TETSUYA (LArc-en-Ciel)が、2025年10月3日(金)に恵比寿The Garden Hallにて、「TETSUYA BIRTHDAY CELEBRATION」を開催。サプライズでメンバーとオーディエンスから祝福を受けるなど、大いに盛り上がった。


この日は、記念すべきTETSUYAの誕生日当日。2部構成のイベントとなっており、1stステージはTETSUYA&The Juicy-Bananas 「LIVE 2025 ”THANK YOU”」と題して、2ndステージはLike-an-Angel 「LIVE 2025 ”THANK YOU”」として行われた。このレポートでは、2ndステージのLike-an-Angelのライブの模様をお届けする(バンド活動名義は”tetsuya”、ソロ活動名義は ”TETSUYA”と表記)。

【画像】Like-an-Angelの熱気溢れる夜

Like-an-Angelは、tetsuya(Ba)、jekyll(Vo)、reno(Gt)、saki(Gt)、hibiki(Dr)によるLArc-en-Cielのトリビュートバンド。この日のライブは、8月にインドネシアのジャカルタで開催された「LaLaLa Festival」に出演して以来のライブとなる。ヴォーカリストとしてのTETSUYAを魅せた1部から、ベースプレイヤーtetsuyaへ。八面六臂の大活躍となるライブを前に、恵比寿The Garden Hallにはギッシリとお客さんが詰めかけて熱気が充満していた。

開演直前のBGMにエアロスミス「Angel」が流れ気分を盛り上げると、派手なライティングとSEに乗って、tetsuyaをはじめとするメンバーの5人が大歓声に迎えられてステージに登場。イントロが鳴ると、どよめきの中で始まったのは「the Fourth Avenue Café」だ。hibikiの力強いドラムに合わせて、メンバーが客席にクラップを求めるとスモークが立ち昇りライブがスタート。終盤、jekyll の歌声にtetsuyaのベースが呼応する。ラルクにはない編成であるツインギター、reno(G)、saki(G)のリフ、ソロもライクの見どころだ。
歌い出しに沸いた「winter fall」では、sakiが幻想的なソロを聴かせる。後半につれて上昇するようなバンドサウンドが、メロディアスな旋律を際立たせている。sakiがアコギに持ち替えた「BLESS」では、シンフォニックな音像とjekyllの優しい歌声が会場を包みこむ。renoがエンディングでエモーショナルなソロで曲を締めくくった。

TETSUYA、祝福とサプライズに包まれた誕生日ライブ、Like-an-Angelの熱気溢れる夜

jekyll(Vo)

「Hello!みなさん、こんばんは!I missed you so much!」とjekyllが語り掛けると、悲鳴にも似た嬌声が飛ぶ。tetsuyaは、誕生日であることが紹介されると客席に一礼。「flower」では何度もグリッサンドして曲に熱量を加えるなど、ベースプレイヤーとして演奏に没頭する姿がストイックに映った。renoが豪快にストロークして始まった「HONEY」に、一気に沸き立つオーディエンス。renoとsakiが並んでプレイしたり、jekyllがステージ上手に移動してフロアを煽って歌声を集めるなど、序盤のハイライトとなった。

TETSUYA、祝福とサプライズに包まれた誕生日ライブ、Like-an-Angelの熱気溢れる夜

reno(Gt)

TETSUYA、祝福とサプライズに包まれた誕生日ライブ、Like-an-Angelの熱気溢れる夜

saki(Gt)

「花葬」では、真っ赤なライティングが、妖しい音像と歌詞の持つ儚さ、そしてその美学をより深く表現して、グッとこみ上げるサビメロに惹き込まれる。sakiのサイケデリック且つメロディアスなソロ、jekyll の切実な歌い回しも光った。さらに幻想的な「浸食 ~lose control~」へと続くと、hibikiの激しいドラムプレイ、tetsuyaのうねるベース、renoのチョーキング、身をよじり呼応するsakiのギター、jekyllのクールなヴォーカルが、組曲のように世界観を構築。
曲が終わると大きな歓声がバンドに送られた。

TETSUYA、祝福とサプライズに包まれた誕生日ライブ、Like-an-Angelの熱気溢れる夜

hibiki(Dr)

jekyllが「Everybody!」と叫んで始まったのは、初のオリジナル曲でデビューシングルの「Angel beside yoU」だ。演奏もひと際激しく、renoのタッピングソロから、sakiとのユニゾンフレーズ、hibikiとtetsuyaによる重低音、jekyll の伸びやかなヴォーカルと、ライクの魅力がギュッと詰め込まれていた。曲間では、「てっちゃ~ん!」と大きな声援がステージに届けられる。そんなオーディエンスに向かい、jekyllが客席を左右と中央の3つにブロック分けして、「make some noise!」とコールを煽り、ステージから見て右側(下手)のブロックを「WINNER!」と称える場面も。

TETSUYA、祝福とサプライズに包まれた誕生日ライブ、Like-an-Angelの熱気溢れる夜

tetsuya(Ba)

