中国は法的には徴兵制を採用しているため、「兵役の義務」がある国なのだが、実際には人口が多いので全員が兵役に就く必要はなく、実質的な募兵制となっている。しかし、最近では人民解放軍に入る前に行われる身体検査で不合格になる若者が増えていると言われる。
記事は、自衛隊への入隊を希望する日本人の若者は「身体能力や精神面で優れている」ことを強調し、これは日本の教育方針と関係があると指摘。日本の若者は、年齢は若いのに「辛酸をなめ、苦労に耐えることができる」と強調、それは「子どもの頃から甘やかされてこなかった」からだと指摘した。
一方、人民解放軍は軍紀は非常に厳しいものの、軍に入ることを希望する若者の身体能力は劣っていて、自衛隊に入る日本の若者に劣っているのが現状だと指摘。心肺能力や機敏性、協調性など多くの分野で中国の若者より日本の若者のほうが優れていると主張しているが、これはなぜなのだろうか。
中国の学校ではテストの成績が何よりも重視されるため、体育の授業が取りやめになって別の授業に振り替えられることは珍しいことではない。家でも勉強ばかりであるため、子どもたちの肥満や体力低下が問題となっている。実際にちょっとした運動で倒れてしまう青少年は多いようだ。こうした社会的背景のもと、中国では軍に入る若者の身体能力が低下しているのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)