中国のポータルサイト・百度に18日、「中国は世界と離れようとしているのか、くっつこうとしているのか」とする記事が掲載された。
 
 記事は、世界で新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、特に経済面で各国にさまざまな影響が生じたと紹介。
米国は感染対策をおざなりにしたことで多くの「犠牲者」を出すとともに、サプライチェーンが寸断して西側世界における地位も低下したと伝えた。一方で、中国はコロナとの戦いで目覚ましい成果を挙げ、早期に経済活動を回復させたことで国際的な地位が急速に高まったとした。
 
 そして、国際的な地位が高まる中で中国があらゆる分野において変革を進めており、西側世界からは中国が米国、さらには世界から離れようとしているのではないかとの懸念が出ていると伝えた上で、中国が世界と離れるのか、はたまた近づこうとしているのかについて、以前に見た日本メディアの見解が客観的で一考に値するものだったと評した。
 
 その上で、日本メディアによる分析内容として、中国はある分野で世界と近づこうとし、またある分野では世界から離れようとしていると紹介。世界と近づこうとしている例として、今年9月に世界の投資家が持つ中国の債券と株式の総額が1兆2000億元を突破し、中国人による海外投資額もこの3年で2倍になったことを挙げ、投資活動においては中国と世界がますます近づきつつあると説明した。
 
 一方で、中国製品の国外技術依存脱却といった点では、中国が世界から抜け出そうとしていると指摘。
中国は自国の技術を高めることにより、自国企業の世界での競争力を高めるとともに「内循環」と「外循環」という2つの成長エンジンを実現することを目指しているのだと伝えた。
 
 記事は、現在中国は100年に1度有るかないかの大きなチャンスを迎えており、特に米中関係について言えば「新旧交代の時期を迎えている」と主張。「西側世界がいかに緊迫しようが、いかなる規制を仕掛けてこようが、われわれは目の前にあることをコツコツとやっていくだけ。力を蓄積すればゲームのルールは自ずと変わっていき、わざわざ強攻な強硬な手段を用いる必要もないのだ。この道理は、西側世界には永遠に理解できないだろう」と結んでいる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)