中国高速鉄道は2007年に海外の技術を使ったCRH型車両を導入して以降、急速にその鉄道網を拡張している。現在では中国人にとって欠かせない交通手段となっており、多くの外国人も中国国内での移動に利用している。
中国メディアの快資訊はこのほど、中国高速鉄道を利用した日本人旅行客が語ったという「新幹線との違い」について紹介する動画を配信した。最大の違いは高速鉄道そのものではなく、「乗客」にあると感じたと伝えている。
動画が撮影されたのは新型コロナの感染が拡大する前であり、日本からの団体旅行客が高速鉄道に乗車している様子を紹介している。これらの日本人客が利用したのは甘粛省の蘭州市と新疆ウイグル自治区のウルムチ市を結ぶ路線で、高速鉄道網が全土に広がったことで日本人も旅行の移動に高速鉄道を利用するようになったと述べている。
日本の新幹線との違いについてツアー参加者は、「新幹線はビジネスマンの利用者が多いので、みんなスーツを着て乗っているが、中国の高速鉄道はビジネス客が少なく、ラフな格好で乗っている。これも違いだと思う」と感想を述べているが、新幹線と「乗客」が違うというのは確かに一理あるだろう。
中国高速鉄道は周りに配慮して静かにしている乗客は少なく、イヤホンをせずにスマホで動画を視聴したり、動画サイトにアップロードするための動画撮影をしたりする乗客もいる。こうした乗客は新幹線では見られない。また、中国では鉄道の旅に様々な「軽食」がつきものだが、ひまわりの種の殻をはじめとするごみを車内の床にそのまま捨てる人が今もいるようだ。賑やかすぎる中国高速鉄道の車内と、静かで清潔な新幹線の車内の違いを生み出しているのは、確かに乗客と言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)