続いて飛び出したのは、昨年10月にラルクがリリースした「YOU GOTTA RUN -English version-」だ。スモークが上がり、この曲の作曲者tetsuyaもオーディエンスと共に熱くコーラスを聴かせる。ドラムのフィルインからドッと盛り上がった「HEAVEN'S DRIVE」で、さらに会場は熱気に包まれた。激しくドライブするバンドサウンド、キャッチーなメロディ、前のめりなグルーヴが興奮を掻き立てる。躍動するリズムが床を揺らした「GOOD LUCK MY WAY」でjekyllが客席にマイクを向けると、とてつもない音量の大合唱で会場一体に。tetsuya 、reno、sakiはステージ中央で向かい合って音をぶつけ合う。tetsuyaがお立ち台に上がると大喝采だ。
そんなカオティックな空気をさらに振るわせる大合唱となったTETSUYAのソロ曲「I WANNA BE WITH YOU」では、間奏でjekyllがtetsuyaの背後に回り、客席から黄色い声援が沸き起こる。最後はメンバーがドラムセットの前に集まり曲を締めくくった。

アンコールでは、このライヴの記念グッズである”Thank YOU Tee”シャツ姿に衣装チェンジした5人が登場して、事前に演奏することが予告されていた新曲を披露 。タイトルは「Crash to Rise」だ。激しい8ビートのロックチューンで、早くもお客さんが声を合わせる場面も。撮影もOKということで、ほとんどのお客さんがスマホを構えながら曲を迎え入れた。曲が終わり、スポットを浴びたtetsuyaが「新曲、どう?」と声を掛けると、客席の方々から「かっこいい!」とレスポンスが集まる。しばしメンバーとの軽妙なやり取りで和ませた後、tetsuyaは「音を奏でるって、幸せだなって」と呟き、「僕たちの5人の未来を奏でますか」との曲振りで、「ミライ」へ。小刻みなリフレインとダンサブルなリズムに乗せたjekyllの真摯な歌声を受けたオーディエンスからステージに向かって声が集まり、ステージと客席が一体となる感動的な空間が創出された。そんなムードとは対照的な、けたたましいエンジン音から始まった「Driver's High」で大爆発な盛り上がりとなり、続く「Link」で鮮やかなレーザーが飛び交う中、両手を上げたクラップ、コーラスに多幸感で満たされて、5人はステージを後にした。

TETSUYA、祝福とサプライズに包まれた誕生日ライブ、Like-an-Angelの熱気溢れる夜


ダブルアンコールを求める声に応えて、ステージには1stステージのTETSUYA&The Juicy-Bananasのメンバー5人(室姫 深(Gt)、中村 佳嗣(Gt)、IKUO(Ba)、山崎 慶(Dr)、岸 利至(Key))を含めた10人が集結。tetsuyaは「みんなありがとう! 最後にみんなで楽しくパーティする!?」と呼び掛けて「Are you fuckin' ready!?」と叫ぶ。
すると、バンドが一斉に奏でたのは「Happy Birthday」のメロディ。どうやら本人には内緒のサプライズだったようで、唖然とした様子のtetsuya。バックのスクリーンには、「Happy Birthday TETSUYA」の文字が掲げられ、客席からは大合唱が捧げられた。ステージにケーキが運ばれてくると、「せーの!」でローソクを吹き消して、客席を背景に記念撮影が行われた。メンバーから贈られた寄せ書きの幕をマントのように纏ったtetsuyaの、「1日でヴォーカリストTETSUYAとベーシストtetsuya……できた!」と実感を込めたひと言に割れんばかりの大歓声と拍手が寄せられた。

「音楽漬けの人生を送れていることがすごく幸せです。みんなのおかげです」と感謝したtetsuyaが再び「Are you fuckin' ready!?」と叫び、激しい2ビートで「READY STEADY GO」が始まると、盛大に銀テープが発射。TETSUYAがメインヴォーカルを取り、10人編成による大騒ぎのエンディングとなった。

「ありがとう! TETSUYAも、Juicy-Bananasも、Like-an-Angelも、LArc-en-Cielも、これからもよろしくね!」

改めて感謝したTETSUYA。10人がラインナップして、「ありがとう、まったね~!」と、10人全員で汽車ポッポ風に並んで進みながら、最後まで明るく楽しく、ステージ袖に去って行った。終演後のスクリーンには、この日披露した「Crash to Rise」を2ndシングルとして12月17日(水)にリリースすることが発表された。また、リリースにあわせて神戸、名古屋、福岡、横浜の4都市をめぐるツアー「TOUR 2025-2026 ”Crash to Rise”」が開催されることも発表され、多くのファンが歓喜の声を上げる中、「TETSUYA BIRTHDAY CELEBRATION」は大団円となった。


<ライブ情報>

「TETSUYA BIRTHDAY CELEBRATION」
2025年10月3日(金)恵比寿The Garden Hall
2ndステージLike-an-Angel 「LIVE 2025 ”THANK YOU”」

〈セットリスト〉
1. the Fourth Avenue Café
2. winter fall
3. BLESS
4. flower
5. HONEY
6. 花葬
7. 浸食 ~lose control~
8. Angel beside yoU
9. YOU GOTTA RUN -English version-
10. HEAVEN'S DRIVE
11. GOOD LUCK MY WAY
12. I WANNA BE WITH YOU
EN1. Crash to Rise (新曲)
EN2. ミライ
EN3. Driver's High
EN4. Link
W EN1.READY STEADY GO (TETSUYA&The Juicy-Bananas & Like-an-Angel)
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