2021年3月19日、茨城県ひたちなか市にある大手半導体メーカーの工場で火災が発生した。被害は甚大だったが5月中には100%の生産能力に復帰するとのことで、この再開のスピードは奇跡的だと中国でも話題になっているようだ。
この工場は、火災発生後1カ月以内での生産ラインの再開を目指し、実際に達成することができた。当初は数カ月かかると言われていたことから、記事はこれだけの早期再開を「日本の集団力のおかげ」だと伝えている。
再開に向けて、自動車、機械、建設など各界から多い時には最大で1600人もの応援の人員が駆け付けたと報じられており、日本には今も「共存共栄」の精神が息づいていると称賛した。
「集団になると龍のごとく力を発揮する」というのは、日本人の特徴のようだ。記事は、日本には「大部屋方式」というものがあると紹介している。トヨタでも実践されている方式で、共通の価値観と原理原則を持ち、集団が1つにまとまってプロジェクトに当たるというものだ。
日本では、各自がばらばらで動くよりも、集団になった方が力を発揮するという傾向があるのだろう。記事は、「日本人は一人だと虫だが、集団になると龍になる」と伝えている。これは、中国でよく言われる「中国人は一人だと龍だが、集まると虫けらになる」という言葉をもじったものだ。中国では個人としては能力が高くても、大勢が集まると十分に能力を発揮できないことが多い。
半導体工場の早期再開も、まさに「集団になると龍になる」典型的な例と言えるだろう。