記事は、中国でのバスケ人気に火を付けたのは、日本を代表する漫画・アニメである「スラムダンク」だったとし、このアニメが良作と言える理由を伝えている。まず、中国で放映されたこと自体が良作の証だという。中国では海外アニメが放映されるには「教育的」また「正統派の内容」という2つの厳しい条件をクリアしなければならないため、この両方を兼ね備えたスラムダンクは選び抜かれた良作ということになるそうだ。
なかには、登場人物の素行に疑問を持つ人もいたようだ。しかし記事は、主人公の不良少年が「明るい青年に変化する」成長の物語となっており、恋愛要素も青少年の成長記となっていると高く評価した。また、不良によるケンカの場面をカットしなかったのも、更生してバスケを再開する重要なシーンになっているためで、むしろ非常に健全な内容になっていると称賛している。多くの若者を不良化させてしまった香港映画とは対照的に、見る人を前向きにさせる効果があると伝えた。
またスラムダンクは、スポーツを題材にしたアニメなので、中国の若者にスポーツの楽しさを伝えたという意味でも教育的だったようだ。今では、中国人にとってバスケは身近なスポーツになっており、学校はもちろん、住宅や団地の一角など小さなスペースにもバスケットボールのゴールがあるので、ボールさえあれば誰でもいつでも気軽に体を動かせるようになっている。
中国が日本よりもバスケの強い国になったのは、このアニメによるところが大きいと言えるかもしれない。