中国のポータルサイト・百度に17日、「靖国神社への参拝には断固反対だが、それでも日本の長所には学ぶべきだ」とする記事が掲載された。
記事は、近頃中国の人気俳優・張哲瀚が日本の乃木神社や靖国神社で記念写真を撮影したことで「炎上」し、人民日報などの国営メディアから名指しで批判されたのみならず、中国企業との広告契約が軒並み解除され、中国のSNS上にあった個人や事務所のアカウントもすべて凍結されてしまったと紹介した。
そして、この状況について「国内で大きな影響力を持つ公人が、自国民の感情を損なうような建物の前でニッコリと写真に映れば大衆が怒りの感情をぶちまけるのも理解できる」と評している。
その一方で「だからといって愛国は外国の物事を一切排除するものではない。外部の進んだ文化に触れたときには、積極的に学んで良いのだ」と指摘。それは日本に対しても同じであり、アニメ作品やキャラクターなどに代表される日本の文化的なクリエイティブ産業の取り組みは学ぶべき事柄の一つであるとの認識を示した。
記事は、日本のクリエイティブ産業が持つ特徴として、製品の「文化的な属性」が重視されている点を挙げた。例えば「ご当地もの」の製品やキャラクターを開発する際に、現地の特徴的な風情や自然の景観、ランドマーク、観光スポットなどと十分に関連付けた上で、アニメやイラストの技術を駆使して「生命」を与えているとし、その最たる例が世界的な人気と知名度を獲得した熊本県のマスコットキャラクター・くまモンであると紹介した。
また、日本のクリエイティブ産業は品質面も非常に重視しており、大きなものから小さなものに至るまで洗練された技術と細やかな気配りが随所に見られると説明。まさに「匠の心」がものづくりを支えているのだと評した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)