中国のポータルサイト・百度に23日、「日本の製造業はダメになったのではない、爪を隠しているのだ」とする記事が掲載された。

 記事は、ここ数年の日本が国際的に存在感を弱めているとし、日本はすでに衰退してしまったと認識している人が多いと紹介する一方で「確かに全盛期に比べて日本の国際的地位はかなり低くなったが、衰退したという言い方は適切ではない」と指摘。
製造業では見かけ上中国に追い抜かされているものの、実際には多くのハイテク分野に資金を投じており、多くの成果をあげているのだと伝えた。
 
 そして、現在世界で最も注目されており、供給不足が深刻化している半導体チップを例に挙げ、世界でチップの生産に必要な設備や材料の半分は日本から供給されているのだとしている。

 また、ロボット製造でも日本は世界トップクラスにあり、日本が世界最大のロボット輸出大国になっているほか、ハイエンドなロボット製造に関するさまざまな独占技術を保有していると紹介した。

 さらに、日本は経済や製造業の分野だけでなく、日本社会自体も衰退していないと指摘。医療レベルは世界でも最高水準であり、医療機関には充実した先進医療機器が備わっており、医療水準の高さと社会の発展レベルの高さにより日本人の平均寿命も80歳を超えて世界トップクラスであると伝えた。
 
 記事はその上で、日本はここ数年で総合的な実力において中国に抜かれたものの、依然として多くの分野で中国が「追う側」に立っており、日本の実力を過小評価してはいけないとし、「日本は没落した、というよりも、爪を隠していると言うべきなのだ」と評している。
(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)