日本では「時間を守ることは常識的なマナー」と認識されており、公共交通機関も時間に正確な運行が日々続けられている。「大陸的なおおらかさ」がある中国では時間にも「おおらか」な傾向があり、約束事でも公共交通機関の運行でも「時間やスケジュールに遅れる」のは珍しいことではない。


 だが、時間に対する「おおらかさ」を改めるべきだと考える中国人もいるようだ。中国メディアの快資訊はこのほど、中国人は「時間厳守」というルールを徹底的に守ろうとする日本人に学ぶべきであると訴える記事を掲載した。

 記事は、日本人と一緒にビジネスをしたことがあれば、「日本人の時間厳守」がどれだけ厳しいか、よく分かっているはずだと主張。企業でも公共交通機関でも「時間を守る」のは常識であり、親しい間柄であっても遅刻は失礼なことであり、遅れる場合はメールなどで一報を入れるのがマナーになっていると論じた。

 続けて、これだけ「時間厳守」が当たり前の環境で暮らしていた日本人たちは、外国を訪れて「遅刻に寛容な環境」を目の当たりにすると困惑するようだと主張。一方、外国人が日本で生活すると「手紙や荷物が指定した日時にちゃんと届く」ことに驚いたり、「何かを応募するにあたって、定められた期限からちょっとでも遅れると、受付してもらえない」ことに不満を覚えたり、「出勤がちょっと遅れただけで、同僚の態度が冷たくなったりする」ことに驚くものだと論じた。

 一方で記事は、中国では「争分托秒」を掛け声にしながら仕事に取り組んでいると指摘。争分托秒とは「1分1秒を争う」、「一刻を争う」といった意味合いの中国語だが、「争分托秒」を叫びながら約束の時間やスケジュールにおおらかなのでは矛盾しているとの見方を示し、中国人は「時間厳守」という概念を日本人から学ぶべきであると主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
編集部おすすめ