中国には遼寧と山東という空母がすでに就役しているが、3番艦の建造が上海江南造船所で進められており、2021年後半には進水・就役するとの予測もある。これが本当なら、中国はほんの10年足らずの間に3隻というハイペースで空母を保有することになる。
空母建造は言うまでもなく国家機密のはずだが、中国メディアの快資訊は12日、日本では中国の空母や戦闘機が公開される前に写真が流出するケースがあるのはなぜなのかと問いかける記事を掲載した。
記事はまず、日本で2016年に中国が建造中の空母を撮影した写真が出回ったと主張し、その写真は「大連造船所で建造されていた空母の様子」だったと紹介した。中国国民でさえ、空母建造の進ちょく状況を知る人は極めて少ないと指摘する一方、日本で出回った写真には「看板の文字が見えるほどはっきりと写っていた」と論じた。
普通ならあり得ない話だが、記事によると理由には「可能性が3つ考えられる」そうだ。真っ先に考えられるのは「造船所に内通者がいること」で、2つ目は「作業員の意識が低い」可能性を指摘した。機密保持の意識が低く、記念写真を撮ってネットにあげてしまったのではないかとした。今の時代なら中国でなくてもあり得る話だ。
そして3つ目には、「政府が意図的に公開した」可能性も否定できないとしている。これまでにも、ステルス戦闘機である殲20の写真が流出しているように、ネットユーザーの「盗撮」ということにして中国政府が絶妙なタイミングを狙って流出させたという説だという。
「空母や戦闘機が公開される前に写真が流出」した経緯や真相は不明だが、中国の空母建造の様子は衛星写真からも確認できる。衛星写真を見れば、プロジェクトの進ちょく具合もある程度把握することができるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)