日本の農作物は品質が高く、輸出は年々増加傾向にあるが、日本の農作物の水準が高いのは品種改良のためだけではない。中国メディアの百家号は23日、中国の農業が日本と差をつけられている理由を分析する記事を掲載した。


 記事の中国人筆者は、新潟県で農業を視察した経験を通して、中国との主な違いを2つ発見したそうだ。まずは、収穫から店に並べるまでの時間が「最速」だと紹介した。日本の農家は収穫してきれいに包装してから販売しているだけでなく、収穫してから消費者に届けるまでの時間もできるだけ短くしようと努力していることを強調し、それゆえに「店に並ぶ農作物はいつも新鮮だ」と感心している。

 2つ目の理由は「しなびた作物は店に出さないこと」で、店頭に並ぶ農産物の鮮度が落ちると棚から降ろして販売せず廃棄処分にすると伝えた。記事の筆者は、売れるのにもったいないと思ったようだが「目先の利益だけを見て品質の劣った製品を売ると消費者の信用を失い、看板に傷を付けることになる」と説明され、認識の違いを感じたそうだ。

 中国人筆者は梨農家を訪問した際にそのことを痛感したそうで、台風が通り過ぎた翌日、梨農家に行くと箱にたくさん梨が積んであり「好きなだけ持ち帰ってください」と言われたと振り返っている。
見たところきれいなのに、廃棄すると言われびっくりしたというが、落ちた梨は傷んでいるので売り物にならないと説明されたという。

 中国の農業も、技術面では向上しているはずだが、消費者により良い商品を届けようという意識が、日本との差をつけているのかもしれない。しかし、どうしても中国人としては「日本の農家はやりすぎ」と感じてしまうようで、中国の農家が日本の方法をそのまま真似することは難しそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)