電源管理用半導体チップを開発する広東賽微微電子(688325/上海)が4月22日、上海証券取引所の科創板に新規上場した。公開価格74.55元に対し、初値は29.81%安い52.33元だった。
同社は2009年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。アナログ半導体チップの研究開発、販売を主業務とし、バッテリー安全性管理チップ、バッテリー計測用チップ、充電管理チップなど、バッテリーを始めとする各種電源管理チップを手がけている。2021年1~6月期の売上構成はバッテリー安全性管理チップが47.15%、バッテリー計測用チップが31.79%、充電管理およびその他のチップが21.06%となっている。
製品の顧客は主に中国国内のODM企業で、ノートパソコンやタブレットパソコン、ウェアラブルデバイス、電動工具、充電関連製品、小型電動車両、コードレス家電、スマートフォン、ドローンなどに広く利用されており、中国のバッテリー管理チップ業界の主要サプライヤーの一つだ。
2021年12月期の売上高は、3億3918万元(前期比88.31%増)、純利益は8921万元(同174.86%増)。22年1~3月期の業績予測は5500万~7500万元(前年同期比25.25%減~1.94%増)、純利益は1300万~1700万元(同21.99%減~2.01%増)となっている。
新規上場に伴い調達予定の8億916万元(約160億円)は、約30%の2億3888万元をコンシューマーエレクトロニクス用バッテリー・電源管理チップ研究開発・産業化プロジェクトに、約33%の2億6300万元を工業分野のバッテリー・電源管理チップ研究開発・産業化プロジェクトに、約17%の1億4046万元を新エネルギーバッテリー管理チップ研究開発プロジェクトに、約6%の4680万元を技術研究開発センター建設プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)