中国は2020年末に、農村部などで貧困人口をゼロにする「脱貧困」の目標を達成したと声高らかに宣言した。とはいえ、都市部と農村部にはいまだに大きな格差があるのが現状であり、これは日本の農村部と比べるとより際立つようだ。
中国メディアの快資訊はこのほど、「なぜ日本の農村は中国より100年進んでいると言えるのか」と題する記事を掲載した。日本の農村部の民家を見れば明らかだという。

 記事は、多くの中国人は日本の教育レベルが高いことはよく知っているものの、農村部も実はとても発展していることについてはよく知らないと指摘した。それは農村部の家を見ればよく分かるとし、家の外観は都市部のようなモダンさはないかもしれないが、敷地や屋内は都市部の家以上に広く、設備も充実していて、「中国の都市部の家と同じレベル」だと説明した。

 一方、中国の農村部は遅れているのが現状だと指摘した。政府は農村部の発展に力を入れているものの、農村部の人びとは保守的な人が多いためか、新しいものを取り入れることに抵抗感を抱く人が多く、発展が遅々として進まない面があるという。

 また、日本の農村部の家の特徴として、どの家も大きく広い庭があり、平屋や2階建てが多いことを指摘した。そのため中国人からすると「別荘」のような感じがするそうだ。これは、中国にはまだ基本的な生活インフラすら整備されておらず、今にも壊れそうな家もある中国の内陸部の農村とは大きくかけ離れている。それゆえ、日本の農村部の発展した様子を見ると「中国より100年進んでいる」と感じる中国人がいるのは当たり前のことだと強調した。

 一方、中国の農村部も10年前と比べると発展してきているのも事実だとし、将来的には「中国の農村部も日本のようになるのではないか」との楽観的な見方を示した。確かに、中国も沿岸部の農村は比較的豊かになって発展してきているが、内陸部との格差は大きいのが現状だ。
中国全体が日本のように発展するにはまだまだ時間がかかりそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
編集部おすすめ