ごみの中から現金が見つかるというニュースは、日本ではそれほど珍しくないと言えるだろう。数百万円以上の現金が出てくることもあるが、これはなぜなのだろうか。
中国メディアの快資訊はこのほど、「なぜ日本ではごみの中から現金が出てくるのか」と問いかけ、この理由について分析する記事を掲載した。

 記事は、どの国の人でもお金があれば普通は銀行に預けるものだと指摘した。銀行なら安心安全だからだが、「日本の場合は異なる」と記事は主張している。長らく経済があまり発展していないうえに、政府に対する国民の信用度が低いためか、銀行に預けたがらない人も多いとしている。

 特に高齢者はこの傾向が強く、そのため現金を自宅で保管するのだと記事は分析した。しかし、自宅での保管は火災や盗難のリスクがあると指摘し、高齢になると記憶があいまいになり、現金の保管場所を忘れてしまうこともあるので、誤ってごみと一緒に捨ててしまい、多額の現金がごみの中から見つかるのだと説明した。

 いずれにしても、この背後には国民の「政府に対する不信」という根本原因があると主張し、政府はよく反省すべきだと記事を結んだ。これは、中国の主だった銀行が国営なのでこのような考えになるのかもしれず、日本の銀行は民営という違いを考慮に入れていないようだ。また、記事では指摘していないが、タンス預金が多いのは銀行の金利が非常に低いということも大きく関係しているだろう。

 キャッシュレス化が進んでいる中国でも現金を自宅で保管している人はやはりいて、特に高齢者に多いようだ。日本のように、ごみの中から現金が見つかるというニュースはほとんど聞かないが、保管方法が悪かったため、紙幣がネズミにかじられたり、カビや湿気でボロボロになってしまったりというニュースは時折伝えられる。手元に現金があると安心感があるのかもしれないが、リスクも承知しておくべきだと言えるだろう。
(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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