北京証券取引所への上場を目指す、四川優機実業(833943/北京)が6月13日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1150万株を発行予定で、公募価格は7元。
同社は2001年に四川優績貿易有限責任公司として設立した民営企業で、02年に四川優機実業有限責任公司に社名変更し、08年に株式会社化して現社名となった。カスタマイズ機械設備および部品の研究開発、設計、製造、販売を主業務としている。石油・天然ガス化学工業、建機・鉱山機械、汎用機械、油圧システム設備・部品、航空部品精密加工の5分野を網羅し、1万以上の型番の製品を開発してきた。中国市場だけでなく、欧州、北米、アジア、オセアニアの40あまりの国・地域の顧客に高品質なカスタマイズ機械設備、部品を提供している。
同社が生産した石油・天然ガス化学工業用バルブ、油圧シリンダー、消防製品、水利工事用部品、建機・鉱山機械部品、海洋風力発電設備部品、鋳鋼材料などの製品は、中国石油、中国海洋石油、中国石油化学、国家管網などの大型国有企業のほか、欧米の著名企業からも高く評価されている。2021年12月期の売上構成は、石油・天然ガス液体制御設備・部品が28.93%、汎用液体制御部品が27.16%、油圧システム部品が16.16%、建機・鉱山機械部品が13.88%、航空部品が4.33%となっている。
中国の機械工業市場は安定発展期に入っており、2020年の市場規模は22億8500万元だった。このうち、建機、インテリジェント設備の市場規模が急速に拡大している。また、機械工業紹介の輸出額が安定的に伸びており、16年の3748億ドルから20年には4670億ドルに達し、輸入額との差が年々開きつつある。これに伴い、機械汎用部品の輸出額も増加傾向にあり、09年の53億9000万ドルから18年には160億4000万ドルと年平均12.88%のペースで成長した。
同社は各顧客のニーズに合わせてワンストップ式でカスタマイズ製品を供給できる体制を構築していること、高い研究開発力を持ち、業界規格づくりに参加していること、自主生産と協同生産による柔軟な生産体制を持ち、優れたサプライチェーン体制を確保していること、中国の国有企業や海外の大手企業を顧客に持っていることなどを強みとする一方で、資金調達力不足を課題としてきた。
2021年12月期の売上高は7億600万元(前期比24.57%増)、純利益は4116万元(同39.69%増)。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)