中国の自動車市場ではドイツ車と日系車が人気を二分しているが、クロスカントリー車の分野では日系車の方が圧倒的に人気のようだ。中国メディアの快資訊はこのほど、中国では日系のクロスカントリー車が人気の理由について分析する記事を掲載した。
記事はまず、中国でドイツ車の人気が高い理由について、中国市場への進出が早かったことを挙げた。ドイツ車そのものの品質が高かったことに加え、当初はほかに比較の対象となる海外メーカーが少なかったので、ドイツ車が高い人気を誇るようになったという。
その後、他の海外メーカーも中国市場へ進出したが、そのなかで日系車が特に人気を集めたのは、やはり質の高さとエンジン性能ゆえだったという。力強い動力と燃費の良さで売上を伸ばしたと分析している。
では、クロスカントリー車の分野ではなぜドイツ車は振るわず、日系車の人気が高いのだろうか。記事は、ドイツ車はクロスカントリー車よりもセダンに力を入れていたが、日本は早くから米国市場に進出しており、米国ではクロスカントリー車の需要が高かったので開発に力を入れていたと説明した。それで中国市場でも優秀なクロスカントリー車を投入できたという。
中国は都市部の道路はよく整備されているものの、農村部などではまだ悪路が多く、クロスカントリー車が活躍する場面が多い。また、核家族化が日本ほど進んでいない中国では車内空間が広く、大人数が乗れる車が必要とされるケースも多い。日系のクロスカントリー車は、その高い品質と耐久性で人気を得ていると言え、これからも中国市場をリードしていくに違いない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)