企業の経営戦略において研究開発は非常に重要な位置を占めているが、中国からするとこの分野で日本企業はどこも非常に優れていると感じるようだ。中国メディアの快資訊はこのほど、日本企業が研究開発した技術や製品について紹介する記事を掲載した。
記事はまず、中国がまだ模倣の段階に留まっている時に、日本企業は新たな技術や製品を次々と開発しリリースしていると指摘した。こうした例は枚挙にいとまがないと言えるだろう。
中国の学生の間でも高く評価される日本の文房具のような一般消費者向けの製品から、半導体の材料やスマホの部品といった企業向けの製品に至るまで、日本には様々な分野で世界トップシェアを確保している企業が数多く存在するが、記事は「日本企業が世界で大きな存在感を示し続けられるのは、研究開発の大切さを知っているためだ」と指摘している。
そして記事は、中国企業には日本企業のような研究開発力がないのが現状だと強調。なぜなら、中国では「開発能力より広報やPRが重視される」からだと分析した。多くの企業経営者は、直接売り上げに結び付く広報活動や営業を重視しており、利益に直結するか分からない研究は軽視されることが多いそうだ。そのため研究開発に携わろうという人が少ないとしている。また、中国国内では技術交流も少ないので発展しないと問題点を指摘した。
企業による研究開発は、すぐに利益に結びつくとは限らず、長期的な視点が必要だが、この点で中国企業はすぐに利益を出すことを求める傾向が強いと言えるだろう。とはいえ、最近では中国も研究開発に力を入れる企業も増えており、日本もうかうかしてはいられないかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)