すぎる。

Photo by Satoshi Hata
ひと息つくと、「調子どうだ、川崎!」とシャウトするNovel Core。前方エリアに目をやり、「そこ、隙間空き過ぎなんちゃうん?」、「今日はガンガン前来いよ、お前ら! ライブハウスの楽しさを教えてやるぜ!」とシャウト。さらに「助け合えよ! 思いやりあえよ! でも絶対遠慮すんな!」と早速楽しみ方をレクチャーした。あまりにも熱い川崎 CLUB CITTA。しかし、まだまだ足りないと言わんばかりに、「後半の体力は、フルシカトでいこうぜ」と「SHIKATO!!!」がスタート。ステージ上を縦横無尽に飛び跳ねながらラップをするNovel Coreにつられるように、会場も飛び跳ねていく。そのまま「SKILL TEST」でさらにラップを披露する姿に、思わず「ラップうまいな……」と至極当たり前の言葉が口をついて出るほど圧倒されてしまう。「全員で1対1しようぜ!」で始まったのは、「WAGAMAMA MONDAIJI」。

Photo by Satoshi Hata
ここで改めて自己紹介。「ちょっと言わせて」と前置きすると、「3年半ぶりの約束果たしに来たぜ!」。2022年1月22日、Novel Coreはここ川崎 CLUB CITTAで初の有観客ワンマンライブを行なっていた。当時は、コロナ禍真っ只中。
ここからは、新曲タイム。8月6日に配信リリースされる新EP『BABiES AGAiN』から、「C.O.R.E」、「EVER EVER GREEN」、「HANERO!!!」を披露。いずれもTHE WILL RABBITSの尖ったサウンドにNovel Coreの歌声が映えるナンバーだ。同公演の夜公演後、Instagramで「俺は自分のサウンドを ”ミクスチャーミュージック” と再定義する」と宣言していたが、まさにそれを象徴するような3曲であった。ちなみに、第二部となる夜公演では、本ツアーで初披露となる「DiRTY NASTY」もパフォーマンスされた。
THE WILL RABBITSによるインスト曲「BACK TO AGF」が演奏されると、再びNovel Coreがステージに登場。「No Way Back」で後半戦に突入だ。〈Oh, oh, oh, oh, oh, oh〉の大合唱でエンジンをかけると、一気にボルテージが上がっていく。ステージのド真ん中で歌うNovel Coreは、前半戦と違ってまるでロックバンドのボーカルのよう。「ここから一番ハードなゾーンいくぞ!」という煽りで「カミサマキドリ」が始まると、途中「真ん中空けろ! 円形だ、円形!」とシャウト。あっという間にサークルが出来上がる。その中心でもみくちゃになりながらも魂の歌声を届けると、OUTERたちもいい表情をしながらライブハウスならではの遊びを楽しんでいる様子だった。最終的に靴が脱げながらもステージに戻っていくNovel Core。続く「UNDEFEATED」でも客席にサークルができつつあったのを見ると、序盤の「ライブハウスの楽しさを教えてやるぜ!」という言葉が有言実行されていることが伝わってきた。客席にはライブの様子をカメラで収めているスタッフがいたのだが、動いていないカメラマンの姿が目立つほどだった。それほどまでに観客飛んだり、跳ねたり、踊ったり、全身でライブを楽しんでいた。

Photo by Satoshi Hata
その様子を見たNovel Coreは「誰がたった1回のツアーでこんなにフロアが成長すると思ったんだよ」と嬉しそうな顔を見せ、思いを語っていく。
「東京ドームの外ですれ違って、『川崎で会ったね』って言いたいよ。俺が絶対連れていくし、あなたに必ず連れて行ってもらいます。その日も絶対歌いたいなって曲、歌わせてもらっていいですか?」と語って始まったのは、「Right Here」。同曲は制作当時に好きだった子へ向けて書いた曲だが、今やOUTERに向けた曲になっている。じっくり耳を傾けていると、そのまま「PERIOD.」へ。
「Green Light」で声を枯らしつつも、どこか晴れ晴れしい顔をしているNovel Core。ここで「みんなで歌いたい」「みんなで育ててきた曲でしょ」という言葉で、「THANKS, ALL MY TEARS」へ。さらに「HERO」からのラストナンバー「プライド」と続く。最後の最後までボルテージが上がり続け、最高の盛り上がりのまま、ライブに幕を下ろした。
「ライブ中でも会話してよね」と、終始OUTERを気遣っていたNovel Core。彼にとってOUTERが大切な存在であるということはもちろん、OUTERもライブを作っている一人だからこそ、こうした思いやり溢れる言葉が出ていたのかもしれない。そんなことを思いつつ、ライブ会場を後にした。

Photo by Satoshi Hata