21世紀に入ってから、世界各国で新しいハイテク企業が数多く誕生してきた。米国ではテスラやフェイスブックが創業し大企業となったほか、中国でも小米科技(シャオミ)やTikTokのバイトダンス、ドローンのDJIなどが生まれ大きく成長している。
米国や中国と日本を比べると、その経済の勢いには差が感じられ、日本経済は新陳代謝が乏しいことも見て取れるが、製造業の分野においては日本は今なお高い競争力を確保し続けているのも事実だ。
中国からすると日本経済は「過去の栄光を食い潰し続けている」ように見えるらしいが、なぜ日本は今でも世界トップレベルを保つことができているのだろうか。中国メディアの百家号はこのほど、この理由について分析する記事を掲載した。
記事によると、日本経済が今なお世界有数の競争力を維持できている理由の1つは「中小企業が元気なこと」だという。21世紀に入って日本の大企業は元気がないものの、中小企業は活力にあふれ、国際市場で存在感を示していると指摘した。こうした中小企業は自分の得意な分野を伸ばし続けており、ニッチな分野で大きな存在感を示している企業も多いと伝えた。
もう1つの理由は「これまで技術を蓄積してきたこと」だと分析した。このため、大きな技術革新がなかったとしても、応用型の技術分野では優位性を保っているという。特に、材料や化学工業、自動化の分野に長けており、長年にわたる研究によって多くの特許や技術を獲得していると説明した。
記事が指摘した中小企業が元気なことと技術の蓄積は、いずれも中国に欠落している点だと言える。日本はこれからもその優位性を生かして製造強国として世界をリードしていくことを期待したい。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)