中国の自動車市場は世界最大であり、海外ブランドの人気が高いとはいえ、中国ブランドも乗用車市場で約4割のシェアを占めている。中国メディアの快資訊は21日、中国の自動車産業の発展に貢献したのは「日本メーカーだった」と紹介する記事を掲載した。
記事は、1980年代から90年代にかけて日本メーカーの助けによって大きく成長した中国メーカーを紹介した。その1つが「天津一汽夏利汽車」だ。日本の自動車メーカーからの小型車製造技術を購入し、小型車「夏利」などを製造販売したと伝えた。一時期、「夏利」は中国のタクシーにこぞって採用された時期があったほどだ。
また、「上汽通用五菱汽車」は、80年代に日本から小型車の技術を購入し、全面的な研究をしてその車をベースとしたプロトタイプを製造販売したと伝えた。「五菱」は今でも小型ワゴンの販売で定評がある。他にも、1990年代には4社の企業がやはり小型車の生産技術と設備を購入して生産したと紹介している。
記事は、これらの中国メーカーに共通するのは「合資ではなく技術を購入した」ことだったと分析した。この方法なら一度購入すればずっと利益を得ることができ、しかも技術も学べるメリットがあったそうだ。
このほか、日本メーカーは中国メーカーと合弁会社を設立し、エンジンとトランスミッションを製造し、中国の自動車メーカーに販売するようになったが、このおかげで当時中国メーカーが製造できずに苦労していたエンジンとトランスミッションの問題を解決できたので、多くの利益を持っていかれたとはいえ中国の自動車産業の発展に大きく貢献したと伝えた。
中国ではドイツ車の人気が高いが、中国メーカーに技術面で貢献したのは日本メーカーだったようだ。そのおかげか中国メーカーもかなり進歩したが、それでも日本メーカーとの差はまだ大きく、日本の自動車産業はそれだけずっと先を行っていると言えそうだ。