株式会社大和書房は『ひとり酒の時間イイネ!』(著者 東海林さだお)を2020年7月11日に発売。ひとり酒愛好家としても有名な新久さんも、 東海林さんのひとり酒の作法に共感している一冊だ。
はじめに ひとり酒の自己弁護 より 実を言うと、 ぼくはいまだにこの問題の答えを得られていない。 この問題というのは、 ほかでもない「どうやったらひとり酒を楽しめるか」です。 二十代で酒を飲み始めて以来ずっとこの問題に取り組んできた。 考え得るかぎりのことをやってきたつもりなのだがいまだにうまくいかない。 居酒屋に一人で行って酒を楽しみたい。 食やお酒にまつわるエッセイで「丸かじり」シリーズが人気のエッセイスト東海林さだおさんですが、 意外にもひとり酒には何かと苦戦するということで、 とことんひとり酒を楽しむコツをまとめたエッセイとなっている。
はじめに ひとり酒の自己弁護 より みんながワイワイ飲んでる中で、 ただ一人、 しんねり、 むっつり飲んでいる人(自分)を周りの人はどう見ているのか。 (雰囲気こわれるんだよナ) (気味悪いんだよナ) と思っているのではないか。 一人で飲んでいる人はどうしてもそのように見えてしまうと東海林さんは言う・そこで考えたひとり酒のコツをご紹介。
ひとり酒の作法 より なにしろ、 ちょっとでも休むと、 それが「黙考」ととられ、 「反省」や「悔恨」につながり、 「不運」「落莫」に結びつくと思うから、 休むことができない。 まずは、 すみからすみまでメニューを読み、 次は店内の張り紙を一つ一つはじから点検していく。 またつまみはイカの姿焼きなど手数のかかるものをおすすめ。
コミック「ワカコ酒」の著者、 新久千映氏の解説 「ワカコ酒」のワカコも作中で、 頼んだ料理が登場するまでの間カウンターに並んだ酒瓶の文字なんか読んで過ごしている。 (解説 より) 目次
はじめに ひとり酒の自己弁護 1章 お店でひとり酒 編 ・ひとり酒の作法 ・一人生ビール ・定食屋でビールを ・飲んべえの桃源郷「魚三」 ・立ち飲み屋にて ・鳥わさの不思議 ・モツ煮込みを“いただく” ・「お通しはサービス」とは限らない 2章 ひとり酒の流儀 編 ・ビールに枝豆は真実か ・ビールは泡あってこそ ・ワンカップの勇気 ・第4のビール出現 ・なに? ビールに水? ・一人でお花見 ・禁ゴクゴク飲みの時代 ・思い知ったか零度ビール 3章 挑戦!ひとり酒 編 ・ファミレスで晩酌を ・百円均一居酒屋出現 ・缶詰で飲む酒場 ・フィッシュ・アンド・チップス? ・日本流オクトーバーフェストは ・駅の中で飲む ・「干天の慈ビール」 ・丈夫なからだで「吉飲み」 ほろ酔い対談 ビールほどえらいものはない(東海林さだお×椎名 誠) 4章 仲間と酒 編 ・おごられ酒はつらいよ ・「まあまあ、 ひとつ」 ・酌の問題 ・おやじの箸使い ・生ビールへの道 ・じいさんビアガーデンにゆく 5章 昭和の酒 編 ・酒は涙か溜息か ・某月某日 ・ビールのおつまみについて ・ビール苦いかしょっぱいか 解説 新久千映(漫画家)