日本刀は、海外では「サムライソード」とも呼ばれて人気となっている。しかし、名刀はお金があってもなかなか手に入らないものだ。
中国メディアの快資訊はこのほど、日本刀の値段が高くてしかも入手困難である理由について紹介する記事を掲載した。

 記事はまず、日本刀の由来は中国の唐刀で、正倉院には今でも唐刀が保存されていると紹介した。これは金銀鈿荘唐大刀のことのようで、まっすぐで細長いこの刀は日本刀の原型と言えると主張した。そして、中国にはこのような唐刀が現存していないと残念がっているが、日本刀の起源や由来については諸説あり、これは中国側の主張の1つだ。

 記事によると、宋王朝の時代には日本刀の製作技術が唐刀を超え、形状も切れ味を増すために湾刀となったという。この優れた刀で元寇を打ち破り、倭寇が活躍したとしている。そして、この日本刀の製作技術は伝統として今日まで受け継がれ、名刀と呼ばれる高品質の刀は非常に高額で取引されていると紹介した。

 続けて、日本刀が高額な理由について記事は、制作に多くの人が関わることや、年間の製作本数に限りがあることを挙げた。いまでも伝統的な方法で刀を制作しており、刀匠が購入できる材料となる玉鋼は限りがあるので、刀匠は非常に注意深く材料を使うが、満足のいく出来でないと市場には出さないので、自然と値段は高くなると説明している。

 また記事は、日本刀の制作が受け継がれてきただけでなく、日本刀の使い方も受け継がれており、「天真正伝香取神道流」のような武術流儀が今日まで継承されていることも紹介し、こうした文化の継承も日本刀を今なお高尚なものにしているのではないかと論じた。

 中国では多くの伝統文化や技術が途絶えてしまったので、日本が伝統文化を今でも継承し続けていることをうらやましく思っているのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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