中国では年間を通じて「白湯」を飲む習慣が根付いている。特に体調がすぐれない時には「とりあえず白湯をたくさん飲むように」とよく言われ、まるで白湯が万能薬であるかように扱われているとの印象すらあるが、そんな中国人からすると、日本人が冷水をよく飲むことに大変驚くようだ。


 中国メディアの快資訊はこのほど、中国の白湯をたくさん飲むという方法は「日本では通用しない」と指摘する記事を掲載した。日本人は冬でも冷水を飲むと伝え、その理由について分析している。

 記事は、日本では白湯を飲む習慣がほとんどなく、レストランでは真冬でも氷の入った冷水が出てくると伝えた。これは中国人からするとあり得ないことだという。中国では「冷水は体に悪い」というのが中国の常識であり、真夏の暑い時に冷水を少し飲む程度だと違いを指摘した。

 なぜ日本人は単に冷水を飲むというだけでなくわざわざ氷まで入れるのだろうか。記事ではいくつかの理由が考えられるが、その1つが「氷を入れたほうがおいしく感じられる」ことだという。別の理由は「昔は氷が貴重で夏は貴族だけが楽しめるものだった」ためだとしている。そのため冷水は貴族の象徴となったのだという。冷蔵庫が普及した現在では誰もが冷水を飲めるようになったが、昔の名残で客が来た時に冷水を出さないことがむしろ失礼に当たるようになったと主張した。

 とはいえ、最近では中国でも若者を中心に変化が出ており、白湯を飲まなくなってきていると言われる。街にはドリンクスタンドが多く出店していて、コールドドリンクを楽しむ中国人の若者が増えており、中国人の習慣も時代とともに変わってきたといえるだろう。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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