日本で生活する中国人のなかには「日本人に騙されたりしないだろうか」と心配する人も少なくないようだが、中国の動画サイト・西瓜視頻はこのほど、日本で暮らす中国人による動画を配信し、「日本で暮らす中国人を騙すのは、日本人ではなく中国人だ」と説明した。

 この中国人配信者によれば、中国の視聴者から寄せられる質問で最も多いのは「日本人に騙されることはないか」というものだそうで、そのため今回の動画制作に至ったという。
そして、この質問に対する答えとして「日本人が中国人を騙すことはほとんどない」と明言した。

 しかし、日本で暮らしていて「騙されることがない」わけでもないと指摘し、むしろ「中国人を騙すのはたいていは中国人だ」と語り、自身の親戚の経験を紹介した。以前、配信者の親戚が中国の仲介業者を通して日本で働く機会を得た時に、日本企業は20万円の月給をきちんとこの仲介業者に渡していたが、なんと仲介業者は日本企業から支払われた給料のなかから17万円を抜き取って自分の懐におさめ、残った3万円を親戚に渡していたという。「中抜き」という言葉が最近大きな注目を集めているが、配信者が紹介した例は中抜きというより搾取に近い水準だ。

 さらに配信者自身も同胞に騙された経験があると紹介。日本で暮らす中国人の知り合いから「買い物をしたいが日本円が手元にないので立て替えてほしい」と頼まれたため、配信者が代金を支払ったが、お金を返してもらう約束の期日前にその知人は行方をくらませたという。
こうした経験から、配信者は「日本人が中国人を騙すことはほとんどない。日本で気をつけるべきは同胞だ」と指摘した。

 配信者が紹介したような事例は日本国内では数多く存在することのようで、動画のコメント欄には「外国では現地人の方が友好的なのは事実。そして外国で騙そうとしてくる人の多くが同胞であるのも事実」という意見とともに、シンガポール在住の中国人からも「シンガポールでも中国人を騙そうとするのはシンガポール人ではなく中国人だ」というコメントが寄せられていた。また、「海外なら騙しやすいし、同胞を相手にするなら騙し方を知っているぶん騙しやすいということか」、「自分は海外を訪れても、同胞とはつるまないと決めている」といった意見も多く見られた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)