日本にいる外国人留学生のうち、国籍別で最も多いのが中国人で全体の半分近くを占めている。2020年5月の時点では、およそ28万人の留学生のうち12万人が中国人だったそうだ。
留学生のなかには、卒業後も帰国せずそのまま日本で就職する人もいるが、それはなぜなのだろうか。中国メディアの快資訊は16日、「日本で働く中国人の女性が帰国したがらない理由」を分析する記事を掲載した。
記事の中国人筆者の感覚では、「日本に留学した中国人女性は、卒業しても帰ってこない」ことが多いそうだ。大抵は卒業後そのまま日本で就職し、しばらくすると帰ってくるというが、すぐに帰国しないのはなぜだろうか。
記事は主に「先を見据えて、お金を貯めてから帰国する」ためだと分析している。中国人留学生が在学中によくするアルバイトは「工場」と「サービス業」で、どちらも中国では考えられないほど効率的にお金を稼ぐことができ、しかもきちんと休みがもらえて残業代も高く、サービス業では日本の高い水準の研修を受けることができ、社会勉強としても魅力的だとした。
そのため、こうした目的で日本に就職する中国人女性は、ある程度お金が貯まると帰国して、その資本金を元手に事業を起こすのだそうだ。「まとまったお金を手にして、事業を起こす」というのは、中国人らしい考えかもしれない。中国では男性も女性も、起業して社長になるのを夢見る人が少なくない。そのため、日本留学からすぐに帰国しないというのは、中国人の場合は女性だけでなく、男性にも共通することなのかもしれない。
記事では指摘していないが、留学経験者が珍しくなくなってきた中国では、帰国しても満足のいく仕事が見つからないという状況が出てきているようだ。彼らが帰国しようとしないのは、「まとまった資金を貯める」以外にも、理由があるのかもしれない。