愛国心から中国製品を選ぶ消費者も多い中国だが、今でも日本の商品を愛用している中国人は少なくない。なかには中国発祥とされるものにおいても、日本の商品を愛用する人もいるという。
記事の中国人筆者は最近、友人の家を訪れたところ、日本メーカーの醤油があるのを見かけたそうだ。そこで「日本メーカーの醤油をあえて選ぶ中国人」の心理を分析している。中国の醤油市場は非常に独特だ。国土が広大なためか、中国全土で広く展開している大手醤油メーカーはまだ少なく、地域ごとに強い醬油メーカーがあって市場は群雄割拠状態となっている。中国全体で醬油メーカーは2000社以上あるとも言われ、スーパーの醤油売り場には中国メーカーの多種多様な醤油がずらっと並んでいる。
そんな中国で、日本の醤油を敢えて選ぶ消費者がいるのはなぜだろう。日本メーカーの醤油は中国国内においては中国メーカーのものよりずっと高額だ。記事の中国人筆者は自分なりに考え、「質」で選んだと結論付けたようだ。中国では一般的に、醤油を「価格の安さ」で選ぶものだが、日本の醤油は高額ながら、中国と作り方も原材料も違い、何より「添加物」の心配がないことを知り、「日本の醤油は質が違うようだ」と伝えている。
記事では詳しく説明していないが、日本に流通している醤油はその8割が本醸造醤油だ。大豆、小麦を原料に、微生物の力で時間をかけてゆっくりと発酵させる伝統的な製造方法で、中国の醤油よりも手間暇かけているのは事実だ。
理由はさておき、日本の醤油が中国でも選ばれているというのはうれしい話だ。日本の醤油は米国でも市民権を獲得しており、和食人気の高まりとともに海外でますます人気を得ていくことだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)