日本は明治維新以降、多くの西洋文化を導入して急速な発展を遂げた。中国人の目からすると日本は「西洋化がかなり進んだ国」と映るようだが、西洋文化であればすべてを無条件で受け入れてきたわけではない。
中国メディアの百家号はこのほど、「早くから西洋化した日本だが、タトゥーは受け入れられていない」と指摘する記事を掲載した。

 記事はまず、日本社会でタトゥーが受け入れられていないと言える理由として、多くの温泉やスーパー銭湯ではタトゥーが入った人の利用が禁止されていることを挙げた。また、大阪では過去にタトゥーをした学校の事務職員が減給処分を受けたほどだと伝えている。

 なぜ日本社会ではタトゥーの許容度が低いのだろうか。記事は、「歴史」と関係があると分析した。江戸時代には罪人の烙印として「入墨刑」が行われていたことや、近代では明治以降に刺青が反社会的なイメージが定着したため、西洋化が進んだとはいえ、日本では今もタトゥーは受け入れられていないのだと論じた。

 中国ではタトゥーのことを「紋身」と言い、かつては犯罪者に入墨を入れる「黥刑」が行われていたこともあって、日本と同様にタトゥーに対してネガティブなイメージを持っている中国人は少なくない。また、中国政府は公的にはタトゥーを禁止しており、タトゥーが入っていると警察官などの公務員になることはできないと言われる。

 とはいえ、一般人のタトゥーまでは禁止しておらず、最近では若者を中心に「おしゃれ」の一環としてタトゥーを入れる人が多い。若い年代の中国人のタトゥーに対する許容度は高く、街のいたるところでタトゥーショップを見かけるようになった。また、プールなどでタトゥー禁止の看板を見かけることはなく、その意味では日本以上に受け入れられていると言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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