株式会社国書刊行会は、 期待の新星である乗代雄介氏が長年書き継いできた自身のブログを、 自選・全面改稿された話題の最新作『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』を2020年7月17日に刊行。 現代日本文学の新星にして、 2018年「本物の読書家」で第40回野間文芸新人賞受賞、 2019年「最高の任務」で第162回芥川龍之介賞の候補となり、 今最も期待される作家のひとりである乗代雄介氏。
その彼がデビューから現在も書き続ける伝説のブログより、 小説作品を著者自選・全面改稿のうえ書籍化した『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』が新たに発売。 また、 書き下ろし「私」小説「虫麻呂雑記」を併録し、 読むこと、 書くことを運命づけられた小説家が、 積み上げた思索と稽古の記録にして、 すべての読書人、 そして書く人におくる“魂の書”に仕上がっている。 本作を通じて、 乗代氏の世界を心ゆくまでご堪能を。 総数約600編に及ぶ掌編群より66編を精選した「創作」、 先人たちの言葉を供に、 芸術と文学をめぐる思索の旅路を行く長編エッセイ「ワインディング・ノート」に書き下ろし小説「虫麻呂雑記」(140枚)を併録。本書より、 「序」および収録書き下ろし小説「虫麻呂雑記」の冒頭部分を公開中。こちらをクリック。
高城晶平(ceroボーカル)コメント 『ミック・エイヴォリーのアンダーパンツ』は下品極まりないものから唐突にピュアな青春ものまで、 どのエチュードも強烈なビートを発しているが、 「のりしろ」なる書き手は、 少なくとも自分の想像上ではいつも真顔だった。 己の技術を誇示したいのでもなく、 誰かとつながろうとしているのでもない。 ただ“書かずにはおれない”人。 本で読める日をずっと待っていました。 こだま(作家)コメント 乗代さんの最高の本が出る。

収録内容

【創作】 総数約600に及ぶ掌編「創作」より67編を著者みずから精選!デビュー以前から書き続けられた、 文章による打ち壊し(ラッダイト)の記録。
【ワインディング・ノート】 太宰治、 サリンジャー、 いがらしみきお、 手塚治虫、 宮沢賢治、 カフカ、 細野晴臣、 スタインベック、 村上春樹、 cero、 キェルケゴール……先人たちの言葉を供に、 芸術と文学をめぐる思索の旅路を行く長編エッセイ。 【虫麻呂雑記】 私は書こうとしている。 野間文芸新人賞を受けるまでの半年間のこと、 偶然出会ったデリヘル嬢を連れて万葉歌人・高橋虫麻呂の足跡をたどる小旅行、 移ろう時間と風景、 孤独と見ることについて――。 書きおろし中編(140枚)。