半導体は自動車や電気製品などに不可欠な部品だが、日本はバブル景気のころをピークに半導体分野ではシェアを落とし、2019年はわずか6%まで低下した。しかし、中国メディアの快資訊はこのほど、日本は世界中の半導体産業の「喉元を押さえている」と指摘する記事を掲載した。


 記事は、多くの人が半導体製造の鍵は半導体製造装置にあると考えており、この分野で強い米国やオランダに大きな発言権があると考えるが、実際はそうではないと伝えた。なぜなら、製造装置があっても材料がなければ半導体を製造することができないためで、「半導体材料で重要な技術を握っているのが日本である」と指摘した。

 その一例として、味の素素グループが製造する「絶縁材」を挙げた。高性能半導体の製造に欠かせないこの材料は、味の素グループがほぼ100%のシェアを占めているが、味の素は本業の副産物として製造しているに過ぎないと伝えた。「優秀な技術を持っているのに本業をおろそかにしない」と記事は称賛している。

 別の例として、シリコンウェハーの純度において、日本企業の右に出るところはないと紹介した。
その純度はすでに極めて高いが、さらに純度を高める努力を続けていると驚きをもって伝えている。

 それで記事は、わずか2つの半導体材料だけを見ても日本は世界市場において重要な地位を占めており、これは長年の技術の蓄積の結果であって「千里の道も一歩から」という諺は各業界にとって非常に重要であることを教えてくれると結んだ。中国語にも「千里の道も一歩から」に相当する諺はあるが、短期的な利益を重視する中国企業はこの言葉をあまり実践できていないようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)