中国人が日本人を高く評価することの1つに「ルールをよく守る」ことがある。なぜ日本人はルールをしっかり守れるのだろうか。
中国メディアの快資訊は7日、日本人がルールを守れる理由を分析した記事を掲載した。

 記事の中国人筆者は東京を訪れたことがあるそうで、日本の何気ない日常を見てびっくりしたと紹介している。たとえばビジネスパーソンの歩くスピードにはずいぶん驚いたとしながらも、それよりも目に留まったのは「信号を無視する人が1人もいなかった」ことだという。東京の朝と夕方は人でごった返していて、みんな急いで歩いているのに「赤信号になるとぴたっと止まる」のがどうしても解せなかったようだ。「狭い道でも車が来ていなくても、日本で赤信号を無視する人を見つけることは多分できない」と伝えている。

 なぜ日本人はルールを守れるのだろうか。よく言われるのは、「子どものころから交通ルールを守るように教えられているから」という説だが、それだけではないと感じているそうだ。中国でも交通ルールはみんな知っているが、「狭い道や車が来ない時」は臨機応変に渡るのが普通になっている。そのため、「ルールを知っている」だけでなく、「ルールを守るという意識」が必要だと分析した。

 とはいえ、中国でも近年かなりの改善が見られている。しかも日本のように親が子どもに教えているのではなく、幼稚園などでルールを学んだ子どもたちが大人を注意する光景が目立ってきたという。記事の中国人筆者は、隣家のある中国人親子の例を引き合いに出している。
幼稚園の子どもが親の運転する電動バイクの後ろに乗っていたところ、赤信号で停止線を少し超えた親に対し、「線の手前まで戻るように」注意したそうだ。

 一番良いのは、ルールを守るように大人が子どもに教えることだろうが、親の世代が「ルールを守る」ことに疎い以上、中国では今のところ子どもから意識を変えていくことになりそうだ。それでも、社会の意識は着実に変化してきており、このままいけば日本のようにルールを守るのが当たり前の社会になるのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
編集部おすすめ