東京五輪で35個以上の金メダル獲得を目指していた中国は目標に向かって着実にメダルを増やしてきたが、中国国内では金メダルを逃した選手への風当たりが強いようだ。中国メディアの快資訊は6日、「中国は東京五輪の3大球技で全滅した」と失望を示す記事を掲載した。
記事はまず、東京五輪で中国が一定の成果を出したことは認めつつ、五輪の目玉となる「3大球技はすべてアウト」だった、と厳しく批判した。3大球技とは、バスケットボール、バレーボール、サッカーのことで、中国は「団体競技になると弱い」という事実を露呈した形だとがっかりした様子だ。
特に中国男子は3大球技のすべてで五輪出場を逃している。女子チームは出場できたものの女子バレーは予選リーグで敗退し決勝へ進めず、「かつて輝かしい成績を収めたチームなのかと思うほど」だと酷評した。女子サッカーも予選リーグで最下位となり、女子バスケットボールは決勝トーナメントへ進んだものの、セルビアに破れ準決勝へ進めなかったと伝えている。
それに引き換え、今回は日本と韓国の快挙が目立つとしている。日本は3大球技すべてで良い成績を残しており、特に男子バレーと女子サッカー、女子バスケットボールが強く、男子サッカーの強さは群を抜いているとした。東京五輪は「アジアで3大球技が強いのは日本と韓国であることを示した」と振り返った。
中国では五輪に出場する選手に対して、金メダルを当たり前のように期待し、負けるとバッシングが待っているようだ。特に目玉競技で成績を残せないことや、日韓に負けることは許されないので、金メダルを逃した選手が泣いて謝罪する、という事態に発展するのだろう。中国には今一度、五輪の意味を考え直してもらいたいものだ。